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- 2014年06月04日 00:00
「クールジャパン」に対する「批判」:政治学に関係するものらしきもの
『Record China』が掲載していた「日本の陰険な下心、『ワンピース』『ハローキティ』で全世界を洗脳―中国メディア」という記事がいろいろ興味深かったので、これについて少し。
「安倍晋三首相は、日本の優れた文化や技術を海外輸出し、国際影響力を拡大する『クールジャパン』戦略の推進に躍起になっている。この戦略は、中国の国家安全に大きな影響を与えるものであり、等閑視はできない」という前提で書かれています。
韓流の例を出し、「『韓流』の影響により、韓国で反日が最も激しかった時期でさえ、多くの日本人がそれまでと同じように韓国を旅行し、韓国語を学んだ」ということを紹介しています。
「『クールジャパン』戦略の重要な目的は、日本のイメージを確立し、日本の夢をアピールし、海外の特に若者を魅了すること」だとした上で、「日本は近年、普遍的価値を共有できる国家との関係を強化しようという「価値観外交」を積極的に唱えている」としています。
そして「日本のマンガやアニメに無我夢中になっている人は、日本の価値観や理念を長期的かつ潜在的に受け入れている」として「『SLAM DUNK』に描かれた暴力を肯定し、『あすなろ白書』の腹の探り合いに共感し、『新世紀エヴァンゲリオン』の残虐さに感情移入している」と記事は終わっています。
実際、元記事では「韓流」の影響しか挙げておりませんが、中国も「孔子学院」などを使って中国文化、中国語の普及活動を行っており(中国の孔子学院と水道水パニックに関する疑問)、何も日本だけがこうした文化普及政策を行っているわけではありません。
言語も力で、どれだけの人口がその言語を使ってくれているか、その言語を使って何が研究されているか、どれだけの本が書かれているなどが、ひいてはその言語を使う人々に対価をもたらすという話かと考えています。
3 「日本文化」
「日本文化」といったときに何が対象になるかという話もあります。茶道や華道を通して日本文化の神髄に触れるという話もあるかと思いますが、わかりやすさの問題があり、どれだけの人があの一連の行動から、そうしたものを学べるかについて、私はかなり懐疑的です。
それよりは、画像もあり直接的でよりわかりやすいもの(漫画やアニメ)の方が良いという話になるのもわからないではありません。
確かに、漫画やアニメはデフォルメされている部分があり、あれをそのまま「日本」だと思われては困るという話ありますが、そうはいっても日本社会が描かれており、曲りなりにも、日本人が何を考え、どのように行動しているかについては、アニメなどを通じて広く知られるという面は確かにあるかと思います。
ただ、政府が口と金を出してこうしたものを普及させようとするといろいろ思う人がいるという話や、政府がこうしたものに口を出してロクなことになったためしがないというのが私の考えです。
実際、「韓流」についても韓国政府から金が出されており、それについていろいろゴリ押しという批判が寄せられ(旅客船沈没で露呈した「韓国」と韓流中の「韓国」)、結果として確かに韓国好きを生み出して功績はあるものの、それ以上の韓国嫌いを生み出してしまっており、結果として政策的にどうだったについて私は疑問です。
4 残虐性
日本の漫画・アニメはエロで残虐だという話をききます(日本の漫画はエロと暴力だけなので将来性がない?)。確かに女性の格好にしても慣れているので、普段はアニメや漫画を見ても何とも思いませんが、コスプレなどを見ると確かに、結構きわどい格好をしていると改めて思うことがあります。
同様に所詮二次元(非存在)だからという目で見ているので、漫画で多少残虐な描写があっても気にしませんが、言われてみると結構きつい描写になっていることがあります。
そういう意味で、鉄腕アトムのアメリカへ売り込む際も、いろいろクレームがあったという話を聞いたことがあります。最後は慣れということなのかもしれませんが、ある種こうしたことを含めての文化なのかもしれません。
5 最後に
私は「日本文化」の普及政策は必要だと思っておりますが、上で述べたように政府が音頭をとって行う「クールジャパン」政策にはいろいろ懐疑的です。
政府が全面に立つべきは著作権(知的所有権)の保護とかの観点で、裁判を行う場合にいろいろ支援するとか、当該国に申し入れを行うといった後方支援に回った方が良いのではないかと考えております。
そして、それ以外では、やはり語学(日本語)の影響力をどう拡大していくかという話で、日本語教師の拡充(待遇改善)など、各種環境整備から行っていった方が良いのではないかというのが私の意見です。
1 記事の紹介
「中国メディア・捜狐」に掲載された記事を翻訳して紹介しているものです。「安倍晋三首相は、日本の優れた文化や技術を海外輸出し、国際影響力を拡大する『クールジャパン』戦略の推進に躍起になっている。この戦略は、中国の国家安全に大きな影響を与えるものであり、等閑視はできない」という前提で書かれています。
韓流の例を出し、「『韓流』の影響により、韓国で反日が最も激しかった時期でさえ、多くの日本人がそれまでと同じように韓国を旅行し、韓国語を学んだ」ということを紹介しています。
「『クールジャパン』戦略の重要な目的は、日本のイメージを確立し、日本の夢をアピールし、海外の特に若者を魅了すること」だとした上で、「日本は近年、普遍的価値を共有できる国家との関係を強化しようという「価値観外交」を積極的に唱えている」としています。
そして「日本のマンガやアニメに無我夢中になっている人は、日本の価値観や理念を長期的かつ潜在的に受け入れている」として「『SLAM DUNK』に描かれた暴力を肯定し、『あすなろ白書』の腹の探り合いに共感し、『新世紀エヴァンゲリオン』の残虐さに感情移入している」と記事は終わっています。
2 文化普及
半分妄想の様な記事で、私自身「クールジャパン」戦略には否定的ですが、日本の味方を増やすという意味で、日本文化の普及を行うのはとても大事なことと考えております。実際、元記事では「韓流」の影響しか挙げておりませんが、中国も「孔子学院」などを使って中国文化、中国語の普及活動を行っており(中国の孔子学院と水道水パニックに関する疑問)、何も日本だけがこうした文化普及政策を行っているわけではありません。
言語も力で、どれだけの人口がその言語を使ってくれているか、その言語を使って何が研究されているか、どれだけの本が書かれているなどが、ひいてはその言語を使う人々に対価をもたらすという話かと考えています。
3 「日本文化」
「日本文化」といったときに何が対象になるかという話もあります。茶道や華道を通して日本文化の神髄に触れるという話もあるかと思いますが、わかりやすさの問題があり、どれだけの人があの一連の行動から、そうしたものを学べるかについて、私はかなり懐疑的です。
それよりは、画像もあり直接的でよりわかりやすいもの(漫画やアニメ)の方が良いという話になるのもわからないではありません。
確かに、漫画やアニメはデフォルメされている部分があり、あれをそのまま「日本」だと思われては困るという話ありますが、そうはいっても日本社会が描かれており、曲りなりにも、日本人が何を考え、どのように行動しているかについては、アニメなどを通じて広く知られるという面は確かにあるかと思います。
ただ、政府が口と金を出してこうしたものを普及させようとするといろいろ思う人がいるという話や、政府がこうしたものに口を出してロクなことになったためしがないというのが私の考えです。
実際、「韓流」についても韓国政府から金が出されており、それについていろいろゴリ押しという批判が寄せられ(旅客船沈没で露呈した「韓国」と韓流中の「韓国」)、結果として確かに韓国好きを生み出して功績はあるものの、それ以上の韓国嫌いを生み出してしまっており、結果として政策的にどうだったについて私は疑問です。
4 残虐性
日本の漫画・アニメはエロで残虐だという話をききます(日本の漫画はエロと暴力だけなので将来性がない?)。確かに女性の格好にしても慣れているので、普段はアニメや漫画を見ても何とも思いませんが、コスプレなどを見ると確かに、結構きわどい格好をしていると改めて思うことがあります。
同様に所詮二次元(非存在)だからという目で見ているので、漫画で多少残虐な描写があっても気にしませんが、言われてみると結構きつい描写になっていることがあります。
そういう意味で、鉄腕アトムのアメリカへ売り込む際も、いろいろクレームがあったという話を聞いたことがあります。最後は慣れということなのかもしれませんが、ある種こうしたことを含めての文化なのかもしれません。
5 最後に
私は「日本文化」の普及政策は必要だと思っておりますが、上で述べたように政府が音頭をとって行う「クールジャパン」政策にはいろいろ懐疑的です。
政府が全面に立つべきは著作権(知的所有権)の保護とかの観点で、裁判を行う場合にいろいろ支援するとか、当該国に申し入れを行うといった後方支援に回った方が良いのではないかと考えております。
そして、それ以外では、やはり語学(日本語)の影響力をどう拡大していくかという話で、日本語教師の拡充(待遇改善)など、各種環境整備から行っていった方が良いのではないかというのが私の意見です。



