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航空業界の規定バラバラ――電動車いす搭乗拒否

航空業界には電動車いすに関する統一規定がないらしい。ある航空会社の航空機には電動車いすで搭乗でき、別の航空会社では搭乗拒否される。さる3月27日、関西空港からLCC(格安航空会社)エアアジアXでマレーシアの首都クアラルンプールに出発しようとした大久保健一さん(38歳)=兵庫県西宮市在住=はチェックインの際、「マレーシアの規定で荷物は32キロまで」とされ、搭乗を拒否された。大久保さんの電動車いすの重さは80キロだった。

大久保さんは航空チケットを予約する際、電動車いすの寸法や重さを事前に知らせてあり、エアアジアXも約2カ月前に了解の上で予約手続きを完了していた。「当日になっていきなり重量制限のことを持ち出すのはあまりにひどい」と大久保さんは憤る。

エアアジアXの運送約款第8条によれば、手荷物は「重量32キロ超」のものは預かることができないとされているが、「歩行補助器具には適用されない」との記述もある。大久保さんが「自分の足」と言う電動車いすは「歩行補助器具」ではないらしい。また、32キロを超えてはダメということであれば、電動車いすの使用者はすべて搭乗不可能となる。

大久保さんによると、エアアジアXからはおわびのメールは届いたが、これらの疑問にはまったく答えていないという。また、3月末には国土交通省航空局航空事業課に改善を申し入れたが、同課は「エアアジアXに実態を聞く」と答えるにとどまったという。

昨年6月に障害者差別解消法が成立(施行は2016年4月)し、日本政府は今年1月20日に国連障害者権利条約を批准、2月19日からその効力が発生している。今回の搭乗拒否はこの条約の精神および条項に反する可能性がある。

各国の運送約款の壁はあるものの、国土交通省はこうした差別をいつまで放置するのだろう。

(片岡伸行・編集部、4月11日号)

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