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衆議院 文部科学委員会 2014年4月16日

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○細野委員 大臣、実際にこういう例が生じているわけですよ。大変残念なケースとして大津の事件があって、大津市の教育長は教育委員会にも十分な情報を伝えずに、対応が後手後手に回ったということが言われていますよね。つまり、そのときに首長が関与していたら、もしかしたら違ったかもしれない。そういう情勢を酌まずに教育長が独走してしまったというような例が大津ですよ。それはいろいろなケースがあり得ると思いますけれども、仮にこういう会議ができたって、教育長がそういう判断をするケースというのはあり得るわけですよ。

そこで、それぞれつかさつかさが判断すべきだというのはそうなんだけれども、それは平時の話であって、有事というのは、誰かが責任を持って判断をしてそれができるようにしておかないと、機能しないんですよ、よりシビアであればあるほど。その仕組みとして本当に首長が指導力を発揮できるのかということを私は心配しているんです。

これは別に足を引っ張っているというんじゃなくて、この法律の文言で総合教育会議というこのたてつけは私はちょっと無理があると思うんです。

吉田さんに答弁者として座っていただいていますので、いろいろ先ほど義家委員の方からも、首長の独走がなかなかとめられないんじゃないかという御趣旨の質問がありました。そこは我々も本当にどうするのかというのは考える余地があると思いますけれども、少なくとも、この危機管理の面において首長が前面に出られる、そういう仕組みになっているんじゃないかと思うんですが、そこを簡潔に御説明いただけませんか。

○吉田議員 民主、維新案ですと、今まで分散していた責任と権限を首長に一元化するということですから、有事においてもそれがもちろん適用されるわけですが、さらに、有事の対応というのは極めて大事だということをよく認識した上で、第六十三条に配慮規定というのを置きました。

これは、通常は、平時においては学校がその管理運営を主体的に行うわけでございますが、児童生徒の生命もしくは身体の保護を必要とするようないわゆる緊急の事態においては、首長が「適切に対処することができるよう、配慮するものとする。」要するに、首長の指揮のもとで教育長が積極的に対応できるようにしよう、こういう規定を置いたところでございます。

○細野委員 大臣、ここはちょっとお考えいただいた方がいいんじゃないですか。事務の調整という言葉は余りふさわしくないですよ。

私、原発事故の対応をしまして文部科学省の皆さんとも一緒に仕事をさせていただきました。率直に言って、優秀な方が多いし、教育について熱心にやっておられると思うけれども、危機管理の省庁として文部科学省が非常にすぐれた能力を発揮したとは余り私は思わないんです。

下村大臣は、もちろん教育についてもいろいろな御見識をお持ちだけれども、同時に、危機管理の重要性というようなものについても非常にわかっておられる政治家だと私は思います。もう一回そこは検証していただいて、何らかやはり我々のこの考え方も取り入れていただいて、対応できることをお考えになった方がいいんじゃないかと思いますが、いかがですか。

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○下村国務大臣 まず、民主党の意見についても、もちろん耳を傾けて、必要な部分があればそれは盛り込むという基本的な姿勢については、かたくなに政府の法案を指一本変えることについて反対だとか言うつもりは全くありません。

ただ、今、細野委員のお話を聞いて、総合教育会議というのを何か一つに定義されているのではないかとしか思えないんですが、この総合教育会議というのは、先ほど申し上げたように、柔軟に対応できるんですね。だから、特に危機管理については、先ほど申し上げたように、首長と教育長だけでやることも可能だし、それから、そのテーマによっては有識者を入れてやることも可能だし、定期的にやることも可能だし、緊急的な形でやることも可能なわけですから、それは柔軟にやれるわけです。

ですから、本来は、危機管理でいえば、それは教育長が直接判断をすれば済む話のことだって多いと思いますよ。しかし、教育長よりも先に首長に情報が入った部分については、これは教育長に指示をするという意味で、二人で急遽やるということでの総合教育会議という位置づけもできるということですが、一々総合教育会議を開かなくても、それは首長と教育長の間で協議をすることによって対処するということは十分可能ですし、全て総合教育会議を開かなければ対処できないということではないということについてはこれは当然のことですけれども、御理解いただきたいと思います。

○細野委員 危機管理の判断をするときに、最後の責任を誰が負うかは極めて重要なんですよ。というのは、右か左か判断せざるを得なくなるケースがあり得るわけです。そのときに、結果についても責任を負えるような体制にしておかなきゃいかぬ。それは、私は教育長じゃ無理だと思います。

合議制によって首長からこういうふうに言われたので教育長としてはこういう判断をせざるを得なかったみたいなことを言われたときに、判断が間違った場合、どっちが責任とりますか。それは、首長から言われれば、教育長も自分の考えを変える可能性はありますよね。

では、首長の意向を酌んで教育長が判断をしたとしましょう。それが万が一何らかの形で大きな失敗になった場合に、法的には教育長に責任があり、政治的には首長に責任があるということになるんですよ。だから、法的な責任と政治的な責任がずれる。

そこは、最後の最後は、この危機管理の要諦は、誰が判断をするかという責任の所在と、それについて責任をとれるかだから、そのためにやはり首長がいるんじゃないですか。そこの肝の部分を残念ながら今回は外しているというふうに私は思います。

最後に、時間がなくなってきたので、ちょっと法案と離れるんですが、一点、大臣に考えていただきたいことがあるので質問をさせていただきます。

オリンピック・パラリンピックなんですが、二〇二〇年に向かって大臣の大きなお仕事として、これを盛り上げるということと、あと、たくさんメダルがとれるように、それはたくさんとりたいとみんな思いますから、いろいろなスポーツの訓練、そういうトレーニングなんかをしていくとか、レベルを上げていくということをやられると思うんです。これもいいと思います。

ただ、前回の東京オリンピックというのはもう半世紀以上前に行われているわけですけれども、そのときと今とでは我が国を取り巻く環境は随分変わっていて、少し国際的にも幅広い対応があっていいんじゃないかと、私は特にこの一年ぐらい、思うようになってきたんです。

そこで、ちょっとアジアのメダル数を調べてみたんですが、圧倒的に日、中、韓、オリンピックもやっていますから、この国々は、日本を含めて多くのメダルをとっている。

一方でASEANの国、例えば人口の多いところでいうと、日本よりはるかに多いインドネシア、一億人前後の人口を抱えているフィリピン、タイ、ベトナム、このあたりは、人口がこれだけ多いわけですから当然運動神経のいい人もいるでしょうから、本当は、それこそメダルをとれるポテンシャルのある選手はいるはずなんですよ。

では、そういう国々が夏のオリンピックで歴代どれぐらいメダルをとったかというのを調べてみると、実は数は非常に限られている。インドネシアが六つ金メダルをとっているんですが、これは全てバドミントン。バドミントン以外はとっていないんです。タイが七つとっているんですが、これはボクシングと重量挙げのみ。ほかは、人口の大きい、今も御紹介申し上げたベトナムであるとかフィリピンであるとか、そういう国は一回も金メダルをとっていないんですよ。

世界にいろいろな人材を派遣していろいろなスポーツなんかをやるということは、外務省なんかもやっていますけれども、例えば二〇二〇年に向けて、活躍するのは高校生ぐらいでしょう。高校生ぐらいのすぐれた選手をこういう国々から、ASEANの国々から日本に招待して、そこで訓練を積んで、日本の選手と一緒に練習をさせて彼らがメダルをとるというのも、これはなかなか日本の国民からしても、非常にみんなで喜べることじゃないかと思うんです。ちょっと聞いてみたんですが、余りそういうことはやっていないそうなんです。

ですから、今回のオリンピックを、東京のオリンピック・パラリンピック、さらには日本のオリンピック・パラリンピックとするんじゃなくて、それはもうもちろんそうなんだけれども、プラス、アジア全体のスポーツレベルを上げていくというようなことに貢献をできれば、これは非常に意義深い、前回のオリンピックとは違う意味でもまた大きな意味のあるオリンピックになると思うんですが、そういうことをちょっとお考えいただく可能性はありませんか。

○下村国務大臣 十二月に、ナショナルトレーニングセンター、女子レスリングの練習があるからぜひ視察に来てくれということで、行きました。そのときに、日本レスリング協会が中国と韓国とそれからモンゴルの選手を招待して、四カ国で合同でやっておりました。

今、細野委員が御指摘のようなことを既に女子レスリングはやっているということでありますが、同じように、政府は、スポーツ・フォー・トゥモロー、これは、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックの招致に向けての国際公約として位置づけております。これは、開発途上国に対するスポーツ関連施設の整備、それから器材提供、それからスポーツ指導者の派遣等、世界じゅうの一千万人が対象、開発途上国のそういう人たちに対してのプログラムということで、行うことを既に決めております。

今御指摘の、特に、近隣の途上国等との交流機会の拡大ということでのもっと絞った御指摘だというふうに思います。それも含めて、今後、JOCそれから競技団体、日本スポーツ振興センター等関係団体とも連携しながら、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック、東京から同時に世界に対する貢献をするという位置づけについてのスポーツ・フォー・トゥモロー、これをしっかり拡充をしていきたいと思います。

○細野委員 では、質問を終わります。

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