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韓国の「落下傘人事」と日本の「天下り」

287人の命を奪ったセウォル号の沈没事故。20日朝の時点で、まだ17人の行方不明者がいます。人災といえる事故で大切なご家族を失ったご遺族の気持ちを考えますと、哀惜の念に堪えません。亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈りします。

朴大統領は事故発生直後には船長の事を「殺人罪と同じ」と批判し、船長以下4人が殺人罪、その他の乗務員も全員起訴されました。 また昨日、大統領自ら記者会見をして談話を発表しました。そこでは、事故の背景に行政と業者の癒着があるとの指摘を踏まえ、特別検事による捜査と、初動対応に失敗した海洋警察については解体を宣言し、組織を見直すことを掲げています(現場で必死に働いていた警官も何人か送検されてしまうのでしょうか?)。

韓国でも長年にわたる官民癒着が問題となっています。そのことを示す言葉として、最近「官フィア」という言葉が取り上げられて いるようです。これは、「官僚」と「マフィア」を組み合わせた用語で、天下りにより業界と癒着が起き、これが安全指導などの甘さにつながったとの批判です(ちなみに、日本での「天下り」は、韓国では「落下傘人事」といいます。)。日本も決して他人事ではありません。

天下りの懸念を払拭するには、「管理職は、離職後2年間の間は、一定の民間へ再就職する場合には政府に届け出る」 などの法律の期間を更に厳しくするか、違反した場合の罰則を厳しくするなどの措置が必要です。

また、より良いのは、米国のように政府高官を完全な任命制にして、期限がきたり、政権交代がきたりした際は退出してもらうというやり方です。 政権が代わって、現職の高官との関係が希薄だということになれば、民間は政府との繋がりの為にその元高官を採用するメリットをさほど感じなくなります。しかし、テストや面接を受けて「優秀」だとなれば、勿論採用はされるでしょう。つまり普通の競争原理に基づいて、採用がされるようになるのです。因みに、昇格があまり出来ずに政府内で長年勤めただけの人材は、高度な情報やコネクションもないので、民間に出ても高給で採用されることはありません。

話を戻しますが、朴大統領の官フィア対策の発表を受けても、国民の批判はなかなか収まらないそうです。 それが優先順位の最も高い、スピードを要する課題だとは感じられないからかもしれません。そもそも、何十年もかけて出来上がったシステムを改革するのはそう容易ではありませんし、場当たり的に取り組んでしまったら中途半端な変更にしかなりません。本気で取り組みたいなら、国民に発表するよりも先に水面下で作戦をじっくり練り、静かに実行に移す方が良かったはずです。

いま韓国国民が聞きたいのは、どうやって誰かに責任を取らせるか、ではなく、どうやって自分が責任を取るか、なのかもしれません。

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