記事

「米軍などとの多国間軍事演習」は、やっぱり「米艦による邦人輸送」とは無関係:自衛隊ヘリ→自衛隊艦船での邦人輸送訓練「コブラ・ゴールド」です

「避難する邦人を乗せた米輸送艦の防護」について、私はこの間外務委員会や集団的自衛権について追及してきました。
本日の朝刊で、朝日新聞がこれらの論点を報じています。

140701asahi.pdf

なお、記事中の「米国務省と国防総省との間の合意メモ」は下記の通りです。

20140611外務委員会質問資料(邦訳・辻元清美事務所)

また、記事中の自衛隊が行っている「米軍などとの多国間軍事演習」とは、下記の資料にある米・タイ主催の多国間共同訓練「コブラ・ゴールド」を指します。
私は6月25日に、防衛省からこの資料の提出を受けました。

防衛省資料「コブラゴールド」

資料には
1.訓練内容
ア 本訓練の一部に置いて在外邦人等輸送に関する実働訓練を実施。
イ 在外邦人等を輸送艦等で避難させるとの想定で、在外邦人等の集合から航空機等への登場までの退避要領について演練を実施。
とあります。

この資料では昨年までの過去5年分しかありませんが、例えば平成25年2月に行われた訓練では、
時期:平成25年2月
場所:タイ
参加国:米、タイ、日本、インドネシア、マレーシア
参加部隊:(空)航空総隊、航空支援集団等、(陸)中央即応集団等
とあります。

この訓練が具体的にどのようなものか。防衛省からヒアリングしたところ、
・第三国で政情不安などが起きたときに、邦人を安全な場所に移すための訓練。
・米軍のヘリを自衛隊機に見立てて、邦人を乗せるためのスクリーニング(出入国管理や税関手続きなど)や、保安検査(ハイジャックやテロリスト対策)を行う訓練を行う。
・実際にヘリを飛ばして、自衛隊の艦船に見立てた米艦に運んだこともある。
とのこと。これらを、広場のようなところにテントなどを立てて、数カ国が同時に行う共同訓練なのです。

すなわち、あくまで「自衛隊のヘリ」が「自衛隊の輸送艦」に「邦人」を運ぶという前提で行われる訓練であるということでした。
訓練の主眼は、スクリーニングなどの業務を自衛隊と大使館とで連携して行うことにあるようです。

やはり、米艦防護のパネルは安倍総理のフィクションといわざるをえません。

あわせて読みたい

「集団的自衛権」の記事一覧へ

トピックス

  1. 一覧を見る

ランキング

  1. 1

    BLOGOSサービス終了のお知らせ

    BLOGOS編集部

    03月31日 16:00

  2. 2

    なぜ日本からは韓国の姿が理解しにくいのか 識者が語る日韓関係の行方

    島村優

    03月31日 15:41

  3. 3

    「いまの正義」だけが語られるネット社会とウェブ言論の未来

    御田寺圭

    03月31日 10:09

  4. 4

    カーオーディオの文化史 〜ドライブミュージックを支えた、技術の結晶たち〜

    速水健朗

    03月30日 16:30

  5. 5

    BLOGOS執筆を通じて垣間見たリーマンショック後10年の企業経営

    大関暁夫

    03月31日 08:27

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。