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国民投票改正法案の反対討論

6月11日(水)、参議院憲法審査会で「日本国憲法の改正手続に関する法律の一部を改正する法律案」いわゆる国民投票改正法案を審議し、その後採決され多数をもって成立してしまいました。本当に残念です。

その審議の最後に、私は反対の立場から討論を行いましたので、その反対討論の内容を掲載します。是非、読んでください。

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 社民党を代表して、ただいま議題となりました憲法改正国民投票法改正案に対して反対の討論を行います。

 今まさに、安倍内閣は集団的自衛権の行使に関わる憲法解釈を変更しようとしています。長年の国会論戦や国民的議論を経て確立し、定着してきた政府の憲法解釈を一内閣の判断で変更するという言語道断の企てであります。立憲主義の根本に関わるこのような憲法破壊の内閣の下で憲法改正国民投票制度の整備を進めるべきではないということをまず申し上げます。

 改めて言うまでもなく、憲法第九十九条は、天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員に憲法を尊重し擁護する義務を課しています。私たちは、まず憲法を尊重し擁護しなくてはなりません。その上で、もし時代の変化や社会の変化の中で不都合なことが生じているのであれば、慎重に慎重に国民の合意をつくり、国民の判断を仰ぎます。そのための手続を定めるのが憲法改正国民投票法です。

 そもそも、同法は二〇〇七年五月に第一次安倍内閣の下で自公両党が強引な国会運営の末に強行成立させたものです。当時の安倍内閣が丁寧な合意形成の努力を怠った結果が、二〇一一年十月に憲法審査会が選任され活動を開始するまで四年以上を要するという異常な経過につながりました。その内容も非常に問題の多いものでした。国民の自由な意見表明や国民投票運動が不当に制限されかねないこと、有料の意見広告の規制が十分ではないことなど、多くの問題が指摘されています。また、投票年齢や公務員の投票運動の規制、国民投票の対象の拡大など、法律の根幹に関わる問題を宿題として先送りした極めてずさんなものです。

 今回の改正案は、これらの欠陥をそのままにし、いわゆる三つの宿題に対応した最低限の体裁を整えるものにほかなりません。現行法が規定している選挙権年齢や成人年齢の引下げは棚上げにされたままで、投票権年齢だけを確定しています。公務員による国民投票運動も更に広範囲に制限されかねず、新たに組織による国民投票運動への規制が検討条項に盛り込まれています。国民投票の対象拡大についても、結論は先送りしたにすぎません。

 また、特に参議院においては、憲法改正国民投票法制定時に十八項目に及ぶ附帯決議が付きました。投票期日について両院の議決が一致しない場合の調整、在外投票の権利保障、有料広告規制など、この附帯決議で約束したはずの検討もほとんど行われておらず、また本改正案には全く反映しておりません。

 今、国民の多数は解釈改憲も明文改憲も望んでいません。今回、このように欠陥だらけの改憲手続改正を拙速に進める必要性は全くないのです。本改正案は安倍内閣による明文改憲の条件づくりにすぎず、社民党は断固反対であることを申し上げて、反対の討論といたします。

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