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『日本の教育、欧米の教育』

アキュセラ社CEOの窪田良さんは、「私のクリエイティビティーの源泉は日本とアメリカの大きく異なる両方の環境で教育を受けられたからだと感じています」と、1年程前にツイートされています。

そして上記に続けて、「日本の教育で学べて良かったと思えるのは、細部に至るまで、きちっと正確に物事をすることの大切さ」だと言われ、また更にはクリエイティビティーを発揮する上で必要な「何らかのframework(前例にはとらわれない意味での今までの枠を超えた枠だとしても)を設定して尊重すること」が、日本の教育で鍛えられたとされています。

教育に関するこうした窪田さんの御見解は勿論その通りで私も全くの同感なのですが、他方で日本と欧米の教育というものを比して考えてみますと、日本の教育というのが極めて画一的で均一性を重んずるのに対し、欧米では基本的に画一性・均一性などというものを教育に持ち込むこと自体が不平等に繋がるとする世界です。

即ち、能力があり才能がある者は一つの課程を早期に終え次の課程に進んで行く権利を寧ろ有しているはずだというものであり、誰も皆同じことをやりなさいと言ってそうした権利を阻害するのが日本式、逆にその人の力量に応じてそれをどんどん伸ばして行こうというのが欧米式で、その根底には恐らくJewishの教育観というものがあるのだろうと思います。

私は、日本の画一的な教育制度に大反対で極めてナンセンスなものだと思っているわけですが、それについては例えば、数学や物理や化学で非常に優れている者が何ゆえ古典や漢文等々の全く無関係の分野の勉強に多くの時間を費やさねばならないのか、本人が得意分野以外を習いたいと思っていないとすれば本人にとっても苦痛ではないのか、自分の好きなテーマであれば自らの力でどんどん前へ進んで行けるという子供の時間を無駄に使っているのではないか、といった具合に前々から一貫して指摘し続けていることです。

日本という国が改良・改善は上手いけれども自ら創り出すというのが少ない、となってしまっているのは上記した教育の生み出した当然の帰結なのだろうとも思われ、創造性にも革新性にも全て関わってくる此の教育というものを根本的に変えて行かねば、結局日本がクリエイティビティーやイノベーションに満ちた国に生まれ変わることはないのではと危惧しています。

更に、例えばノーベル物理学賞であれノーベル化学賞であれ、その受賞者を見てみると、日本人であれ外国人であれ大学を卒業した後に渡米し、研究者としてそこで博士号を取得するとか、あるいは長期間現地に滞在し研究活動に従事する、といった人が多くを占めているという事実があります。

やはり米国という国には、何人であろうと優秀であれば様々な事柄でチャレンジをさせて行き、そして起業するのであればそういう人の起業した会社に国や地方公共団体の助成金のみならず、エンジェルやベンチャーキャピタルも含めきちんとお金をつけて行く、という風土が備わっているということです。

また、日本では『一九五〇年代から一九七〇年代の学園紛争の時代まで「産学協同」ということばはつねに否定的な意味をもっていた。産業界と大学とが協力関係をもつのは無条件的に「悪」だったのである』と加藤秀俊博士も指摘されていますが、シリコンバレーをに挙げるまでもなく米国は産学協同が当たり前であって、あらゆるところが日本とは大きく異なっているわけです。

従って、唯唯画一的に勉強させる日本の教育システムを大転換すべく、先ず以て着手すべきだと私が考えているのは、「この子の才とは一体何か。この子には如何なる教育が施されるべきか」というところを突き詰めて早期に見極め、そしてその個性や才能を伸ばすような教育に変えて行くということです。

最後にもう一つ、先日も『「6・3・3・4」制の見直しについて』指摘しましたが、私の基本的な考え方として、一芸に秀でた人間を創るべく朝から晩までその分野における高等教育を受けさせれば良いのだろうと思いますし、故に自らその分野を選択しその部分で進級して行けるよう、飛び級が出来るようにすべきだと思っています。

IQ160越えの天才で3歳にして既に5年生レベルの読解力を有する、といったは極めて稀で極端なケースだとは思いますが、少なくとも小学校・中学校は夫々5年・2年で十分にするとか、高校にしても出来る者には3年を待たずしてどんどん進学の機会を与えて行くようすべきだと思うのです。

個々人の才能を早期に見極めその才能に特化した教育を徹底的に行って様々な分野における天才を養成すべく、日本もそろそろ「6・3・3・4」制などという愚かな現行システムを葬り去って、当たり前のように飛び級が出来るようにし、そして今度はそうした飛び級者が海外で研究できるよう留学制度を充実して行く、といった部分に本気で取り組まねばならないのだろうと私は思っています。

もっとも、子供達に人間学や情操面での教育を始め幅広い教養を身に付けさせる工夫や学際的な環境の中で彼らの才能を育てていくことも大切だと思います。

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