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五月三日と降伏文書および東京裁判起訴状

 昨日に引き続き、ゴールデンウィークの「休日」として過ぎ去った五月三日の「憲法記念日」に関して、指摘しなければならないことを書く。

 これは、昨日の夕刻、憲政記念館で行われた西村塾総会における塾長講話で述べたことである。

 昭和二十二年五月三日に施行された日本国憲法と題する文書の本質を理解するには、次のことを総合して検討しなければならない。

1、書いた者は誰か・・・その作者をAとする
2、Aは、他に如何なる文書を書き、何をしたのか
3、Aの目的は何か

 その答えは、

1、我が国を軍事占領していた連合国最高司令官が、日本国憲法を昭和二十一年二月の一週間ほどの間に、部下のケーディス大佐をリーダーとする十数名の要員に命じて書かせた。

 即ち、Aは、連合国最高司令官ダグラス・マッカーサーである。

2、Aは、日本国憲法と題する文書の他、次の二通の文書を書いた。
 ①昭和二十年九月二日に日本および関係各国によって署名された日本国の「降伏文書」
 ②昭和二十一年四月二十九日に日本の戦争犯罪を裁く東京裁判に提起された東条英機ら戦犯の「起訴状」

 そして、Aは、日本の自由な言論を禁止するために三十項目にわたる検閲を実施した。

 その検閲項目の最重要な冒頭の三つは次の通り。
 ①連合国最高司令官に対する批判
 ②東京裁判批判
 ③連合国最高司令官が日本国憲法を起草したことに対する批判

3、Aの目的は、日本の完全な武装解除である。

 即ち、日本を武力のない完全な無力な国家として未来永劫固定することがAの目的である。

 その為に、Aは、まず降伏文書によって日本を完全に武装解除させ、軍隊を解体した。

 次に、Aは、日本を悪を為した国として断罪する為に東京裁判の起訴状を書いた。

 そして、復讐のために東条英機ら七名の我が国の指導者を皇太子殿下の誕生日である昭和二十三年十二月二十三日に絞首して殺害した。

 さらに、Aは、この日本の武装解除と断罪を日本の国内体制においても固定させるために、日本国憲法を書いた。

 以上の通り、昭和二十年九月から昭和二十一年四月二十九日までに書かれた降伏文書、東京裁判起訴状そして日本国憲法の三つの文書は、ともに日本の弱体化とその固定化を図るために、

 連合国最高司令官によって書かれたものである。

 このことを、日本人として如何に受け止めるべきか。

 これが、五月三日に自覚され検討すべきことである。

 従って、五月三日に半旗を掲げるか掲げないかは、各人の判断による。

 五月三日は、ありがたい天皇を戴く我が国の國體を自覚し、その國體に基づいて真の自主的な日本国憲法を制定する決意を新たにする日と受け止める者は、祝意を表す国旗を掲げる。

 無念さを表そうとする者は、半旗を掲げるべし。

 では、我が国の戦後という時代の表層を覆っているAの書いた我が国の武装解除と断罪を目的とする三つの文書とは別に、戦後において、我が国の普遍の岩盤を表す文書は存在するのか。

 存在する。

 それは、「人間宣言」という軽薄なレッテルによって本質を隠されているが、天皇の国民に対する文書、宸翰である。

 即ち、敗戦後の初めての正月元旦に天皇によって発せられた、俗に「新日本建設に関する詔書」、正式には「年頭、国運振興の詔書」といわれるものである。

 昭和天皇は、この詔書によって、まず、敗戦後のこれからも、明治天皇の下された五箇条のご誓文の精神に基づいて誓いを新たにして国運を開いていくことを国民に訴えておられる。

 即ち、明治維新からの連続性を強調されているのである。

 この時、天皇は降伏文書に基づき、「連合国最高司令官の制限の下に置かるるもの」とされていた。

 しかし、この「制限の下」にあっても、天皇はAの意図した日本断罪の自虐意識など毛頭無く、堂々と、明治天皇の下に始まった明治維新の志の継承を国民に訴えられている。

 従って、五月三日が、国民の屈辱の日ではなく祝日ならば、我々日本国民は、五月三日に、Aの書いた「日本国憲法と題する屈辱の文書」ではなく、昭和天皇がその志の継承を訴えられ我が国の根本規範にして自主憲法が生み出される志の根源としての、明治元年三月十四日に、明治天皇によって同時に発せられた「五箇条のご誓文」と「国威宣布の宸翰」をお祝いし拳々服膺すべきである。

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