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遠隔操作ウイルス事件続報特別弁護人証言で検察捜査の不備を指摘したい



 遠隔操作ウイルス事件で犯行を全面的に認めた片山祐輔被告の弁護団は6月9日、記者会見を行い、検察が可視化に同意した上で片山氏を取り調べしていれば、片山氏の犯行を立証することが可能だったことを示すために、特別弁護人のIT専門家を証言台に立たせる意向を明らかにした。既に証人申請を行ったという。

 片山氏の犯行の自供で大転換を見せた遠隔操作ウイルス事件は、昨年2月の逮捕後、片山氏が取り調べの条件として録音録画を求め、検察がこれを拒否したため、検察はほとんど片山氏自身を直接取り調べしないまま起訴していた。IT専門家で片山氏の特別弁護人を務める野間英樹氏は、片山氏の主張には矛盾点があり、ITの知識を備えた検察官がきちんと片山氏を取り調べ、矛盾を問い質していれば、いずれ片山氏は犯行を認めざるを得なくなっていた可能性があると指摘していた。

 片山氏の主任弁護人の佐藤博史弁護士は、野間氏を証言台に立たせ、ここまでの片山氏とのやりとりから明らかになったことを証言させることで、検察が可視化に応じた上で片山氏を取り調べしていれば、事件がここまで難航することはなかったことを明らかにしたいと語った。

 何者かが他人のパソコンを遠隔操作して、掲示版などに脅迫文を書き込んだ遠隔操作ウイルス事件は、犯人が報道機関などにメールを送りつけたために犯人の特定が可能となったが、サイバー犯罪としては完全犯罪だったとの指摘がある。もし犯人がメールで犯行声明を出したり、江ノ島の猫の首輪に犯行に使われたものと同種のウイルスの保存されたメディアを貼り付けたりさえしなければ、最後まで犯人が見つからなかったのではないかという見立てだ。

 しかし野間氏は、「したらば掲示版」と呼ばれる掲示版への書き込みなどを詳細に検証すれば、一連の犯行声明メールなどがなくても片山氏の犯行を証明できた可能性が高いことを証言するものとみられる。

 また、片山被告が前回の公判で犯行に使用したウイルスを自宅で作成したと証言したことを受け、検察が新たにウイルス作成罪での立件を検討していると報じられたことについて佐藤弁護士は、既に片山氏がすべての証拠を廃棄しており、証拠が片山氏の証言しか残っていないことから、実際の立件は難しいとの見方を示した。

 6月20日の公判では、遠隔操作によって犯行の踏み台にされたパソコンの所有者で誤認逮捕された被害者が証人として出廷する予定だという。

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