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2011.01.22

 毎度毎度の菅政権。とうとう、政務三役会議に官庁のトップである事務次官まで会議に参加させることになった。政権交代直後から事務次官会議を廃止し、官僚主導から政治主導へと舵を切るために、官僚制度の上に政務三役を置いてきた。それが、どうもうまく行かないらしい。つまり、民主党議員が官僚に手玉に取られ、未熟であることがバレてしまったのだ。管総理自身もこれからは官僚ともいい付き合いをしたいというコメントを発表している。財務官僚に頭があがらない菅総理の敗北宣言でもある。当初は、事務次官のポストじたいをなくする方針まで掲げていた民主党だが、完全に「官僚内閣制」への逆行路線転換である。政権交代時のマニフェストを次々と修正し、霞が関大改革の基本条件である政治主導まで放棄してしまった。菅―仙谷ラインの狙いは、小沢一郎が掲げた「国民の生活が第一」という方向性を捨て去り、官僚依存、米国追従という自民党政権への回帰を画策しているのだ。それもこれも、小沢イズムと小沢一郎本人を追放して、自分たちの政権を盤石にするための野心を実現するための権力闘争と戦略なのだろう。

 しかし、小沢追放の第一関門だった政倫審への小沢出席を岡田幹事長が断念した。無理筋の案件を岡田幹事長に丸投げしてきた菅―仙谷ラインとしては無念の一語に尽きるだろう。しかし、よく考えてみれば検察審査会による強制起訴が間近に迫っている段階で、政倫審に出る必要があるのか。政権交代直前から始まった一年以上にわたる検察の小沢潰し捜査は不発に終わった。秘書三人を逮捕してまで、本命・小沢に「国策捜査」を仕掛けた結果、小沢は不起訴となったのである。逮捕した秘書の捜査においても違法ともいえる強引な捜査が行われたことも次々表面化している。さらに、検察審査会の動きも何かと怪しい。

 ところが、大手メディアは権力の思惑を知ってか知らずか、一貫して特捜検察が流すリーク情報を書きまくった。その結果、<小沢は金に汚い、疑惑の金権政治家>という国民世論が形成された。今でも、8割が小沢は議員辞職もしくは離党すべきという世論調査にもよく表れている。しかし、小沢疑惑の元になったのは、贈収賄事件ではなく、政治資金規正法である。特捜検察が贈収賄での摘発を意気込んだのも確かだ。しかし、特捜部による執念の捜査にも関わらず、証拠は見つからなかった。これまでは慣例的に微罪扱いだった政治資金規正法違反においても不起訴だった。あれだけ真っ黒の疑惑の政治家と書かれた人物が、法的にはシロと最終判断されたのである。残るは検察審査会の強制起訴の行方だが、検察が執念の捜査でかき集めた捜査資料の再分析だけで、有罪に持ち込めるとは到底思えない。小沢弁護団には、敏腕で知られる弘中惇一郎弁護士もついている。筆者的には「無罪」しかありえないと考えている。

 小沢一郎が晴れて無罪になることで困るのは誰なのか。それは、反小沢路線をひた走る菅―仙谷―前原―枝野グループであり、大改革を突きつけられた検察をはじめとした霞ヶ関官僚、そこに寄生して既得権益をむさぼってきた大手メディア、同様に国務省や防衛総省を中心とした米国政府である。言い方を変えれば、小沢追放を目論んでいる連中は、小沢の剛腕による日本改造計画を何よりも恐れている守旧・抵抗勢力なのだ。このことは紛れもない真実であり、筆者も何回も書いてきたし、これからもCIAに暗殺されるまで何回でも書くつもりだ(苦笑)。菅政権はこういう勢力に完全に「洗脳」「誘導」されている傀儡とみて差し支えあるまい。

 東京からの来客が相次ぐ。沖縄の基地問題の本質に切り込む意気込みで沖縄タイムスや琉球新報と組む共同通信の三社連合企画推進の東京グループ。この会合の最後には、共同のマニラ支局長もつとめた石山編集委員、沖縄タイムスの屋良朝博論説委員に加えて、琉大の我部政明教授も合流し、なぜかフィリピン談義(苦笑)。翌日には反骨のジャーナリスト・溝口敦と「通販生活」の取材グループも来沖。沖縄にいても、いろんな人たちと沖縄問題を進化させるような論議ができるのはありがたいことだ。このところ北沢防衛大臣、枝野官房長官と沖縄入りが続いているが、無意味なアリバイ・懐柔工作でしかない。どうせなら、新聞記者、大学教授、ジャーナリスト、文化人たちとの懇談会(飲み会)でもやった方がよほど勉強になると思うのだが,本人たちにその気はまったくあるまい。

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