画像を見る▲The Great British class calculatorより
BBCが5月19日から、毎日2つのインフォグラフィックをソーシャルメディアにアップしていく取り組みを始めます。
これまでにも学習サイト「iWonder」やinstagramを活用した「instafax」など、積極的にメディアの実験を行ってきたBBC。今回の取り組みも、そんな実験の一貫として行われるものだそう。そのとき話題になっているトピックに関するインフォグラフィックを毎日2つ、facebook、twitter、Pinterestでシェアしていきます。
インフォグラフィックはニュースを伝える上での課題を解決する3つの特徴を持っていると、BBCのビジュアルジャーナリズムエディター Amanda Farnsworth(アマンダ・ファンズワース)さんは言います。
1つは目立つということ、2つ目は現代的でいきいきとした方法でニュースを伝えられるということ、そして3つ目は読者の理解を助けるということです。
BBCはすでに「INTERACTIVES AND GRAPHICS」というページでインフォグラフィックをつくっていますが、更新頻度は多くありませんでした。この取り組みによって、日々のニュースにもインフォグラフィックが取り込まれることになりそうです。
ビジュアルシンキングの櫻田さんは、ジャーナリズムがインフォグラフィックを活用するメリットをこのように言っています。
政治や経済の話題をインフォグラフィックにすれば、興味がない人たちを振り向かせることができます。また、インフォグラフィックを見た人がその話題に参加したり、ジャーナリズムを文字では語らなかった人たちが、絵で表現することで作り手として参加することもでき、多くの人がジャーナリズムに参加して、メディアが活性化されると思います。(朝日新聞)
このようなジャーナリズム×インフォグラフィックの取り組みは、海外に比べれば日本はまだまだ遅れているのかもしれません。しかし最近は、朝日新聞の「お金でたどる震災3年」やデータジャーナリズムハッカソンといった取り組み、JCEJ(日本ジャーナリスト教育センター)のデータジャーナリズム・キャンプなど、日本でもジャーナリズムがデータを視覚化して伝えようとする動きが増えているように思います。
データの収集や解析をする人、ストーリーを見つけて編集する人、適切なアウトプットをつくり出すデザイナーやエンジニアと、組織力が必要とされるインフォグラフィック。日本でも新聞などのトラディッショナルメディアこそ、この分野に進出していってほしいと個人的には思っています。