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- 2014年04月14日 04:49
アメリカの大学で学ぶには、これだけかかる 難解で不透明な奨学金制度
ニューヨーク・タイムズの日曜版の教育特集にアメリカの大学の授業料と奨学金に関する記事がありました。そこでは大学へ進学を希望する高校生を持つ親が進学のコストを計算する際、それがいかに複雑で不透明か? ということが紹介されていました。
アメリカの大学はお金がかかります。授業料+寮費で年間540万円から600万円ほどかかります。
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なおアメリカでは四年制大学に進む新入生の大半はキャンパス内の学生寮に入るのが常識です。
普通、寮の部屋は二人部屋か三人部屋ですので、自分でアパートを探すより、大学の提供する寮の方が住居コストは断然安いです。
またアメリカの大学は沢山の課題を出されるので、通学している時間すら惜しいです。このため寮費はオプショナルではなく、授業料と切り離すことの出来ない「基本料金」とみなすべきです。
コーネル大学の場合、授業料+寮費は年間で599.7万円ですので、4年間通えば2,399万円ということになります。
このほか、教科書代や雑費が年間38.9万円かかるのですべてを含んだコストは2,555万円ということになります。
これだけのキャッシュを「ポン」と出せる親は、そう大勢居ないでしょう。
そこで奨学金の給付を希望する学生が当然、過半数を占めることになります。
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普通、奨学金を希望する学生とその親はFAFSA(Free Application for Federal Student Aid=ファフサ)という政府の申請フォームを使用して、なぜ奨学金を必要とするのか、家計の内容を開示するわけです。
そこでは所得、財産、費用などに関して、詳細な設問が用意されています。
大学によってはFAFSAに加えてCSS/Financial Aid Profileと呼ばれる、カレッジ・ボード(College Board)の提供する申請フォームの提出を義務付けています。カレッジ・ボードはSAT(=日本で言うセンター試験のようなもの)を執り行っています。
さらにプリンストン大学などは、独自の書式を使っています。
これらの書式により、家計の内容の開示の仕法は微妙に違いますし、その解釈も学校により様々です。一例として持家の含み益(equity)を財産に参入するかどうか? は大学によりまちまちです。
こうして合格した学生の家庭の家計の事情を把握した大学は、奨学金給付資格をその家庭が満たしているかどうかを判断します。
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次に大学は奨学金給付資格を満たしている学生に対して奨学金を出します。ここで例に挙げた四校は、すべて100%ですが、そうではない大学も数多くあります。
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下のグラフは全学生のうち経済的理由で給付奨学金を受けた学生の比率を示しています。
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なお給付奨学金とは「返さなくて良いお金」の意味です。これに対して貸与奨学金は学資ローンを指し、卒業後、借金を返済する必要があります。
ひとたび「給付奨学金を受ける資格あり」と認められた学生は、下のような金額を支給されています。
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奨学金は必ずしも大学が出すものとは限らず、政府の奨学金もあります。その一例がペル奨学金と呼ばれるものです。
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また大学によっては「返さなくて良いお金」ではなく、学資ローンの提供を提示するところもあります。
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プリンストンやハーバードなどの潤沢な寄付金を持つ名門大学は、気前よく給付奨学金を出します。
なお「この家庭は奨学金のニーズがある」という判断基準は大学によって異なります。プリンストンの場合、親の年収が2,000万円を超えていても「この学生は給付奨学金が必要」と判断することもあります。
このように奨学金制度は複雑で、お金がある大学か、それとも財政的に苦しい大学か? によって奨学金が出るかどうかも大きく変わってきます。
つまり「うちは貧しい」からと言って、必ず奨学金がもらえるとは限らないのです。
またここで述べてきたのはアメリカ人の学生の場合であり、留学生は普通、給付の対象外です。従って日本人はフルブライトなどの、留学生のために設けられた奨学金を利用すべきです。
アメリカの大学はお金がかかります。授業料+寮費で年間540万円から600万円ほどかかります。
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なおアメリカでは四年制大学に進む新入生の大半はキャンパス内の学生寮に入るのが常識です。
普通、寮の部屋は二人部屋か三人部屋ですので、自分でアパートを探すより、大学の提供する寮の方が住居コストは断然安いです。
またアメリカの大学は沢山の課題を出されるので、通学している時間すら惜しいです。このため寮費はオプショナルではなく、授業料と切り離すことの出来ない「基本料金」とみなすべきです。
コーネル大学の場合、授業料+寮費は年間で599.7万円ですので、4年間通えば2,399万円ということになります。
このほか、教科書代や雑費が年間38.9万円かかるのですべてを含んだコストは2,555万円ということになります。
これだけのキャッシュを「ポン」と出せる親は、そう大勢居ないでしょう。
そこで奨学金の給付を希望する学生が当然、過半数を占めることになります。
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普通、奨学金を希望する学生とその親はFAFSA(Free Application for Federal Student Aid=ファフサ)という政府の申請フォームを使用して、なぜ奨学金を必要とするのか、家計の内容を開示するわけです。
そこでは所得、財産、費用などに関して、詳細な設問が用意されています。
大学によってはFAFSAに加えてCSS/Financial Aid Profileと呼ばれる、カレッジ・ボード(College Board)の提供する申請フォームの提出を義務付けています。カレッジ・ボードはSAT(=日本で言うセンター試験のようなもの)を執り行っています。
さらにプリンストン大学などは、独自の書式を使っています。
これらの書式により、家計の内容の開示の仕法は微妙に違いますし、その解釈も学校により様々です。一例として持家の含み益(equity)を財産に参入するかどうか? は大学によりまちまちです。
こうして合格した学生の家庭の家計の事情を把握した大学は、奨学金給付資格をその家庭が満たしているかどうかを判断します。
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次に大学は奨学金給付資格を満たしている学生に対して奨学金を出します。ここで例に挙げた四校は、すべて100%ですが、そうではない大学も数多くあります。
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下のグラフは全学生のうち経済的理由で給付奨学金を受けた学生の比率を示しています。
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なお給付奨学金とは「返さなくて良いお金」の意味です。これに対して貸与奨学金は学資ローンを指し、卒業後、借金を返済する必要があります。
ひとたび「給付奨学金を受ける資格あり」と認められた学生は、下のような金額を支給されています。
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奨学金は必ずしも大学が出すものとは限らず、政府の奨学金もあります。その一例がペル奨学金と呼ばれるものです。
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また大学によっては「返さなくて良いお金」ではなく、学資ローンの提供を提示するところもあります。
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プリンストンやハーバードなどの潤沢な寄付金を持つ名門大学は、気前よく給付奨学金を出します。
なお「この家庭は奨学金のニーズがある」という判断基準は大学によって異なります。プリンストンの場合、親の年収が2,000万円を超えていても「この学生は給付奨学金が必要」と判断することもあります。
このように奨学金制度は複雑で、お金がある大学か、それとも財政的に苦しい大学か? によって奨学金が出るかどうかも大きく変わってきます。
つまり「うちは貧しい」からと言って、必ず奨学金がもらえるとは限らないのです。
またここで述べてきたのはアメリカ人の学生の場合であり、留学生は普通、給付の対象外です。従って日本人はフルブライトなどの、留学生のために設けられた奨学金を利用すべきです。