今朝の「新報道2001」をご覧になったでしょうか?
中谷元防衛長官と森本前防衛大臣が出演していたのですが‥そして、ここでも小保方氏の問題が取り上げられていたのですが、どうも雰囲気が違うのです。
中谷氏は言いました。
「それでも地球は動いていると言った科学者がいた‥コペルニクスかガリレオか‥」
正解はコペルニクスではなくガリレオですが‥いずれにしても、だからと言って小保方氏の言い分を信用する訳にはいかないのです。
森本氏も言いました。
「STAP細胞の作製実験に200回成功していると彼女は言った。そこまで言うのだから、成功しているのだろう」
でも、多くの人々は、彼女が200回も成功したなんて言うので、一層うさんくさく感じているのです。それなのに森本氏は、だから信用すべきだ、と。この人、本当に信用しているのでしょうか?
中谷氏は、次のようなこともいいました。
「もし、そうやって有能な人材が海外に流出するようなことになれば、国家として損失になる」
しかし、それは、彼女が実験に成功していた場合の話であって、もし、彼女が錯覚をしているとしたら、或いは嘘をついているとしたら、損失にはならないのです。
いずれにしても、ここに来てどうしてフジテレビは、小保方氏を擁護し始めたのでしょうか?
私は、これは安倍政権が6月にまとめると言われている成長戦略と大きく関係していると思うのです。
今年の1月24日、安倍総理は施政方針演説で次のように言いました。
「超一流の研究者を集めるため、経済社会を一変させる挑戦的な研究開発を大胆に支援する」
つまり、現政権は、優秀な研究者にはどれだけでも金を出す「特定国立研究開発法人」を創設し、それを成長戦略の目玉に据えようとしているのです。
しかし、ご承知のとおり小保方氏の問題で理研にケチがついてしまった。つまり、ケチがついた理研を「特定国立研究開発法人」に指定することを世間が認めるのか、と。
当初は、理研もそのような政府の考えを勘案して、早々に幕引きを図ることを考えた、と。もし、小保方氏が引き下がれば、最悪の事態は回避でき、理研が「特定国立研究開発法人」に指定されるであろう、と。
しかし、小保方氏が反論に出たので、シナリオが狂ってしまったのです。つまり、理研の思惑も、そして、政府の思惑も外れた、と。そして、そのことによって一気に世間の関心が高まってしまったのです。
このままでは、益々理研を「特定国立研究法人」に指定し、成長戦略の目玉にする構想が困難になってしまいます。科学者の多くは、小保方氏をクロとみている、ということもありますし‥
しかし、一般の国民の反応はどうなのか?
一般の国民の反応は微妙なのです。というのも、必ずしも小保方氏の言い分を信用しないという人ばかりではないということです。調査機関によっては、小保方氏を支持するという割合が大きい調査結果も出ているのです。
そこで、現政権は考えたのではないでしょうか。小保方氏をクロかシロかに決めることを急ぐべきではない、と。1年くらいゆっくりと時間をかけて検証すればいい、と。
何故、そのようなことを政治家は考えるのか?
それは、小保方氏がシロとは言い切れなくても、STAP細胞の作製が成功している可能性を否定しない間は、理研を「特定国立研究法人」に指定しても国民の理解は得られるのではないか、と思ったからではないのでしょうか。というよりも、そうやって理研を「特定国立研究法人」に指定しないことには成長戦略の目玉がなくなってしまい、またアベノミクスが批判されてしまう、と。
それに女性の登用も成長戦略の柱の1つであるので、その意味でも小保方氏は、ほんの数か月前までは、安倍政権の成長戦略のまさにシンボル的存在でもあったのです。
確かに小保方氏の言い分には説得力が欠ける。しかし、何も今、クロという判断を下すことはない。何故ならばSTAP細胞の存在を検証するには1年は時間がかかるからなのです。つまり、今暫く、小保方氏にはそれなりの役割を果たしてもらいたい、と。
ということで、現政権は、小保方氏のイメージが回復することの方が望ましいと考えているということなのでしょう。
一体誰が真実を語っているのでしょうか。
本当つきはいないのでしょうか?
記事
- 2014年04月13日 10:20