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BPO委員長「現場オンチ」さらけ出し 顔なしインタビューへの要望は”見当違い”×”勘違い”

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談話にあるように、 

テレビ局の取材に対して取材対象者が顔出しでインタビューに応じてくれるかどうかは、テレビという媒体が、あるいは取材者が、どこまで信頼されているかを測る指標の一つであると考えられるからである。

出典:BPO放送人権委員会 顔なしインタビュー等への要望

などというノンビリした状況ではないのだ。

信頼しているから顔出しインタビューに応じるのではない。

自分が困るかどうか、不利益があるかどうかを考えて、自分の顔を出されると困る、とか、この建物がはっきり映ると困る、などと言っているのだ。

(3)情報源の秘匿は基本的倫理

情報の発信源は明示することが基本であるが、情報の提供者を保護するなどの目的で情報源を秘匿しなければならない場合、これを貫くことは放送人の基本的倫理である。 放送時においても、原則は顔出しインタビューとすべきである。一方、特にデジタル化時代の放送に対し、インターネットなどを用いた無断での二次的利用等が起こりうる可能性を十分に斟酌したボカシ・モザイク処理の要件を確立すべきである。 よって、放送にあたっては、次の事項に留意すべきである。

出典:BPO放送人権委員会 顔なしインタビュー等への要望

おいおい。

さすがにそんなことはアナタに言われなくても現場の人たちは分かっている。

誰も顔出しインタビューが原則ではない、などと言う人間は存在しないだろうと思う。

(5)放送段階で使わない勇気を

伝える内容と使用する映像との関係を十分に吟味し、ボカシなど加工を施してまで使用することが必然ではない映像については、放送時にこれに代替する映像素材を検討し、場合によってはその映像を使わないことも認めることがあってもよいのではないか。 (6)映像処理や匿名の説明を ボカシ・モザイク使用や顔なし映像の場合は、画面上でその理由を注記(字幕表示等)することで、メディア取材に対する市民意識を変える努力をすべきではないか。

出典:BPO放送人権委員会 顔なしインタビュー等への要望

おいおい。

放送した時にはいくらOKでも、後で権利侵害だと訴えられる場合もあるんです。

こういう方針でボカシなどを避けたとして、BPO放送人権委員会が責任を取ってくれるのだろうか?

また、逐一説明しろ、というのも、いろいろと違うケースがあるのにそれを毎回詳しく字幕を入れろというのだろうか。

顔を出さない選択をすることで、守られる人権もある。一般市民、特に子どもや弱者が顔を出すことのリスクを分かって欲しい、という感覚はテレビ制作の現場に根強い。

談話を発表した放送人権委員長の三宅弘氏は弁護士だ。

BPOのホームページでは、

委員長  三宅 弘 (みやけ ひろし)

「表現の自由」も大事、「人権」も。
社会的影響の大きい放送分野において、裁判外紛争解決機関の一翼を担いつつ、表現の自由と名誉・プライバシーの保護との調整をどう図るかを、考えていきたいと思います。

出典:BPO 放送人権委員会とは

というのがモットーの人物だ。

最近では、私も問題視した日本テレビのドラマ「明日、ママがいない」について「赤ちゃんポスト」を運営する熊本・慈恵病院から申し立てがあっても1月にあった申し立てを5月になってから「審議入りしない」という結論を出した。審議入りしないのであれば、4か月もかける意味があったのか。この取材で、委員長である三宅氏に見解を聞いたことがある。「テレビ番組がたとえ少数であっても心が脆弱な子どもに加害性を持つことについてどう考えるのか」と。これに対する彼の言っている言葉は建前をテープレコーダーのように繰り返すだけで私には理解不能だった。法律家だからなのか。問題意識を持っているかどうかさえ分からない。胸に響かない言葉の連続だった。いずれにしても、こうした結論に向けて委員会を引っ張ったのはこの三宅氏である。

なぜ、その三宅氏が「顔なしインタビュー」についての談話をこのタイミングで発表したのか。

放送人権委員会が扱う案件で、とりわけ顔なしインタビューやモザイクインタビューによって人権侵害が起きた、というわけではない。

むしろ、モザイクのかけ忘れで加害生徒の実名が放送されてしまった大津いじめ自殺事件のテレビ報道や無許可スナック摘発事件で当事者の顔のアップや実名、住所などがテレビ報道されたことを「放送倫理違反」だとして断罪することを放送人権委員会はくり返してきた。

テレビ局にとって、モザイクなどの手段は、人権を守るツールでもあることは重々承知しているはずである。

放送人権委員会のトップが、それをわざわざモザイクを安易にかけすぎる、などと批判しているのだ。

自分の委員会の守備範囲というものを理解しているのだろうか?

実は三宅氏は近々、BPOの委員長としての任期切れを迎える。

BPOの委員長、という職責にいる最後に、これを言い残しておきたいという意図だったのだろう。

委員長として、最後にテレビに対して、日頃を考えていたことを言っておきたい、という思いなのだろう。

しかし、申し訳ないけど、テレビ制作のプロから見れば、この言葉は現場を理解していない「素人のたわごと」に過ぎないと私は考える。

BPOの人たちは「BPOは放送業界のお目付役」と私が書いたりすると大変嫌がる。

「そんな権限はとてもありません」「むしろ放送業界と一緒に歩むパートナーのようなものです」と。

しかし、今回の委員長談話をよく読んでみると、「BPOの委員長」がテレビというものに絶対的な裁判官であるような尊大な意識まで透けてみえてくる。

おいおい・・・。

そうでなければ、なぜ、モザイクなどは門外漢の「放送人権委員長」がこのタイミングでこんな場違いな談話を発表するのだろう。

それにしても、BPOの委員はなぜこうも弁護士ばかりが多いのだろう。

放送人権委員会の委員は弁護士と大学教授を含めると9人中5人が法律家だ。

およそ取材や番組制作などということをやったこともなく、取材で相手と格闘したり、伝えるべき事実という問題と格闘した経験もなく、現場の事情を「体感的に」分かっていない人ばかりだから、見当違いの「決定」も目立ってしまうのだ。

今回の「顔なしインタビューは放送しない」などという委員長の要請は、以上のように「まるで見当違い」だと私は思う。

現場の記者や制作者たちからも反発の声が上がっている。 

それでもBPOという”権威”がそういう意思表示をしたことで、ネットでは「顔なしインタビュー禁止」などと誇張して事態が伝えられてもいる。

BPOの委員長がいつか言いたかった持論を披瀝すればテレビ局が右へならへをするかのような考えであれば「まるで勘違い」でもあると思う。

談話を発表した本人の意図とは正反対に、BPOという組織がテレビのことをまるで分かっていないことをさらけ出した。

委員長のコメントは、間違いなく、BPOという組織の権威に泥を塗ったことだけは確かだ。

テレビ局の現場で、報道などの仕事にたずさわっているみなさん。

今回の放送人権委員会の委員長談話は、耳を傾ける必要はまったくないと思います。

どう考えてみても「現場オンチ」の素人によるタワゴトですから。

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