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天然ガス価格の推移 〜 “高止まりの原因は総括原価方式”というのはただの誤解

 先のブログ記事の続編。日本、アメリカ、ヨーロッパの三極での天然ガス価格について、短期的な価格動向と、これまでの長期的な価格動向を見てみると、それぞれ下の資料1、資料2の通り。

 少なくとも日本向けは、原油価格に連動して推移している。日本の場合、天然ガスはLNG(液化天然ガス)として輸入され、電力向けと都市ガス向けに大別される。

 日本の全LNG輸入のうち、7割が電力向け、3割が都市ガス向けとなっている。いずれも現行制度では、総括原価方式に基づく規制料金に服している部分が大きい。日本向けの天然ガス価格が欧米に比べて高止まりしたままであるのは、電気料金とガス料金が総括原価方式だからであると言われることが少なくない。

 しかし、2008年までの価格推移を見れば、それはただの誤解に過ぎないことが一目でわかる。日本向けのLNG価格は、特に2011年上期を境に上昇基調・高止まり傾向にある。その一因としては、東日本大震災による原子力発電所の停止に伴うLNGの急激な需要増もあるだろう。もちろん、他にも諸説ある。

 日本国内の原子力や再生可能エネルギーに関する政策や投資戦略は、こうした天然ガス価格動向を睨みながら中長期的観点から構築されていく必要がある。“脱原発”というメッセージが日本の置かれた立場をどれほど悪化させるかは常に慮る必要がある。それは、化石燃料のほぼ全量を海外の資源国に依存せざるを得ない日本の切実な事情なのだ。

<資料1:天然ガス価格の推移(2009年1月〜2014年5月)>
リンク先を見る
(出所:http://ecodb.net/pcp/imf_group_ngas.html

<資料2:天然ガス価格の推移(1980〜2014年)>
リンク先を見る
(出所:http://ecodb.net/pcp/imf_group_ngas.html

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