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「みんなの党」渡辺代表「裏金」問題の疑問点その5(代表辞任と内部調査)

はじめに


(1)「みんなの党・渡辺代表が、DHC会長に2010年参議院通常選挙前に3億円と、2012年衆議院総選挙前に5億円を用立ててもらっていたのに、それらを一切報告していなかった問題について、すでに、このブログで取り上げました。、

DHC会長が「みんなの党・渡辺代表に選挙資金8億円」を用立てたが一切収支報告なし!

渡辺「みんなの党」代表は「8億円裏金」問題で説明責任を果たしていない

(2)具体的な疑問点として、第一に、渡辺代表が新党「みんなの党」を立ち上げた時の資金作りの点について疑問点を説明しておきました。

「みんなの党」渡辺代表「裏金」問題の疑問点その1(党立ち上げ資金)

第二に、渡辺代表が受け取った計8億円が「みんなの党」への貸付に回れているのかどうかについての疑問点を指摘しました。

「みんなの党」渡辺代表「裏金」問題の疑問点その2(貸付・借入金)

第三に、渡辺代表は、計8億円の一部ではあるものの、使途の説明を変遷させ、党のための政治活動・選挙活動に使ったことを認め始めたことを指摘しました。

「みんなの党」渡辺代表「裏金」問題の疑問点その3(政治資金・選挙資金)

第四に、その使途について、2012年の衆議院総選挙と2010年の参議院通常選挙における公認候補の供託金に使われたのかどうかを収支報告書で確認しました。

「みんなの党」渡辺代表「裏金」問題の疑問点その4(供託金)

(3)実は、以下の報道を踏まえて、たとえ代表を辞任しても「みんなの党」の内部調査は必ず継続し調査結果を公表し、政党としての説明責任を果たすべきである、とブログで書くつもりでした。
産経新聞2014.4.4 08:05

渡辺氏の代表辞任論広がる みんな、15日に調査報告


 みんなの党内で3日、化粧品販売会社ディーエイチシー(DHC)の吉田嘉明会長からの8億円借入問題を抱える渡辺喜美代表に対する辞任論が広がった。党の調査結果は15日の役員会で示される見通しだが渡辺氏の説明は変遷。続投に意欲を示しながらも使途の詳細を語らない渡辺氏が世論を納得させられるあてもなく、窮地は続いている。


 同党執行部は3日、国会内に党所属議員を集め、三谷英弘倫理委員長らによる党の調査結果を15日に示す方針を説明した。だが、出席者から出てきたのは代表辞任論だった。
 「地方選が厳しい。離党者が相次ぐ可能性がある。国民の信頼回復が大事だ」
 青年局長の和田政宗参院議員が、疑惑が晴れるまでの代表辞任を訴えると、山田太郎参院議員も「自浄作用を示すべきだ」と同調した。渡辺氏は3月26日の問題発覚後、党会合や本会議を体調不良などを理由に欠席。3日も姿を見せず、山田氏は「代表の機能を果たせているのか」と迫った。
 浅尾慶一郎幹事長はその後の記者会見で「党を支えることは、渡辺代表を支えることだ」と強調。だが、「説明責任を果たすことが大前提だ」とも言及せざるを得なかった。
 党の調査で巨額の使途が明らかになるのかどうか-。渡辺氏の説明は分かりにくい上に変遷し、浅尾氏らの懸念は増すばかりだ。
 渡辺氏は3月27日、「政治家として生きていく上で必要なもろもろの費用」として熊手を例示したが、選挙目的を否定した。ところが、吉田氏が渡辺氏の融資依頼のメールを基に「選挙資金だ」と強調すると、「党の選挙での躍進のため」などと説明を変えた。
 このため浅尾氏は、渡辺氏個人の口座を調べた上で支出先に聞き取りを行い、15日の報告が不十分な場合は追加調査を行う考えも示した。ただ、若手からはこんな嘆きも出ている。
 「調査結果が出るまで2週間もかかれば、また報道されてボロボロになる」

1.代表辞任について


(1)昨日(2014年4月7日)夕方、渡辺喜美衆議院議員が「みんなの党」の代表を辞任しました。
毎日新聞 2014年04月07日 22時17分(最終更新 04月07日 22時26分)

渡辺代表辞任:冒頭発言と質疑の要旨


 みんなの党の渡辺喜美代表は7日、国会内で記者会見を開き、8億円を借り入れた問題で責任を取り、代表を辞任する意向を表明した。
発言要旨は次の通り。

 【冒頭発言】

 DHC、吉田嘉明会長からの個人借り入れについて報告する。借り入れていた5億5000万円に、金利分をつけて返済した。銀行から、吉田氏の口座に届いたと連絡を受けた。吉田氏には御礼を申し上げたいと思い、電話をしたがつながっていない。
 法的に問題はないが、世間のみなさん、みんなの党の支持者、国会議員、地方議員、多くの関係者に大変心配をかけ、ご迷惑をかけたことを、おわび申し上げる。党に迷惑をかけないため、個人で借り入れをし、金利も個人で払うとの方針でやってきた。しかし、残念ながら、逆の結果をもたらしてしまった。責任はすべて私にある。代表の職を辞したいと、浅尾慶一郎幹事長に申し伝えた。一兵卒として再び原点に立ち返って、目指してきた何をなすべきかにまい進したい。
 2010年の参院選を控えた時期に3億円、12年総選挙をひかえた時期に5億円、それぞれ吉田氏の個人口座から私の個人口座に送金していただいた。政治資金規正法や公職選挙法に違反する可能性があると報道されたので、三谷英弘倫理委員長を中心とした検証チームを作り、事実関係及び、法律に抵触するか否かの調査をしている。借入金は主に党の選挙関係費用や、政策策定の費用、また党勢拡大に資するために、情報収集、意見交換などに支出した。借り入れが選挙の前であり、吉田氏から選挙の話が出たとしても不思議はない。報道では、貸し付けが、猪瀬直樹前東京都知事の事例と同じとの指摘があったが、政治資金規正法、公職選挙法に照らしてなんら問題がないことは総務省などで確認した。
 10年の3億円は借用書を作成し、借用書にのっとって返済したが最後の返済だけ滞った。12年の5億円も吉田氏が説明されている通り、個人として借り入れた。代表を辞するので、保管している理由がなくなったと考え、返済した。私の選挙費用として借り入れたものではない。猪瀬氏は、自身の選挙資金として提供を受けた。この点が根本的に異なる。党勢拡大のため、党の選挙関係に2億5000万円を党に貸し付けているが、この貸し付けは12年度の党収支報告書に記載し、報告している。政治資金規正法上、適正に処理されている。

 【質疑】


 --返済の原資は。

渡辺氏 政界再編が起きたときの軍資金として5億円弱は妻の口座に移し、残っていた。他は親類縁者や知人らから融通してもらった。年に約1000万円を個人的に使った。

 --なぜ妻の口座に金を移したのか。

 渡辺氏 私は政治家なので、どうしても手元にあると使ってしまう。妻に保守管理してもらった。

 --5億円弱を手元に残したなら借りる必要はなかったのでは。

 渡辺氏 ありがたい資金だったのは事実だ。吉田氏から返してほしいと言われなかったので、虎の子の資金として大切に保管した。もっ
と早く返済すればよかった。

 --3月27日の会見で手元に金を残していたと言わなかった理由は。

 渡辺氏 全額返済してから明らかにしようと思った。

--将来の代表復帰の可能性は。

 渡辺氏 全く考えていない。

--衆院政治倫理審査会で弁明する考えは。

 渡辺氏 党の検証チームが私の通帳を調べているので、その結論が出る前に政倫審(で説明する)ということはあり得ない。

--離党や議員辞職の考えは。

 渡辺氏 ない。

--今後の党運営は誰にどうしてほしいか。

 渡辺氏 私が言うべき問題ではない。役員会や両院議員総会で話し合ってほしい。

(2)昨夕、複数の新聞社の記者から電話取材を受けましたので、今日の朝刊で私のコメントが詳細されていると思いますが、ここでは、論点を絞って私見を書くことにします。

取り上げる論点は、代表辞任についてと、「みんなの党」の内部調査についてです(この2つ以外は別の機会に取り上げます)。

まずは、前者から。

(3)渡辺氏の記者会見での説明で全く不可解なのは、代表の辞任理由です。

これまで渡辺氏は、政治資金規正法等の法律に違反しないので代表を辞任する気はない旨、表明していました。
昨日、代表を辞任したわけですが、それは、政治資金規正法等の法律に違反したことを認めたわけではないのです。

(4)では、政治資金規正法等の法律に違反していないと言いながら、何故、代表を辞任したのでしょうか?

それは、党内において辞任を求める声が強まったからでしょう。
言いかえれば、8億円事件の責任をとって辞任したわけではなく、また、主権者国民に対して責任をとるために辞任したわけでもなく、党内事情で辞任しただけのことなのです。
この点は、国会議員を辞職するわけでもないことに現れています。

刑事事件として立件を免れるために代表を辞任したのかもしれませんが、5000万円の猪瀬直樹氏は知事を辞任しても立件されていますので、それよりも高額な渡辺氏について立件を免れさせてはならないことは明らかです。


2.「みんなの党」の内部調査について


(1)渡辺氏は、これまで、党内の内部調査を理由に、8億円の使途について十分な説明を行ってきませんでした。
朝日新聞2014年3月28日01時11分

会長とのやりとり「誤解あった気がする」渡辺代表会見2


・・・・。

 ――選挙に使っていないと証明する責任があるのではないか。

 今日、党の両院懇談会を行った。みんなの党も公党であり、倫理委員会がある。倫理委員長が、たまたま弁護士でもある三谷英弘議員なので、インカメラ手続きという形で、私の通帳を全部、三谷議員にお渡しをし、公職選挙法にかかる支出があったのか無かったのか。政治資金規正法にかかる支出があったのかなかったのか。そういうことを調べていただくことになった。

 ――身内の調査では甘いのではないか。

 三谷弁護士は、倫理委員長でもある。当然、そういった観点からチェックをしていただける。

 ――結果はいつ公表するのか。

 まだ、通帳は今日、お渡しいたしますけれども、今日から作業を開始する。

 ――これから渡すのか。

 そうです。お昼に決まったばかりですから。

・・・・

 ――すべて個人で使ったと言うことか。

 ええ、個人で使っております。ですから、そのチェックを三谷委員長、弁護士にやっていただく。

・・・。

朝日新聞2014年3月28日01時25分

借金の使途「かなり大きい熊手」 渡辺代表会見3


・・・・

 ――入ってくる金は、吉田会長から借りた3億、5億以外にもあったのか。

 その辺りは三谷議員に全部通帳をお渡しするので、そこで精査して頂きたい。

 ――カネに色はないと言うが、精査したところで証明は可能なのか。

 可能だと思いますよ。例えばテレビの出演料、原稿料などもありますし。通帳を見ればほとんどすべて分かると思います。

・・・・

 ――熊手以外に使ったことはあるのか。

 もちろん、熊手は借金から出したかは分かりません。歳費から出しているかもしれません。お金に色は付いていないので、どのお金がどの費用に使われているかはなかなか難しいんですね。ただ、先ほどから申し上げているように、これは裏金ではありませんので。通帳を通じてやりとりをしていますから、通帳をトレースすればかなりのことは分かるはずだ。

朝日新聞2014年3月28日01時26分

通帳「公開するつもりない」 渡辺代表会見4


・・・

 ――今の状況を国民からどういう風に見られていると思うか。

 きちんと誤解を受けないように説明していくことが必要かと思います。昨日一日事実関係を調べてみたんです。で、さきほど申し上げたことが分かった。細かい作業になるので、私が朝から晩まで関わっているわけにはいきませんから、専門家でもあり、倫理委員長でもある三谷さんに通帳をお渡しして調べて頂こうということです。

・・・

 ――猪瀬前都知事のケースでは、貸した方は選挙資金だというが、猪瀬さんはそう思わなかった。それは、今回も同じだ。借用書もないことも非常に似ている。国民には、猪瀬前都知事と同じケースだと受け取る。

 まず、私は裏金でもらったわけではない。現ナマでもらったわけではなく、銀行振り込みで、後からトレースできる形で行われている。
私の銀行口座をチェックすれば、お金がどんな具合で出て行っているかほとんど分かる。
 ですから、そういう党内でインカメラ手続きをやってもらおうと申し上げている。その点はまるで違う。
・・・・。

 ――通帳を公開するつもりはあるか。

 公開するつもりはございません。さきほどからインカメラ方式でと申し上げている。

・・・・

 ――2・5億円以外は個人的に使ったというが、政治家はこんなに金を使うのか、疑念を持たれる。何に使ったのか。

 それはもろもろの費用として使っている。いちいちここであげるわけには……。資料もございませんので、私の通帳を三谷議員にお渡しして違法な支出がなかったかチェックをやってもらう。

(2)8億円の使途については、党に貸し付けた2億5000万円を除く5億5000万円は使いきって残っていないと説明していたのに、
昨日の記者会見における説明では、「5億円弱は妻の口座に移し、残っていた」というのです。
説明はまたもや変遷しました。
これで、使途についての疑惑が深まりました。何がsん実なのでしょうか?

渡辺氏の説明は、ますます信じられないものになってしまいました。
それゆえ、「みんなの党」の内部調査はますます必要になっています。

(3)もっとも、「みんなの党」の内部調査が第三者チェックのように信頼できるものであるとは断言できません。

また、銀行口座をチェックしただけで明らかになる使途は、限られています。
昨日の説明の通り、「5億円弱」が渡辺氏の妻の口座に移されているのかどうかは、確認できるでしょう。
また、銀行口座間で資金移動しているものについても、使途がわかるものがあるかもしれません。

しかし、、銀行口座間で資金移動しているものについては、常に使途が分かるとは限りません。
また、現金化されているものについては、渡辺氏が説明しない限りわかりません。

ですから、銀行口座をチェックしただけでは、使途がすべてわかるわけではないのです。

(4)とはいえ、政党が説明責任を果たすために、内部調査を行い、その結果を公表することは、評価に値します。
これまで自民党や民主党などの保守政党は、個人に説明をさせるだけで、政党としての説明責任を果たしてこなかったからです。

渡辺氏は代表を辞任しましたが、「みんなの党」は、主権者国民が満足するよう内部調査を継続し調査結果を公表することを通じて説明責任を果たすべきです。
その際に、渡辺氏には、客観的な証拠を提出させて、説明責任を果たさせるべきです。

(5)それが出来なければ、「みんなの党」の内部調査はやはり第三者チェックではなかった、と酷評され、「みんなの党」は無責任政党と批判されることになるでしょう。

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