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ベビーシッター 実態把握する仕組み作れ

身元確認の強化や研修制度充実を

厚生労働省は先月末、ベビーシッターに関する実態調査の結果を公表した。今春、ベビーシッターに預けられた男児が死亡した事件を受け、公明党が実施を強く求めていたものだ。

同省は近く、再発防止策を検討する専門委員会を設置し、今秋をめどに対策を取りまとめる予定である。

専門委員会では、関係者の意見を十分に聞いて、万全な対策作りを急いでほしい。

今回の調査は、認可外保育施設を監督する全国の109自治体やベビーシッター事業者、子どもを預けたい親とベビーシッターをつなぐ仲介サイトの管理者に行った。

厚労省によると、調査対象の9割近くの自治体が地域のベビーシッター事業者を把握できていないことが明らかになった。ベビーシッター事業は現在、行政に届け出る対象になっていないが、自治体が実態を把握できる仕組みを考えるべきだ。場合によっては、届け出の義務化も視野に入れてみたらどうか。

回答を寄せた44事業者のほとんどが、ベビーシッターを採用する際、独自に研修を行っている。だが、このうち、15事業者は研修時間が5時間未満という短時間だった。研修制度の在り方を定めるなど現在の基準も見直す必要がある。

仲介サイトへの調査では、回答があった5事業者のうち、証明書などでベビーシッターの住所や保育資格を確認しているのは、わずか1事業者だった。3事業者が氏名や年齢、性別を本人の自己申告に任せていた。男児が死亡した事件で逮捕された男は、仲介サイトに複数の偽名で登録していた。ベビーシッターに身元確認のための証明書提出を義務化するなど、運営ルールを作るべきである。

一方、公的な保育の受け皿も整えなければならない。来年度から施行予定の新たな子育て支援制度には、保護者の病気など、子どもを一時的に預かる支援制度が市区町村事業として盛り込まれる。

自治体によっては、保護者が同事業を利用する際に、行政の窓口が休日や夜間で対応してもらえない場合も考えられる。自治体には、利用者の立場に立って、事業を整備してもらいたい。

また、こうした事業など公的サービスでは利用日の一週間前に予約を求められるなど使い勝手が悪いとの指摘もある。これらも併せて改善するべきである。

国は保護者が安心して子どもを預けられる仕組み作りを進めてもらいたい。

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