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"Why Nations Fail"

"Why Nations Fail"という本がある。MITのD.AcemogluとハーバードのJ.Robinsonの共著。独裁的・寡頭的な「収奪的(Extractive)体制」と多元的で多様性ある「包摂的(Inclusive)体制」を比較、国家の繁栄をもたらすのは後者と論証した。

EconomistやFTの年間ベストブックに選ばれた本書では、共産党一党独裁の中国はその「収奪的体制」を続ける限り高度成長を持続させる事はできず、いずれ「包摂的体制」への転換が必要となるとされる。「中国の民主化は最大の安全保障」と私が言ってきたのに少し近いかなと思っている。

共著者のAcemogluとRobinsonのブログがあって、「発展途上国の民主化は経済発展に有害で、開発独裁が良い」との固定観念について、むしろ民主化は貧困国でも経済成長に寄与し、逆に不平等解消の効果は思ったより薄いと論証されている。http://t.co/pPg31yqKf7

「アラブの春」の迷走を見て「やはり発展途上国の民主的変革は混乱を生むだけ」と言われがちだが、「教育水準の低い貧困国ですら民主化が経済成長に寄与する」という意外とも言える論証は今の状況にあって印象的だ。国を良くする道を知っているのは一握りのエリートではなく市井の人々だという事か。

画一的で閉鎖的な統制社会より多様性を包摂する開かれた社会の方が経済成長にも資する。この"Why Nations Fail"で提示されているのは、いささか牽強付会的に言えば、私が「平成の大同団結運動」の宣言文で書いたのと同じ考え方だ。→http://t.co/9MZ3cTrnsQ

細野豪志氏が中心の「自誓会」の政策ペーパーに「カラフル/コンパクト/オープン」とある。「カラフル」は、つまり「多様性を包摂する社会」という意味だろう。良い言葉だ。"Why Nations Fail"で実証的に提示されている「カラフル」の社会像を目指す。それが成長の道でもある。

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