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ブルネイ、同性愛に「石打ちの死刑」 大使館前で抗議

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警察の制止がかかりプラカードを長く掲げることはできなかった。=4日午後、北品川 写真:筆者=

 イスラム教国のブルネイで絶対的な権限を持つ国王が、同性愛行為に対する処罰をこれまでの「懲役10年」から、「石打ちによる死刑」へと引き上げた――このニュースが国際社会に波紋を広げている。

 南シナ海に面したブルネイは、人口約40万の産油国。国王が宗教と国政の両方に絶対的な権威を持つ。国王は首相、国防相、財務相を兼務する(日本外務省データ)。

 「飲酒」「同性愛」「婚外セックス」の禁止などイスラム教社会の戒律の厳しさはつとに有名だ。アフガニスタンではポルノのDVDを販売していた商店が襲撃されたりする。ガザの友人から聞いた話だが、未婚の娘が男とセックスしたら父親に拳銃で頭を撃ち抜かれるそうだ。

 過酷な自然環境のなか部族社会を維持していくうえで厳格な戒律は必要なのかもしれない。

 それでも「石打ちによる死刑」とは残忍で人権侵害ではないか、というのが日本や欧米の受け止め方だ。

 各国のファッションデザイナーたちが反応した。「ロサンゼルス・タイムズ」によれば、デザイナーたちはブルネイ国王がオーナーをつとめる巨大ホテルグループ、Dorchester に宿泊しないよう業界に呼び掛けた。

 日本では東京・北品川のブルネイ大使館前できょう午後、抗議行動が行われた。呼びかけたのはハンドルネームMCインコさん(女性・30代=料理人)。

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「人を好きになるのを他人が制限することはできない。ましてそれを処刑するなんて・・・」。参加した若い女性は悲しそうに話した。=写真:筆者=

  参加者の中にはヘイトデモへのカウンター行動の呼びかけ人である木野寿紀さんの姿もあった。「ゲイやホモセクシャルへの差別、弾圧も欧米ではヘイトにあたる。それを みすみす 許すわけにはいかない」。木野さんは静かな口調だが、決然と話した。

 ブルネイ大使館は閑静な住宅街にあるため無言の抗議となった。約30人の参加者たちが「愛に石を投げるな」「ヘイトをやめろ」などと書いたプラカードを30分間にわたって掲げた。
 
 参加者の一人が大使あての抗議文を読み上げ、郵便受けに投函した。

 「(前略)この法律はブルネイのLGBTの人々の基本的人権を侵害するものであり、私たちは国際社会の一員として看過することはできません。この法律は貴国の威信を傷つけるものに他なりません。国王陛下に法律を即時撤廃するようお伝え下さい」。

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