- 2014年05月08日 18:31
英国出張の成果3
2/2英国は、三年前にサイバー空間に関するロンドン会議を開催するなど、サイバー分野における国際的な課題に積極的に取り組んでおられますが、サイバー空間においては、政府一体となった対応が重要であり、日本においても、内閣官房を中心に省庁横断的な取組を進めているところです。
防衛省としても、一昨年9月にサイバー政策に関する指針を策定し、現在、省内の「サイバー政策検討委員会」において、防衛省・自衛隊としてのサイバー攻撃対処能力向上のための課題について総合的な検討を実施しており、本年3月には、サイバー対処のための専門的な部隊であるサイバー防衛隊を新編しました。今後はサイバー防衛隊を中心として、サイバー攻撃に対処する要員育成や訓練環境の整備等を含め、対処能力の拡充を図っていく所存です。
日英間では、2012年6月に第1回日英サイバー協議が開催されるなど、関係省庁を交えた形で、国際的な規範作り等に関する意見交換を含めて幅広い議論がなされているほか、防衛当局間においても、関係部局間による協議を開催し、具体的な協力の方向性について議論しているところであり、サイバー分野における日英防衛当局間の協力強化に向けて、引き続き検討を進めていきたいと思っています。
さらに、グローバルな安全保障上の課題への対応に当たって忘れてはならない重要な領域として、宇宙空間が挙げられます。宇宙空間は、情報収集や警戒監視機能の強化、通信手段の確保の観点から、安全保障上の重要性が著しく増大しています。
他方、スペースデブリの増加、ASAT兵器の開発の動きをはじめとして、持続的かつ安定的な宇宙空間の利用を妨げるリスクが存在しています。
防衛省としては、引き続き人工衛星の活用を通じてC4ISR能力の向上を図ることに加え、安定的な宇宙空間の利用の確保のための取り組みを加速化させてまいります。今後、宇宙分野において、日英間の協力の可能性についても検討してまいりたいと考えております。
今後も、グローバルな安全保障上の課題に対応するため、日英両国が協力できる分野や共通の活動領域は更に拡大していくでしょう。国際平和協力、テロ対策、海賊対策、サイバー対処などのグローバルな課題において、日本と英国の戦略的な協力は、両国のみならず、国際社会全体に利益をもたらすものになると確信しています。
皆様ご案内のとおり、昨日に行われた日英首脳会談を受け、日英共同声明が発表され、安全保障分野においては、物品役務相互提供協定(ACSA)締結に向けた交渉の開始を含め、将来の協働のための包括的な枠組を作っていくことを決定しました。昨年交流400周年を数えた両国関係が新たな一歩を踏み出した本年、こういった成果が発表されたことは、日英関係の明るい未来を象徴するものです。
私は、近年顕著な進展をみせている日英間の戦略的パートナーシップを、新たな世紀へ向け一層強化すべく、日英両国間で様々な分野における防衛協力・交流を拡大し、日英関係をより一層進展させていくとともに、日英両国で世界の平和と安定に積極的に貢献していきたいと考えており、引き続き、そのために全力を尽くしてまいります。
最後になりますが、本日ご列席の皆さまに改めて感謝を申し上げるとともに、日本の安全保障・防衛問題に関する身近なポータルとして、是非私を活用していただき、質問・相談などお気軽にくださいますようお願い申し上げ、私のスピーチを終えたいと思います。
ご静聴ありがとうございました。
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