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ビンラディンと「アラブの春」と日本赤軍の末路

今日の日経ビジネスオンラインのこのコラムは、私が想像していたとおりのことを専門家が事実を示して説明してくれていて、面白かった。

ビンラディンは“タレント政治家”だった:日経ビジネスオンライン

ここ一連、エジプト・チュニジア・リビアなど北アフリカの民主化運動のことを、「アラブの春」というのだ、と友人に教えてもらった。「プラハの春」からきているのだろうが、なかなか風情のある言葉だ。

そういえば、これらの国で「反米」というスローガンは出てこない。ビンラディン殺害に関しては、アメリカでももうそろそろ、あまりニュースにも登場しなくなった。「報復するぞ」という声明が出たらしく、相変わらず飛行機周りなどは警戒が続いているし、オバマの支持率は絶賛急上昇中だが、まぁそれだけの話だ。

一方で、アメリカの報道では「イスラム圏の人たちのビンラディンや反米テロに対する支持は、もはや大幅低下している」ということが言われている。調査したのはアメリカの会社で、どこまで本当かはわからないといえばそのとおりだが、ではビンラディン殺害に抗議する反米デモが起きているかというと、そうでもないようだ。

上記記事にあるように、要するにビンラディンはもう人気がなくなってしまい、「反米」もすでに流行遅れになってしまっているということなのだろう。アラブの若者にしてみれば、911であれだけアメリカを派手にやっつけたのに、その後10年たっても自分たちには何のいいこともない、反米と言ってるのに他のところばかりで爆破事件を起こし、それで死ぬのはムスリムばかり、先進国に住むアラブ系の人々は露骨に差別されて不便この上ない、ということで、いい加減イヤになっていても不思議はない。

昨日も、サンフランシスコ空港に着陸しようとした飛行機で、「アッラーは偉大なり」と叫びながらコックピットを開けろと騒いだアラブ系の男が逮捕された。武器を持っていたふうでもなく、共犯者がいたようでもなく、一体何をしたかったのか理解不能。ただひたすら、メーワクなだけだ。

「報復テロがもっとひどくなったらどうするんだ」という声も少々聞こえるし、テロリストの組織は今でもあるのだが、彼らに対するイスラム圏大衆の支持基盤はなくなってしまっている、と考えてもよさそうだ。

思えば、70年代は国際テロリストといえば、イスラム原理主義ではなく、日本人だった。その日本赤軍は、どんどん先鋭化していくうちに大衆の支持を失い、結局リンチ事件とかあさま山荘事件とかを起こして自滅していった。

アメリカの有名な政治風刺コメディアン、スティーブン・コルベアが、こんなことを言っていた。「ブッシュは、テロリストを殺すことでアラブを民主化しようとしたが、実は彼は順番を間違った。アラブが民主化したら、テロリストを殺すことができたのだ。」

「アラブの春」が、テロリストの自滅をもたらしてくれればいいと思う。

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