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党首討論と憲法審査会 政府の憲法解釈変更による集団的自衛権行使の容認を批判

今日、藤末は参議院憲法審査会で「日本国憲法の改正手続に関する法律(国民投票法)」の改正について「討論」を行いました。全文を以下に掲載しますが、ポイントは「安倍政権は憲法に定められたことを守っていない」ということです。
・憲法第66条第3項 
「内閣は行政権の行使について国会に対し連帯して責任を負う」
・憲法第73条第1号
 「内閣は法律を誠実に執行する」
・憲法第99条
 「国務大臣、国会議員は憲法を尊重し擁護する義務を負う」

また、党首討論もありました。
民主党の海江田代表も「集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈の変更を今の国会の会期中に閣議決定するのは拙速だ」と批判しました。
これに対し、安倍総理大臣は、「与党の真剣な議論の結果において政府の立場を閣議決定する」と答えました。
討論を見ていましたが、安倍総理が問いを正面から受けずに、議論が完全にすれ違っていたのは残念でした。やはり国民に分かりやすい議論がなければ世論が盛り上がりません。

党として、いち政治家として、この「政府の憲法解釈変更」の問題をもっと指摘していきます。

・・・・・・・・・・・・参議院憲法審査会における討論・・・・・・・・・・・・・・
 私は、民主党・新緑風会を代表し、ただいま議題となりました日本国憲法の改正手続に関する法律の一部を改正する法律案について、賛成の立場から討論を行います。
 国民投票法は、国民主権を基本原理と掲げる我が国の憲法下において、国民が憲法改正の権限を行使する手続を定める重要な法律であるにもかかわらず、いわゆる「3つの宿題」が残された状態になっていました。
 今回の改正案の成立により一定の解決に至ったことは、大変評価できます。
第1に、改正法施行後4年が経過すると投票権年齢が自動的に18歳に引き下げられるとともに、8党間の合意により、2年以内の選挙権年齢の18歳への引下げ及びこれに合わせた投票権年齢の早期引下げの道筋がつきました。これは、若い世代にも主権者として積極的に国政に参加してほしいと主張してきた民主党の立場に合致する、大きな前進であります。
 第2に、国民投票運動において公務員の純粋な勧誘行為と意見表明ができることが規定されました。これは、全体の奉仕者である公務員についても、一市民として政治活動は原則自由であるべきと考える民主党として、意義のあるものと考えます。
 第3に、一般的国民投票の拡大について「更に検討を加える」ことが法制化されるとともに、憲法審査会において定期的に議論することが合意されたことも、我が国の民主主義の発展に資するものといえます。
本改正案が成立すれば、法制上は憲法改正の国民投票が可能となります。しかし、最低投票率の問題等、さらに検討すべき重要課題が残っているだけでなく、今日、国民主権を徹底していく環境整備とは正反対の民主主義に反する行為が内閣総理大臣によって行われているという、極めてゆゆしき政治状況にあります。言うまでもなく、集団的自衛権の行使に関する解釈改憲です。
 そこで私は、憲法の前文及び各条文を踏まえ(※)、根本的問題を3点指摘しておくことにします。
第1。国民主権の下、憲法上内閣の首長である総理大臣は、国権の最高機関である国会に対する内閣の責任を果たすため、憲法を尊重擁護し、法律を誠実に執行しなければならない。それが議院内閣制の下で総理大臣に課された最大の責務である。国民投票法に関しても当然そうである。
第2。総理大臣は主権者である国民が定めた国の最高法規である憲法に厳重に縛られて職務を遂行する法的立場にあり、憲法上疑義のある行為は一切許されない。「集団的自衛権の行使は憲法上一切許されない」が政府の一貫した解釈であることから、集団的自衛権の行使を認める憲法解釈の変更は、明らかに憲法上疑義のある行為である。
第3。国民主権に基づく議院内閣制の下、「内閣は行政権の行使について国会に対して責任を負う」のであるから、歴代の内閣が国会を通じて国民に約束してきたことについて変更しようとするのであれば、政権の変更の有無にかかわらず、国会を通じた国民の了解が不可欠である。集団的自衛権の行使を認めるためには憲法の条文改正が必要であることは、国会を通じた国民の了解事項となっており、内閣が憲法解釈の変更により集団的自衛権の行使を認めることは、明確な国民主権の否定となり、憲法尊重擁護義務に反する。さらには国民投票法をもないがしろにする行為である。
安倍総理の行為は、国民の主権を事実上奪うものであり、絶対に許すわけにいきません。民主党はこれからも現行憲法の基本理念を具現化し、真の立憲主義を確立するべく、国民とともに憲法対話を進め、補うべき点、改めるべき点への議論を深め、未来志向の平和憲法を構想してまいります。この決意を改めて申し上げ、私の賛成の討論といたします。

リンク先を見る

(※)
・憲法前文
 「そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する」
・憲法第41条
 「国会は国権の最高機関である」
・憲法第65条
 「行政権は内閣に属する」
・憲法第66条第1項 
「内閣はその首長たる内閣総理大臣及びその他の国務大臣でこれを組織する」
・憲法第66条第3項 
「内閣は行政権の行使について国会に対し連帯して責任を負う」
・憲法第73条第1号
 「内閣は法律を誠実に執行する」
・憲法第99条
 「国務大臣、国会議員は憲法を尊重し擁護する義務を負う」

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