いよいよオバマ大統領の国賓訪日だ。
今週の報道はこのニュースで埋め尽くされるだろう。
その前に書いておく。
今度のオバマ訪日は日本にとって何か一つでもいいことがあるのだろうか。
きょう4月21日の産経新聞が一面で書いている。
政府があらたな政府専用機をボーイング大型機「777」にする方向で最終調整にはいったことが20日わかったと。
欧州大手エアバスも候補に挙がっていたがオバマ訪日のお土産というわけだ。
そういえばリニア新幹線を米国に建設するという話もあった。それも日本の技術的、財政的負担という。
オバマが最重要視するTPPについては日本の大幅譲歩に終わる事はもはや目に見えている。
プーチンのロシアとの関係もウクライナ問題で吹っ飛んだ。
拉致問題も北朝鮮の核とミサイルを最重要視する米国の反対で制裁緩和が出来ない為に進めることが出来ない。
日本の核武装や日本の核テロを恐れるオバマは日本の核物質や核廃棄物の撤収を求め出した。
オバマ大統領の訪日実現の為に何から何まで日本は譲歩を重ね、米国の機嫌取りをしてきた。
そんなオバマ訪日の唯一の成果は日米同盟の強化である。
TPPの重要性も結局はそれがアジアの日米安全保障体制強化の一環であるとさんざん我々は聞かされて来た。
ところがその肝心の日米同盟の強化についてかつてないほど疑問が投げかけられている。
もはや米国は世界の警察国家の役割を果たせなくなった。
尖閣諸島をめぐって中国が攻めて来た時に米軍は日本を守ってくれるのかという疑念がどんどんと大きくなってきている。
何よりもその疑念を一番強く抱き、口に出してきたのは安倍首相とその側近である。
唯一の成果であるはずの日米同盟強化についてさえも疑わしいのだ。
これを要するに、オバマ大統領の今回の訪日は、日本にとって何もいいことのない訪日であるということである(了)