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教育情報化に対する現場の支持

 財団法人日本視聴覚教育協会の「デジタル授業プランを用いたICTの活用に資する調査研究サイト」では、電子機器やデジタルの教材を使ったさまざまな効果、さまざまな事例も報告されています。

 電子黒板を使うと生徒の興味・関心が高まり、集中して復習に取り組むようになった。図形や補助線など複雑な記述をノートから板書に起こし直さなくても簡単にプレゼンすることができた。

 「からだのつくり」を学ぶとき、本物の人体の器官が見られる教材を活用したため、板書や図では説明の難しい課題に効果的に取り組めた。

 自分たちが住んでいる町について、立体地図と実際の写真を見せて一緒に考える授業を行った。

 生徒が観察した昆虫の写真を電子黒板に提示し、拡大したり書き込んだりしながら体のつくりを学んだ。

 英文をフラッシュ表示し、画面に残さないことで、生徒は文字情報に頼ることなく活動を進められた。ネイティブの発音を何度も聞かせることもできる。家庭科の裁縫では、さまざまな縫い方を示す動画を見せ、細かい作業を指導した。縫い方の手本を大きな画面で見せることができた。

 --- 現場ではデジタル教育の効用が実感されているようです。

 教育の情報化にはさまざまなメリットがありますが、これが普及していくためには、学校現場からも支持され、要望されることが欠かせません。

 学校の情報化に対する学校側の受け止め方はどうでしょう。

 文部科学省が2006年に調査したところでは、「教科書の内容に即したデジタル教材コンテンツを増やしてもらいたい」とする小中学校が92%。高校でも87%に達しています。学校側からのニーズはあります。

 授業でICTを使った効果も報告されています。

 ICTを活用した授業では、95%以上の教員が「授業の質が向上した」「授業改善ができた」と評価しています。

 また、生徒の学力についても、ICTを活用したものと活用していないものについてテストしたところ、小学校の算数では活用あり82%、活用なし76%。社会では活用あり73%、活用なし67%。理科では活用あり87%、活用なし82%という結果が出ています。

 アップル社のレポートによれば、アメリカ・メイン州の9校で1人1台の学習環境を整えたところ、州の平均レベルであった学力が、2年後には理科、数学、社会のテストの得点が他の中学校よりも有意に高いことがわかったといいます。

 同じくメイン州の第4学校区では、生徒対コンピュータの比率を3:1から1:1に転換した結果、中学生の出席率が7.7%上昇。同じ時期に問題行動を起こした保護者宛の手紙が54%減少したといいます。

 ペンシルバニア州アーヴィング小学校では、異なる学年の生徒にノートパソコンを貸与した結果、学年をまたいで連携が生まれ、年長の生徒が年少の生徒を指導するようになったそうです。1人1台の導入以降、かつて市内で最下位だった学力レベルが大きく上昇し、州知事から最優秀校として表彰されることになったそうです。

 フロリダ州マナティー群学校区では約6000人の生徒と教員にパソコンが渡された結果、生徒の責任感が向上し、欠席率が減少したといいます。生徒の3分の2はテレビ番組を見る時間が減り、宿題をする時間が増えたという報告もあります。

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