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今さら貸金業規制の緩和を言い出す自民党 時代錯誤も甚だしい

 日経新聞2014年4月19日付が報じたところによると自民党は貸金業規制の緩和を目論んでいます。
貸金業の金利規制緩和 自民が法改正検討

 従来、消費者金融(サラ金)は、利息制限法の上限利率と出資法によって規制された上限利率との間のいわゆるグレーゾーン金利という金利を設定して貸金業をやっていました。
 このグレーゾーン金利は一定の要件のもとに貸金業者に認められていたものです。
 この高金利も時代の中で徐々に引き下げられては来ましたが、最後の段階ではそれでも29.2%という高金利でした。
 出資法の上限金利の引き下げは利息制限法の上限利率に合わせるというもので、現在は20%です。もっともこの利息制限法の利率ですら10万円以上100万円未満で年率18%と高率なのであり、この金利自体を引き下げる必要があります。
 また、最高裁判決によりこのグレーゾーン金利を否定されてしまってからは、いわゆる過払金返還請求訴訟に拍車を掛け、大手サラ金の武富士が倒産したりすることになりました。

 過去の「利益」分を吐き出させた過払金についてはともかく、自民党による規制緩和は、今後、グレーゾーン金利ではなく高金利での貸付を正面から容認するというものです。
 何故、今さらこのような高金利での貸付を容認しなければならないのでしょうか。
 自民党が意図するところは、資金繰りに困った中小零細業者を対象にするとしています。
 しかし、高金利からの借入は、早晩、返済に窮することになります。
 その場しのぎという程度でしかなく、高金利での借入をしなければならない時点でほとんど場合がアウトです。
 商工ローンが社会問題になったときも、商工ローンの手口は保証人から回収するというものでした。保証人は給与所得者にさせることがほとんどで、そもそも貸付をしたその自営業者からの回収は見込んでいなかったということでもあります。
 このような自営業者は既にすべての銀行融資を断られています。あるいはもう限度いっぱい借入をしています。だからどこも貸付をしてくれないから高金利の商工ローンをあてにするのです。
 本来であれば、その時点で経営の継続を断念しなければならないときです。
(民事再生などの手続きも考えられるところですが、ケースバイケースでしょうが、厳しい場合が多いと思います。)

 高金利での貸付は、要は貸倒分の損失を穴埋めするためのものであり、貸す側にとってもハイリスクとなるわけです。
 そのハイリスクを回避する手段が保証人をとることです。逆に保証人に返済能力があれば誰でも貸すということもあります。
 保証人をつけなければ貸せないような融資はするべきではありません。保証人には通常、人間関係の中で「断れない」人がなるものであり、その保証人にさせられた人にとっては全くメリットがありません。

 現在、保証人に関する規制はなく野放しです。このような状態で高金利の貸付を容認することは再び国民を食い物にしようという動機が透けて見えます。
 サラ金は、一部の例外はあるものの銀行系列下に入り、銀行による個人向け融資の出先窓口のようになっています。自民党案では貸付ができる業者を限定するとは言いながらも、結局は中小零細企業を銀行による新たな融資先の「開拓」するという動機に基づくものであり、その結果、生じる国民を食い物にするという最悪の事態を招くだけです。
 もっとも昨今、銀行などでは中小零細企業に対する貸付でも代表者以外では保証人を取らないという運用も始まっているようです。
 そうなると実際問題、貸付ができる対象となる中小零細企業は限られてくることになりますが、本当にこのような高金利貸付の需要などあるのでしょうか。

 自民党の策謀に断固として反対しましょう。

参考
貸金業規制緩和に断固反対をする声明」(PDF)

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