- 2014年05月31日 05:00
月9万円以下で暮らす日本人が2,000万人いる:「相対的貧困率」16%の意味
厚生労働省発表の相対的貧困率16.0%に基づけば、日本人の6人に1人が貧困線以下で暮らしている、すなわち月に9万数千円以下で暮らしている人が日本に2000万人いる。多くの人はこの事実を認識していません。@sasakitoshinao http://t.co/xypwN81nNb
— Rumi Ide,Ph.D.(井出留美) (@rumiide) 2014, 5月 1
わかりやすい説明だったのでご紹介。セカンドハーベストジャパンの広報などを担当する井出さんのツイートより。
約9万円以下で暮らす日本人は2,000万人近くいる
「約9万円以下で暮らす日本人は2,000万人近くいる」というとびっくりしますが、これは厚労省の調査から出てきている数字です。
「相対的貧困率」という耳慣れない言葉については、ここら辺がわかりやすいです。平成21年の貧困線(等価可処分所得の中央値の半分)は 112万円(実質値)となっており、「相対的貧困率」(貧困線に満たない世帯員の割合)は 16.0%となっている。また、「子どもの貧困率」(17歳以下)は 15.7%となっている。
平成22年国民生活基礎調査の概況|厚生労働省
さきほどの、貧困率の数値は「相対的貧困率」と言われるものです。相対的貧困とは、社会において当たり前と思われていることをするのが困難となる生活水準のことを指します。
「当たり前と思われていること」というのは、例えば、友人関係を保ったり、親戚とお付き合いしたり、就職活動をしたり、結婚をするためにデートをしたり、といったことです。
子どもの生活でいえば、友達と仲良くしたり、学校にいったり、家族で動物園に行ったりといった、ふつうの子どもの生活です。このような「当たり前」の生活をするには、社会の標準的な所得から一定レベルの範囲に収まった所得が必要です。
具体的には、社会の標準的な所得の、そのまた半分、50%の所得以下しかない世帯を相対的貧困と定義しています。
視点・論点 「子どもの貧困 日本の現状は」 | 視点・論点 | 解説委員室:NHK
子どもの貧困率とは
調査では、ひとり親家庭(大人が一人)の貧困率の高さ、子どもの貧困率の高さも指摘されています。
画像を見る子どもの貧困率が高いことの問題と実態は、このように描写できます。
世代間に貧困が連鎖するというのは、何とも救いのない話です。そんなわけで、2013年の6月には子どもの貧困対策法も成立しています。今後も改善に向けた働きかけが必要だと思われます。教育や福祉の現場からは、このような相対的貧困の状況にある子どもたちの報告が次から次へとあがってきています。
例えば、病気やけがをしても、医療費の自己負担が高いからと言って病院に行かず、学校の保健室の応急手当ですませてしまう子ども。クラスでただ一人修学旅行に行けない子ども。給食が唯一のちゃんとした食事のため、夏休み中に痩せてしまう子ども。体操着が肌が透けるほど薄くなってしまった子ども。お風呂に毎日入れずいじめられる子ども。
このような子どもたちは、飢えているわけでも、凍え死にそうなわけでもないかも知れません。でも、彼らは、さまざまな指標でみて不利な状況に置かれています。
視点・論点 「子どもの貧困 日本の現状は」 | 視点・論点 | 解説委員室:NHK
法案では、生まれ育った環境によって子どもの将来が左右されることがないよう、教育の機会均等などの対策を国や地方自治体の責務で行うことが義務づけられる。
子どもの貧困対策法、成立 「貧困の連鎖」ストップへ【争点:少子化】
日本は平等な国ではない
日本には「平等」という幻想がはびこっているように感じます。平等は理想にすぎません。実態を見れば、格差が存在し、子どもにまで不遇を強いる現状になっている(なっていた)わけです。
格差社会になっているという知識は浸透していると思いますが、はたして自分が格差社会のどこに位置し、どのように振る舞えばよいのかについて自覚している人は、そう多くないと思います。
ぼくらは格差の下に沈むこともあれば、上に押し上げられることもあります。
ぼくは今、とても恵まれており、格差の上の方におりますので、なるべく社会のために行動するようにしています。格差の下に沈んだら、みなさんを頼りにします。
不安定な時代においては、これまでとは違った心構え、立ち振る舞いが求められると考えています。次回の本では、この辺の話を詳しく書いていますのでお楽しみに。
関連本はこちらを紹介。読まないと…。
リンク先を見る子どもの貧困II――解決策を考える (岩波新書)posted with ヨメレバ
阿部 彩
岩波書店
2014-01-22
- Hayato Ikeda
- プロブロガー



