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2011.05.12

■5月某日 フィリピン洋上で発生した台風一号が沖縄本島にもやってきた。風も雨も強さとしては大したことのない台風で、一号じたいが沖縄本島に上陸するのは久々の事だという。台風は沖縄から奄美に向かったが、やがて熱帯性低気圧に変わり、各地に集中豪雨をもたらしたようだ。沖縄に来て、今年で7年目の夏を迎えるが、まだ強力な台風には一度も遭遇していない。最近の台風は石垣島や宮古島方面にそれる傾向があるからだ。しかし、台風の余波で沖縄は蒸し暑い日々が続く。沖縄の暑さは平気だが蒸し暑さの方は苦手だ。早く、島風が涼しいクリーンな夏が来てほしいものだ。

 米国の有力議員が普天間問題に対して、新たな方針を提起したことが話題になっている。新たなといっても、96年の橋本内閣時代と、政権交代後の鳩山前総理時代にも一時的に取りざたされた普天間基地の嘉手納統合案だ。米国の有力議員団は米国国防総省に検討するように申し入れるという。米国は前々から国防総省の総予算の削減に取り組んでおり、辺野古に新基地を作るよりも既存の基地を有効活用した方が経済的合理性があるという判断だ。むろん、辺野古基地建設には埋め立て工事も必要とされ数兆単位の資金がかかる。しかし、この資金は基本的に日本側が肩代りすることになっている。米国有力議員側は、<東日本大震災により日本は財政的に厳しいだろう>という配慮も見せている。安保マフィアと化して腐りきった日本の防衛・外務官僚よりもまともな常識をもっている。これこそがホントの『トモダチ』作戦ではないのか。

 しかし、この嘉手納統合案は、空軍と海兵隊が仲が悪いという米軍内の事情や、地元の嘉手納町を中心とした原告が二万人を超える騒音訴訟が進行中で、これ以上の米軍機の集中による騒音と危険性が受け入れられるはずがない。この米国の有力議員の背後では、沖縄選出の国民新党幹事長の下地幹郎議員が暗躍しており、そのこともマイナス材料になるのではないか。下地氏は、鳩山総理が県外・国外を主張し、後に沖縄県議会や仲井真知事が県外移設を主張しても、一貫して県内移設を模索しており、いわば沖縄県民の総意を無視した裏切者と見られているからだ。先頃発覚したウィキリークスで暴露された米国の公文書を見れば、日本の防衛・外務官僚たちがとんでもない米国側の代理人というかスパイもどきの行為をやっている亡国官僚に過ぎないことがはっきりしている。こうした。外務・防衛官僚の思惑や利権を断ち切るためにも、普天間基地は現地も歓迎の意向を示しているグアム・サイパン・テニアンがベストの選択ではないのか。テニアンは、広島、長崎に原爆を落としたエノラゲイの発進地である。米国にとっては硫黄島同様に聖地ではないのか。

 福島第一原発も相も変らぬ一進一退の状況だ。どこかが良化の兆しを見せれば、別のところで高濃度汚染水や強力な放射線量が確認されるといった具合。とても、3か月、9か月で収拾されるとは思えない。ダダ漏れの放射能も海や大地、空をどれだけ汚染させているのか見当もつかない。菅政権の無能な政策も許されないが、せめて情報公開だけはきちんと正直にやれよ、民主党!それが、結党の精神だろうが。

 最近、読んでいる本。集英社の鬼木氏が贈ってくれた「島津家の戦争」(米窪明美著)。これは、薩摩本家ではなく、650年前から都城市の拠点をおいてきた「都城島津家」の封印された歴史に切り込んだ本だ。読んでいると、筆者もこの末裔かもしれないという気がする(苦笑)。もう一冊は、琉球新報社長を退任した比嘉辰博氏の「沖縄はみだし縮刷版 一新聞人の回想」(新星出版)だ。比嘉氏にとっては二冊目の本だが、新聞の現場がわかりやすい文体でかかれており、新聞関係者のみならず、おススメの一冊だ。

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