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2011.01.26

 冬でもゴルフができる沖縄だが、このところ気温はいくらか上昇したものの、空には厚い雨雲が停滞しているために直射日光をなかなか見ることが出来ない。そうなると、ゴルフに行くのも億劫になる。二日連続で予定されていたゴルフコンペをキャンセル。気温が低く、雨でも降ろうものならせっかくのゴルフも楽しさ半減になる。特に冬場のゴルフはその傾向が強いことを経験的に知ってしまった。6年もいれば、わかるさー(笑)。

 「沖縄 だれにも書かれたくなかった戦後史」を書いた大宅賞作家の佐野真一氏が沖縄にやってきたので、「瓦家別館」で久々の再会。佐野氏にとっての片腕でもある編集者の高田氏も一緒だった。この本がいよいよ5月には集英社で文庫化されるということで、文庫編集部の江口副編集長も同行。文庫化にあたり、再取材、補足取材での訪沖だという。何だか知らないが、仲井真勝利に終わった前回の県知事選挙についての取材を受ける。これも補足取材なのか。そのあと、今度の文庫の解説を400字10枚程度で頼まれたので、引き受けることにする。この単行本の表紙写真に使われている少女が、多良間島で今も生活しているということを突き止めたので、翌日はインタビューに行くという。本土の短大を出て、現在は多良間島で3児の母らしい。本人もさぞビックリだろう。

 この佐野真一取材グループと入れ替わりに作家の渡辺裕之氏と角川書店の担当編集者山田氏が来店。俳優の渡辺裕之氏と同性同名なので、よく間違えられるという。しかし、同性同名のよしみで俳優一家とも個人的付き合いがあるのだという。筆者も、俳優の渡辺氏とは六本木で何回か飲んだことのある関係なので、話の接点があった。作家の渡辺氏はウワシン休刊後のデビューなので、作品の方はなじみがなかったが、祥伝社から出ている「傭兵代理店」シリーズで売り出した作家。今回は、沖縄を舞台にした作品にチャレンジするということで、沖縄の「空気」を知るために来沖したのだという。担当の山田氏も作家の岩井志麻子氏の担当だったということが分かったので、夜中に電話したらすでに寝ていたらしく、寝ぼけた声だった。さすがの岩井さんも20代の韓国人男性とタイで結婚したばかりなので、夜の営みで疲れていたのかもしれない(笑)。せっかくの来沖なので,沖縄取材の参考になればと思い、三人で松山のキャバクラを三軒ハシゴして歩く。

 作家の話が出たところで、たまには読んだ本の紹介もしておこう。朝日新聞記者で、現在は「週刊朝日」に所属する諸永裕司氏の「ふたつの嘘」(講談社)だ。沖縄返還交渉時代の外務省機密をすっぱ抜いた元毎日新聞記者・西山太吉記者をとりまく二人の女性に焦点を当てるという構成だ。一部の方では、西山氏の奥さんの半生をたどっている。新聞記者としての正義を貫いたものの、国家公務員違反のほう助の罪で逮捕されて有罪判決を受けた西山記者。奥さんにすれば、それも外務省の女性事務官と「情を通じて」機密文書を入手したということで複雑な思いもあったはずだ。西山氏は新聞記者を辞めて北九州にある実家の青果店を手伝い、メディアから完全に消えていた。その間も奥さんとの間に確執もあっただろうことは独身の身にも容易に想像できる(苦笑)。

 二部においては、米国の公文書によって西山氏のスクープの真実性が証明された後を受けて、西山氏が自分の人生を賭けて挑んだ「情報公開請求訴訟」をサポートして歴史的な判決を勝ち取った弁護士の小町谷育子さんの司法の場での戦いを描いたドキュメントである。本の帯には「これは山崎豊子の『運命の人』を超えるノンフィクションです」とある。全4巻に及ぶ山崎豊子の作品が光を当てなかった部分を書き込んだという意味では、画期的なドキュメント作品に仕上がっている。

 もう一冊は、先ごろ最高裁判所で上告棄却となり、有罪が確定して刑務所に収容された鈴木宗男(新党大地代表)が入獄前に「これだけは言いたかった」として書き残した真実をまとめた「ムネオの伝言」(扶桑社)だ。松山千春、佐藤優、郷原信郎、川内博史らのメッセージも掲載されており、村木厚子厚生労働局長のデッチ上げ事件であらわになった日本の検察や裁判所の問題点を抉る告発本にもなっている。紙幅がないが、植草一秀氏の「日本の独立」(飛鳥新社)も、国家の罠に嵌められた著者の熱い思いが込められた力作本だ。特にメディア関係者は必読せよ!というべき推薦本だ。

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