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新彊ウイグル地区の中国当局の暴力的政策について徹底検証〜中国政府がウィグル族への弾圧を暴走せざるを得ない理由

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●漢民族大量移住計画が招いた深刻な民族対立

 中国当局の新疆ウイグル自治区への漢民族大量移住計画の実行により、新疆ウイグル自治区の人口における民族構成は大きく変質、もはや最大の民族は漢民族で人口の50%を占めると推測されています。

 特に移住してきた漢民族は都市部などに集中しています、そこに高層マンションなどを立てて大挙して居住しています。

 自治区の最大都市であるウルムチは、ウイグル語で「美しい牧場」を意味し、もともとウイグル族が住む街でしたが、現在では、当局が進める移民政策で漢族の数が急増、市内の総人口の8割を占めるようになり、ウイグル族は完全に少数派となったのです。

 ウルムチなどの都市部でウイグル族による爆発事件が頻発していますが、ウイグル族が自分たちの住む新疆ウイグル自治区で爆発事件を起こしているのは外部から見ると自民族を傷つける矛盾する行為に思えますが、主要都市部の大部分が漢民族に「支配」されてしまった実態があり、そこで無差別「テロ」事件を起こしても、場所を選べば不幸な犠牲者のほとんどが漢民族で占められてしまう冷徹な計算があるからだと言われています。

(参考記事)
強まる民族対立 爆発事件に収入格差で不信増幅 ウルムチルポ
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140524/chn14052422550010-n1.htm

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 中国政府は2月、住宅や雇用の改善を改善するため、新疆ウイグル自治区に616億6000万人民元を追加投入すると発表。繊維産業の労働者80万人を新たに雇用する計画もあります。

 中国当局は「ウイグル族が不当に取り残されていることはないと強調」しますが、実態は広域的には漢民族大量移住およびウィグルの言語や宗教や文化への徹底的な弾圧による「民族同化政策」であり、しかしながら経済的には漢民族のみが潤いウィグル族は徹底的に取り残される「民族隔離政策」がとられているといいます。

 ロイター記事によれば、ウルムチ北部の頭屯河区は、都市計画構想の象徴的な場所になっており、高層マンションや大規模な政府庁舎、オフィスパークが並んでいるのですが、ここの住人はほぼすべて漢民族です。

 建設作業員のZhao Fupingさん(20)は、「実際、ウイグル族はここには来ない。理由は分からないが来ない」と話し、出稼ぎに来た理由については「単純だ。賃金がいいからだ」と言い切っています。

 甘粛省出身で中学校卒のZhaoさんは、最大で日給200人民元を受け取っているそうです。

 一方、配達で同地区を訪れた男性は、「ここはウイグル族のための場所ではない。われわれはここが好きではない。単に商品を配達しているだけだ」と語り、足早にバスに乗り込んだそうです。

 中国政府は、ウイグル族が不当に取り残されていることはないと強調していますが、ウイグル族が多く住む新疆南部などでは、まだまったく開発が進んでおらず、仕事も不足しています。

(参考記事)
ロイター記事
焦点:暴力事件相次ぐ新疆ウイグル、民族対立の火種に「経済格差」
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0DN08X20140507?sp=true

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 そして現地では民族対立が当然激化します。

(参考論説)
中国民族問題のジレンマ 政府は漢族の騒乱をより警戒
星野 昌裕/南山大学教授(中国の民族政策)
http://www.asahi.com/shimbun/aan/column/20131004.html

 2009年7月のウイグル騒乱事件の際、胡錦濤(フーチンタオ)国家主席(当時)の講話では、「新疆ウイグル自治区全域を発展させる目標を掲げることはできても、その発展によって得られた富をウイグル族に優先的に分配する方針を示すことはできなかった」そうです。

 ウイグル族の騒乱発生後、社会の安定を図るため、新疆ウイグル自治区には中央政府からだけでなく省や直轄市からも、一層多くの支援がなされることになった。この政策を後押しするため、2010年5月に第1回新疆工作座談会が開かれた。しかし初日の胡錦濤(フーチンタオ)国家主席(当時)の講話では、ウイグル族という言葉はほとんど用いられなかった。新疆ウイグル自治区全域を発展させる目標を掲げることはできても、その発展によって得られた富をウイグル族に優先的に分配する方針を示すことはできなかったのである。この理由を理解するためには、新疆ウイグル自治区の人口構成と、騒乱を発端とする一連の政治展開を理解しておく必要がある。

 その理由は「漢族が自治区に大量に流入」したことにより漢族対ウイグル族という「民族対立の構図が極めて鮮明だった」からだとしています。

漢族が自治区に大量に流入

 新疆ウイグル自治区には中国全土のウイグル族の99%が住んでいる。しかし自治区総人口に占めるウイグル族比率は1950年代の76%から2010年の46%へと低下している。これに対して漢族の人口は7%から40%へと増加した。ウイグル族の人口比率低下は、漢族の自治区への大量流入によってもたらされたのである。この傾向は都市部で一層際立っており、首府ウルムチや石油の町カラマイでは漢族人口が約8割、ウイグル族は1割程度にすぎず、ウイグル問題はチベット問題以上に漢族との根深い対立関係がある。

 2009年の騒乱は、7月5日のウイグル族の騒乱が、7日になって漢族による反ウイグル族デモを誘発しており、民族対立の構図が極めて鮮明だった。

 「新疆ウイグル自治区全体の地域情勢を安定させようとすれば、都市部でマジョリティ集団となった漢族の不満を抑制することが何よりも重要な政治課題」だと指摘します。

 では中国政府にとって、ウイグル族の騒乱と漢族の騒乱のいずれがより政治的な脅威なのだろうか。実は騒乱から2か月後の9月3日、ウルムチでは再び数万人規模の漢族による騒乱が発生し、当局はウルムチ市党委員会書記を解任することで事態を鎮静化させている。漢族の騒乱によって市のトップが解任される事態に至った事実を踏まえると、中国政府は漢族の騒乱に一層高い警戒心を持っていると考えられる。

 つまり新疆ウイグル自治区全体の地域情勢を安定させようとすれば、都市部でマジョリティ集団となった漢族の不満を抑制することが何よりも重要な政治課題なのだ。言いかえれば、少数民族が政治的、経済的、文化的な不満をいくら訴えたとしても、中国政府は少数民族の優遇策を拡大することで、こうした不満に対処するのは難しくなっている。

 もし少数民族への優遇策をとりすぎれば、漢族による政治体制への反発が強まる可能性が高いからである。

 このジレンマの克服が容易なことではないことを考えると、やや過激なかたちで公的異議申し立てがなされるウイグルの民族問題は、今後も中国の重要な政治課題であり続けざるを得ないであろう。

 うむ、中国当局は、自身が勧めた漢民族大量移住計画により、自治区内の民族対立の激化を招いてしまったわけです、そして都市部でマジョリティ集団となった漢民族の不満を抑えることに政策の優先順位を真っ先に与えざるを得ないジレンマに陥ったのです。

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