- 2014年05月06日 18:25
L.A. Timesがリニューアル:ソーシャル時代の新聞デザイン
画像を見る▲リニューアル後
NYTやBloomberg View、TIMEなど、News of Newsではこれまでにもニュースサイトのリニューアルを紹介してきましたが、今回紹介するのはLos Angeles Timesのリニューアルです。
2009年に行った前回のリニューアルから5年。L.A. Timesが実践する、モバイル&ソーシャル時代のデザイン戦略を紹介したいと思います。
画像を見る▲リニューアル前
Visual Browse
新しいサイトの左上には、「Visual Browse」という赤いボタンが。これをクリックすると、写真のイメージから記事を探せるデザインに変わります。これはモバイル・タブレットからの読者が増えていることを反映した結果だそう。
もちろんビジュアルブラウズを使わないこともできるので、それぞれの読者が好みに合わせてどちらのデザインを使うかを選べるというのは良いポイントだと思います。
3行「SHARELINES」
記事ページの最初に登場する「SHARELINES」は、twitterやfacebookでシェアするための要約を、あらかじめ3パターン用意しているというもの。読者の手間を省くことで、より多くシェアしてもらうことが目的です。
記事の頭にあるというのもポイント。livedoorニュースの「ざっくり言うと」のように、読者に記事のおおまかな内容をはじめに伝えるという役目も果たしてくれるからです。
タイムライン型の記事ページ
画像を見る▲記事が終わると、Los Angeles Timesのロゴを挟んで新たな記事が現れます。
Quartzや以前紹介したTIMEがすでに取り入れていますが、L.A. Timesでも、今回のリニューアルから記事ページにタイムライン型のデザインを採用しています。
これは、スクロールするだけで次のニュースを読むことができるというもの。ソーシャルメディア上から記事ページに直接アクセスすることが多くなった今、タイムライン型のデザインは読者になるべく多くの記事を読んでもらうための解決策となり得ます。
モバイルやタブレットの読者に合わせた「Visual Browse」、ソーシャルメディア上でのシェアを促す「SHARELINES」、ソーシャルメディアから記事ページに来た読者にも長くサイトに滞在してもらうためのタイムライン型のデザインと、どれも今の時代に適応したリニューアルだと思いました。
ここ最近、多くの海外メディアがウェブサイトのリニューアルを行っていますが、やはりそれは時代に合わせてデザインにも変化が必要だからでしょう。日本の新聞ではカナロコ(神奈川新聞)がこの春リニューアルしましたが、他の新聞からもこのような変化が増えてくるとおもしろいなと思います。
(via Nieman Journalism Lab, DIGIDAY)