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通常国会の会期末を迎えて

今国会最後の衆議院本会議は先刻、石原環境大臣不信任決議案を否決して事実上、閉会しました。通常国会が会期延長せずに予定通り閉幕するのは私が経験した限りで申し上げても、大変珍しいことのように思います。

我々、与党が衆参ともに国民の皆さんから安定多数をいただいていることや、この間、大事件や大災害、さらには閣僚等に目立った不祥事がなかったことなどが幸いしているのだと思います。手前味噌ながら、私どもも緊張感を持ってこの国会に臨んだ成果でもあると思っているところです。

私自身も、予算委員会審議に加え、安保委員会や海賊テロ特委員会での審議、内閣委員会での「IR法案」審議、党における安保調査会、国防・外交両部会での議論など、精力的に活動を展開することができました。長い国会がひとまず幕を閉じたことに安堵していると同時に、この間の活動に対し、温かい激励や声援を送ってくださった皆さんに心から御礼申し上げたいと思います。誠にありがとうございました。

しかしながら、ご承知のようにまだ大きな仕事が残っています。そうです。安保法制整備に関する与党協議です。今朝の8回目の協議では、「シーレーンが機雷で封鎖された際の掃海活動」の事例を巡って議論が紛糾し、合意に至るまでもうしばし時間を要するであろうことを痛感させられた次第でした。

「機雷の掃海」は国際法上では「武力の行使」であると認識されており、国会においても過去、累次にわたってその種の答弁が繰り返されているという事実があります。したがって、「停戦前の機雷掃海活動に参加することは、多国籍軍の行なう武力行使に参加することにほかならないのではないか?」という議論を惹起してしまうのですね。

総理は先の会見で「湾岸戦争やイラク戦争の時のような多国籍軍に参加して『戦闘』を行なうようなことはしない」と明言されました。さらに、その後の国会での答弁で「機雷掃海というのは、たしかに『武力の行使』と評価されるけれども、たとえば爆撃を行なったりミサイルを撃ち込んだりというような、まさに人の殺傷を目的とした行為とは性格が違って、船舶の安全航行のために障害物を取り除くという行為なのだから、検討の余地がある」という趣旨のことも言っておられます。

また、実際にシーレーンが封鎖されるようなことにでもなれば、その影響は我が国のみならず、多くの国々、ひいては世界経済全体に重大かつ深刻な影響を与えることは必至であり、その場合は当然に国連安保理による対応がおこなわれ、決議がなされることになると思われます。さすれば、その決議に応じて機雷掃海活動へ参画することは、「集団的自衛権」の範疇と言うよりは、「集団安全保障」の範疇だと捉えるべきなのでしょう。

そのように国際社会が一致して事態に対応しようとしている時に、我が国が為すすべもないということで果たしてよいのか。。私は『戦闘』以外の行為をもって協力を行なうことはあってしかるべきだと考えます。「国際協調主義に基づく積極的平和主義」とは、まさしくそういうことなのではないかと思うからです。

いずれにせよ、これらの点も含めて公明党さんとの与党協議は来週以降も精力的に続けてまいります。言うまでもなく、今後の我が国の安全保障政策の大方針を決めていく極めて重要な協議となりますので、最後まで誠心誠意を尽くし、全力を尽くしていきたいと決意しているところです。

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