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漁業補償費に5年間で約36億円か――政府、「辺野古」移設強行へ

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名護漁協の古波蔵廣組合長(中央)。5月30日、名護市城公民館。(撮影/本誌取材班)

沖縄県の名護漁業協同組合(古波蔵廣組合長)が5月30日、名護市内で非公開の臨時総会を開催した。

この日は、同市辺野古への新基地建設に伴い、沖縄防衛局や水産庁が求めていた(1)岩礁破砕(2)キャンプ・シュワブ提供水域の一部見直しへの意見書(3)漁業制限水域拡大の承諾など計3議案を審議。いずれも82対2の賛成多数(委任15人)で可決している。

古波蔵組合長は臨時総会後、記者団に補償総額や組合員一人あたりの補償額などを明らかにしなかったものの、同漁協関係者によると、「一組合員に対して最大3200万円が漁業補償として支払われる」見込みという。

「すでに沖縄防衛局から漁協に補償金が振り込まれており、5年で約36億円。6月19日の定期総会後に分配される」(地元漁業関係者)という声もある。

さらに沖縄防衛局は同日、海底ボーリング調査を実施する業者と事業費4億4280万円で契約(工期は11月30日まで)。関係者は「早ければ7月12日ごろから調査を開始する」と話す。

同調査が移設に反対する市民の抗議行動により中止された過去の経緯を踏まえ、政府は今回、立ち入り制限水域内での抗議行動を「海上犯罪」として認定、海上保安庁に徹底した取り締まりを行なうよう指示している。移設を強行する方針を明確にした形だ。

しかし、名護市では今年の1月、新基地建設反対を公約に掲げた稲嶺進市長が圧勝し再選を果たしたばかり。また、同月に行なわれた地元2紙(『琉球新報』・『沖縄タイムス』)の世論調査では、県民の84%が辺野古移設に反対と回答。安倍政権のやり方にも71%の県民が「納得しない」としている。

民意を無視する新基地建設の強行は、新たな「島ぐるみ闘争」への始まりになる。政府は、そのことを覚悟しなければならない。

(本誌取材班、6月6日号)

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