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イノベーションはどこでも起こせる!お米の世界でもイノベーションで大ヒット!

コンピューターや情報通信技術の発展により、現代社会では様々なイノベーションが起きている。イノベーションというと、IT分野のことだと思う人も多いであろう。だが近年、日本人なら誰もが口にする伝統的な食生活である「米」の世界においても、イノベーションを起こしヒット商品を生み出した企業がある。

どのように米の世界においてイノベーションを起こし、新たな付加価値を創造したか、株式会社八代目備兵衛代表取締役社長の橋本隆志氏に伺った。
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ブレンド米をブランド米に!?

大正14年創業のお米屋の八代目である橋本氏は、まさに米のプロフェッショナルといえるだろう。お米に携わる5年以上の実務経験と、お米に対する知識、技術を持つ者にのみに与えられる5つ星お米マイスターの資格を取得しており、従業員が「炊きたてのご飯のように熱い人」と称するほどお米に対する熱の入れようだ。

小さいころから美味しいお米を食べ続けてきたため、外食などでお米を食べたときの感想は「お米って味のあるものだって日常から思ってきただけに、外食などで外のお米を食べるとびっくりする。これでは一般の人がお米とは不味いものだ、と思ってしまう。お米屋として、本当のお米の美味しさを伝えたいと思った」と振り返る。

橋本氏の言う美味しいお米とは、銘柄に拘らずに色々な品種をブレンドすることでできる。しかし、ブレンド米と言うと安かろう、不味かろうといったネガティブなイメージを持たれてしまう。卸し先でも「銘柄のついたブランド米でも、もっと安いお米がある、とにかく、安いお米を卸してくれ」と言われ、お米の味ではなく、値段の安さばかりを求められる事が多かったという。そうした経験から、橋本氏は「もっと美味しいものを食べてもらいたい、産地や銘柄といったブランドに頼らずに、自分たちで美味しさにこだわったオンリーワンのブレンド米をブランド化する事で勝負できないか」と、思うに至ったという。

米(伝統)をファッション化

八代目備兵衛には十二単という、フォーマルギフトフェア大賞を受賞した大ヒット商品がある。中身はお米なのだが、おにぎりや炒め物など用途に合わせた12種類のお米を12種類の色の布でそれぞれ包み、箱に綺麗に並べたものだ。この商品の特筆すべき点は、お米の産地表示などをしていないことである。

橋本氏が自信を持って美味しいとお勧めできる米を集めたギフトなのである。お米の産地や銘柄を超えた、橋本氏が選んだお米、言うなればブレンド米をブランド米とし、新たな価値の創造に成功した商品である。

橋本氏はこの十二単について「普通の家庭では料理に同じお米を使うが、米屋の観点からいうと産地などよりも料理の種類によってお米を変えたほうが美味しい。贈り物なら日頃、産地や銘柄に拘っている人も送られて食べる機会がある。食べてもらえれば喜んでいただける自信がある。目で見て感動し、食べて更に感動する商品を作ろう、と思いこのギフト商品を作りました」と語る。そして、十二単の大ヒットを機に、今では会社の売上の7割以上をeコマース事業が占めるようになった。

成長の鍵

八代目備兵衛はお米の小売、インターネットを使ったお米の販売、お米を使った飲食店の経営、米農家の育成支援など、米に関わるありとあらゆる活動を行っている。今では航空会社のファーストクラスの機内食にもお米を提供するほどだ。このお米は、産地や銘柄といった従来の米のブランドではなく、「八代目備兵衛の米」というブランドとして提供している。橋本氏の座右の銘は「おもしろき、こともなき世を、おもしろく」である。この考え方が、日本の伝統文化である米の世界において、新たなイノベーションとヒット商品をもたらしたのではないだろうか?

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