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中国ネット企業は、東南アジアにどんどん旗を立てている

東南アジアのインターネット業界で、ここにきて明確かつ急激に変化している点がある。
中国勢の猛攻だ。

中国ECの圧倒的覇者タオバオ、それを追う先日Nasdaq上場を果たした2位のJD.com、いずれも昨年半ばにシンガポールサイトを稼働済みである。

一方アリババはつい先日シンポスト、つまりシンガポールの郵便局の株を250億円で買って提携し、「電子商取引に関連した物流合弁事業」について交渉を開始した。(ブルームバーグ記事)
シンポストは一方でその金を使って東南アジアのEC関連を買いまくると宣言している。

WeChatも東南アジア各国でTVコマーシャルをガンガン流してユーザアクイジションしまくってるし、他にも多くの中国勢の動きを現地では頻繁に見聞きするようになった。これは2年前までは全くといって良いほど無かった動きだ。

日本勢はいち早く東南アジアに進出しているが、今まで以上にスピーディーかつ大胆に動かないと、この地にどんどん中国の旗が立ってしまうだろう。
世界的なテック/IPOブームによって、中国の二大IT巨頭 Baidu、Tencentに加えて、JD.com、Alibabaと中国に米国並みのメガIT企業が生まれ育ってきている。

既に兆単位の巨大企業である彼らは、中国国内の成長だけで株式市場を満足させられず、米国のほとんどの大手IT系企業の売上構成が北米外がマジョリティであるのと同様に、彼らの中国外への地理的拡大志向は益々高まっていく事は必至だろう。

一方で、東南アジア現地のスタートアップの視点で見れば以下のような事が言えよう。

数十年前の日本で、アマゾンやヤフーをはじめ、ライコスやインフォシークなどあまたのポータルサイトなどの米国勢が上陸し、TVコマーシャルをガンガン流したりして一気に攻め込んできた。

これは日本のネット系企業にとっては、競合出現の脅威であったその一方で、市場の早期立ち上がりが彼ら外資の力によってなされた点や、彼ら米系外資との提携やエグジットの可能性が増したり、外資で経験や成功を体験した人材や資本が還流したりする点において、日本のネット企業の発展、スタートアップエコシステム全体の醸成が一気に加速される結果となった。

東南アジアは、従来の日本・ドイツマネーに加えて、世界2位のネット大国である中国勢の上陸によって、当時の日本と同様のモメンタムを迎えているといって良いだろう。

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