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小保方さんの会見を見て 思い出される東電の記者会見と事業仕分けの際の野依理事長

小保方晴子さんの記者会見。思わずじっと見てしまいました。

思い出すのが、3年前の東電福島第一原発事故の際、その事故対応補佐班として長島昭久代議士に呼ばれ、馬淵さんや細野さんのサポートをしたときのことです。あの時も、記者会見をいかに乗り切るか、記者会見が真実を示す重要な機会であると共に、ひどい会見をすればそれこそ大きな失点になるという緊張感が常にみなぎっていました。

なんせ、新聞記者はいろんな人がいるけども、それなりの地頭をしていろんな情報ソースをもとに勉強してきている、ある意味での勇者ぞろい(東電ビル内で焼き鳥を焼いている愛すべきバカもいましたが)。ろくでもない言い訳や、見え透いた嘘をつこうものなら、一気に炎上してしまいます。

東電事故当初、東電の記者会見が極めて事務的かつ不慣れで、すごく不評を買っていましたが、私らも必死にその状況を改善しようと努力しました。また、当初、官邸と東電と保安院と原子力安全委員会がそれぞれ別に記者会見を開き、一つの事実に対して異なる見解を述べ、記者に指摘されるということが幾度と繰り返されました。そこで「いっそまとめてやってしまえば」と細野補佐官が決断され、異例でしたけども、政府、東電、保安院、安全委員会が一緒に会見を行うことで情報の目詰まりは格段に減りました。その際の細野さんの判断と、初めての合同会見に臨む際の気合いと覚悟は、見ていて立派なものを感じました(ちなみに、最初の四時間超え会見の冒頭に細野さんが「皆さん、まず、私を信じてください!」と言ったのが忘れられず。その後、妻に対し多用してます)。

記者会見のあのフラッシュや質問攻勢は、強い電流にさらされるような刺激のある空間です。芸能人の結婚会見や選挙に勝った政党の会見でのフラッシュや質問攻撃は、きっとこの世の最高の春のような電流の中にいるような刺激的なものでしょう。逆に、今回の小保方さんや、ネガティブなものに関する会見でのフラッシュや質問攻撃ほど、むごく厳しいものはないと思われます。

今回の会見、小保方さんにはむごいものであったようにも思いますが、しかし、理研の上司に恨み節を言うわけでもなく、自分の考えを述べ、そしてSTAP細胞の可能性を信じ、論文撤回の質問に関しては「撤回することはSTAP細胞がないということを言うことになる」とはっきり言ったことは、立派な姿勢だったと思います。小保方さんの偉大な勘違いがない限りは、STAP細胞はあるのだろうなあと、素人ながらに思ったところです。是非、落ち着いた環境で実験をさせてあげて欲しいですし、仮に小保方さんの勘違いでSTAP細胞が存在しなかったとしたら、それも含めて科学の歴史であると受け止めたらよいのではないでしょうか。

さて、もう一つ小保方会見を見て思いだしたのが、民主党政権での事業仕分けに対する理研、特に野依理事長の対応です。

2009年の秋だったでしょうか、私は当選したばかり、右も左もわからなかった中で、蓮舫さんの有名な「二位じゃダメなんですか?!」発言があり、スーパーコンピューター予算が事実上凍結されることがありました。その際、国会に乗り込んできたのが野依理事長であり、私をはじめ、文部科学委員に対して憮然として言われたのが、「君たちは歴史の法廷に立つ気概があるのか!」と言った趣旨の発言をされました。要は、「縮減なんて無責任なことを言いやがって、何も科学のことわかんないんだから偉そうなこというな!」と私には聞こえました。ノーベル賞学者で偉いえらい教授さんでしたが、私も軽く「国民理解をしっかり得られるような予算にできるよう、ご指導ください」という程度のことは言い返させてもらいました。

ただ、あのスパコン事業は、仕分けで厳しい評価となったのは、当初はNECと日立(ベクトル型)と富士通(スカラ型)のJVであったのが、NECと日立が撤退し富士通単独の、つまりスカラ型のみで世界一を目指すと言われ、何だよ、最初はベクトルとスカラをミックスして世界一にするとか言ったのに片方だけになって予算そのままとかアリ?、という潜在的批判がありました。また、蓮舫さんが「二位だとダメ?」と聞いたとき、文科省の担当者が毅然と「はい、二位じゃだめです。科学技術の果実は一位のみが獲得できます。」と言い切れば仕分けの結果も変わっていたでしょう。

仕分けで厳しい評価があったおかげで、予算も縮減し、日本中の大学とスパコンがネットワークで結ばれて使い勝手が向上するなど、相当善処されるところがありました。

何でこんなことを書くのかと言えば、今日の小保方さんの会見を見た野依理事長は、きっと怒っているのだろうなー、と。私ら期数の浅い議員を前に、「君らなー!」と怒っていた同じ回路がぐるぐる回り、怒っているのだろうなあと思ったところです。一方で、何ごともノーベル賞学者であったら100%正しいことはないだろうし、あそこまで常に難しい顔していたら、入るべき情報も目詰まり起こしているだろうし、結局それが、野依理事長はじめ理研という我が国が誇るはずの頭脳の価値判断を狂わしているかもしれない、そんなことを感じた瞬間でした。

野依理事長と小保方さんが、STAP細胞の有無に関わらず、時に笑顔を交えながら、一緒に会見してもらえるような日が来たらいいなと、思ってしまいます。ま、無理かな。

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