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「ファストフード世界同時アクション」35カ国で5月15日-日本では時給1500円求め渋谷で展開

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 昨日、「ファストフード世界同時アクション・東京実行委員会」が記者会見を行いました。5月15日に世界35カ国以上で世界統一スローガン「ファストフード労働者の権利を尊重し公正な賃金を!」を掲げて取り組まれる「ファストフード世界同時アクション」として、日本では同日13時に東京・渋谷センター街入口に集合し、渋谷駅前のセンター街を練り歩き、付近でパフォーマンス、アピール行動を行うことを発表しました。(※詳細は「ファストフード世界同時アクション」のサイトへ

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 記者会見で、河添誠さん(首都圏青年ユニオン青年非正規労働センター事務局長)は、最低賃金額にはりつくように低い水準になっている日本のファストフード労働者の賃金について、次のように指摘しています。

 日本のファストフード店の労働者の
 200倍から300倍の報酬を経営者が得ている


 一番高い東京の店舗でも1000円ですから、年間所定内労働時間(フルタイム)の1,860時間働いたとしても、年額186万円にしかなりません。実態的には、ファストフードの労働者は、この年間労働時間より短く、900時間程度ですから実収入は非常に低い水準で働き、生活しています。

 一方、経営者の収入は莫大です。

 たとえば、昨年まで日本マクドナルド取締役だった、原田永幸氏2013年の連結報酬は、月例報酬8,700万円、株価連動型報酬2億6,200万円、合わせて3億4,900万円です。

 これは単純計算で、ファストフード店の労働者の200倍から300倍の報酬を経営者は得ている計算になります。果たして、これは公正なのか? という点を私たちは問題提起したい。今回の行動で私たちは、「ファストフードの時給1,500円にしてよ」を掲げます。

 日本マクドナルドの内部留保1,585億円
 時給1,500円は内部留保のわずか9.8%で可能


 以上が河添誠さんの指摘です。日本のファストフード店の労働者の200倍から300倍の報酬を経営者が得ているというのは、アメリカ労働総同盟産別会議(AFL-CIO)が、アメリカにおいて、大企業のCEOと労働者の平均収入の格差が2013年で331倍に広がっていると報告していることと符合しています。

 それから、私も所属する労働総研の労働者状態分析部会で毎年計算している大企業の内部留保を見ると、日本マクドナルドの内部留保(2012年3月期決算)は、1,585億円です。日本マクドナルドの正規従業員は2,775人で、臨時従業員は1万7,290人。内部留保1,585億円は、正規従業員1人当たり5,712万円となる数字で、正規と臨時を合わせた2万65人で均等に割るとすると1人当たり789万円になります。

 昨日の記者会見での河添誠さんの指摘によると、時給1,000円で年額186万円、時給1,500円で年額279万円とのことですから、時給1,500円にすると1人当たり年額93万円アップします。仮にこの金額で計算すると、臨時従業員数1万7,290人×93万円=160億7,970万円となり、これは日本マクドナルドの内部留保1,585億円の9.8%に当たります。内部留保の9.8%を取り崩すだけで、時給1.500円は可能なのです。

 それからあわせて、ネットで読めるもので、ブラック企業となっているファストフード店の実態告発を以下紹介しておきます。

 ◆店長過労死…作り笑いのマック店員「悲劇繰り返せばハッピーセット売れない」
http://www.sankeibiz.jp/business/news/130727/bsg1307270900002-n1.htm

 平成19年10月、日本マクドナルドで店長を務めていた41歳が、研修中に倒れ、くも膜下出血で死亡。残業が最長月121時間にのぼっていた。過労死は20年9月に労災申請され、労働基準監督署が一度は退けたものの、21年10月に神奈川労災保険審査官が逆転認定した。

 ◆マクドナルド・パワハラサビ残自殺未遂事件
 部長から執拗な罵倒、叱責、サビ残100時間超の末

http://www.mynewsjapan.com/reports/1891

 「名ばかり店長」問題で現場にタダ働きを強いて有名になった日本マクドナルドだが、社員が遺書を書いて自殺未遂に追い込まれるほど、現場は疲弊している。同社の正社員M氏(40代、女性)は、育休明けの11年7月、人事本部店舗人材開発部に異動し、2人分の仕事を課された。以来、直属部長の女性から罵倒、叱責されサビ残が続き、年末には月100時間超に。翌12年にはかつてない低い査定を受け、夫を侮辱され、M氏の精神状態は悪化、「適応障害、抑うつ不安状態」と診断された。コンプラ委員会に告発したが認められず、体調はさらに悪化、同年7月に休職。翌月には遺書を書いて自宅で自殺をはかり、夫の助けで九死に一生を得る事態となった。慰謝料など1344万円の支払いを求め東京地裁に提訴。

 ◆安倍「雇用改革」 労働現場をみる
  心身壊すブラック企業

http://blog.goo.ne.jp/kin_chan0701/e/15417e9af52642dcdb53f48c7848d746

 若者を異常な働かせ方で使いつぶし、夢や希望を奪う「ブラック企業」が横行しています。20代の中西和志さん=仮名=も過酷な労働を強いられ、体と心を壊されてしまった一人です。

 大手ファストフード店でパート勤務をしていた中西さんは、契約社員として副店長になるよう要請されました。当時、複数のアルバイトを掛け持ちして働いていました。将来に不安を抱いていた中西さんは「次は正社員になれるかもしれない」と期待して要請を受けたといいます。

 しかし労働条件は劣悪でした。副店長の研修はなく、管理者手当もありません。仕事を覚えるため就業時間より4時間前に出勤しました。でも、その時間は無給。月収は手取りでわずか12万円。年収は200万円に届きませんでした。

 仕事でミスをしても、「おまえ副店長だろ、しっかりやれ」と責任と負担だけが押し付けられました。店が混み、忙しくて手が回らなくても「能力不足」と責められました。

 数年前のことです。年末の3日間のセール期間では、前年販売実績を上回るよう要求されました。声を張り上げ商品を売り続けました。1日の労働時間は15時間に及びました。休憩はなく食事も取れません。あいまに飲んだ水がものすごくおいしく感じました。

 中西さんを精神的に追い詰めたのが“言葉の暴力”です。「やる気がない」「責任感がない」と浴びせられる言葉を、中西さんは「心がえぐられる」と表現します。それでも売り上げは前年比130%を超えました。帰り道、自然と涙があふれ、ずっと泣いていました。

 副店長になってから1年3カ月。血尿が出て急性腎炎も患いました。身も心もぼろぼろになり、仕事を辞めました。「俺はなんのために生きているのか」。つらく悲しい思いがこみ上げました。

 ◆ブラック企業徹底追及
 ロッテリア元店長語る
 私はポケットマネーでバイトの給料を払った

http://ameblo.jp/kirayoshiko/entry-11607310055.html

 「心も体も限界で、続けることができませんでした」

 こう語るのは関東地方在住のロッテリア元店長の男性(30代)。会社から過大な売り上げや利益のノルマを押し付けられるなかでうつ病を発症し、数年前に退社しました。

 「会社からは一律に前年比110%の目標を求められ、とにかく利益をあげろ、あげろといわれ続けた」と振り返ります。

 この男性がロッテリアに正社員として入社したのは90年代後半。退社するまでの約10年間、北海道から九州まで10店舗近くで店長を務め、店長を統括する役職にもつきました。

 利益のノルマを達成するためには、売り上げを増やすか、経費を削るかです。経費削減の最大のターゲットにしたのが人件費です。1店舗20~30人のスタッフで、社員は店長ともう一人ぐらい。しかも店長は「中間管理職」扱いなので、いくら残業をしても残業代はかかりません。男性は語ります。

 「私も店長時代、月300時間ぐらいの残業をしていた。朝6時ぐらいに店に出て、終わるのが夜中の1時とか2時。一切残業代はもらっていなかった。しかも会社の所定労働時間9時間でタイムカードを押さないと、本部から“指導”がとんできた。だから実際の出退勤とは別にタイムカードを押していた」

 そのためこの男性も店に泊まり込むことが多く、車に泊まり込んでいた店長もいた、といいます。残業代のかからない店長自らが長時間労働をして人件費を節約していたのです。それだけではありません。

 「売り上げが増えない時はアルバイトに休んでもらい、代わりに自分が働く。実際に働いているアルバイトの給料をポケットマネーから出し、それでアルバイトの人件費を消してしまうこともあった」

 「売り上げ目標に到達しなかった時、足りない分をポケットマネーで補てんしていた。レジに金を入れるだけだとばれてしまうのでコーヒーチケット(6枚つづりで900円)を買っていた」

 アイスケーキなどのノルマがある年末年始はさらに悲惨――。「事前に商品を買わされて、それを売りさばかないといけなかった。親戚などを頼ったり、行きつけのラーメン屋の店主にも置いてもらったりしていた。それでも売れ残ったら店の冷蔵庫に入れておき、アルバイトのおやつにしていた」

 長時間労働にくわえ、ノルマ達成のために自腹まで切っていたこの男性。「ロッテリアのことはいまでも好きです。だからこそ、きちんとしたルールで、人を大事にする労働環境に変えてほしい」と訴えます。

 

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