記事

消費税増税が与える教育費への影響は!? - 畠中雅子

2014(平成26)年4月から消費税率が3%分アップし、当面は8%になりました。買い物の際、「先月までと同じモノを買ったのに、やっぱり高くなっている」と感じた機会もあるでしょう。 さて今回は、消費税増税が教育費にどのような影響を与えるのか、考えてみたいと思います。

授業料や検定済み学校教科書などは消費税の課税対象外

消費税増税と教育費の関係で、基本的な知識として知っておきたいのは、学校に納める授業料などは非課税だということ。たとえば高校や大学に納める学費・入学金・受験料などは非課税項目に当たります。消費税率のアップだけが要因で、授業料が値上げされることはありません。また書店で買う本代には消費税がかかりますが、検定済みの学校教科書は非課税です。

ただし、施設費や実習費などは、値上げの可能性があります。施設費は本来非課税項目に当たりますが、学校内で使う電気代や水道代なども負担が増えますし、備品や実験用品などの購入費には消費税がかかりますので、施設費として納める金額は非課税だとしても、もともとの金額が値上げされずに据え置かれる保証はありません。

また小学校や中学校では、この4月以降、給食費が上がるケースもあるでしょう。習い事代や塾代については、既に値上げ後の金額を払われているご家庭もあるはずです。消費税のアップを受けて、月謝を改定(値上げ)する通知が届いたご家庭からは、「負担が増えるのをきっかけに、習い事を考え直すべきか」と悩んでいる声を随分耳にしています。

参考までに、住宅ローンや家賃などの住居費、生命保険や損害保険などの保険料は非課税なので、消費税アップによって負担額が増えることはありません。

消費税アップを<教育費の予算>を考えるきっかけに

消費税がアップしたとしても、授業料などは上がらないとはいえ、本代や習い事代、塾代などの負担が増える現実は見逃せないでしょう。非課税項目が設けられている教育費についても、総額で考えれば負担増になるのが一般的だと思います。

しかも食費や日用品などとは異なり、保護者側の意思では節約が難しいのが教育関係のお金。「家計的にはより厳しくなるけれど、消費税が増えただけで、辞めさせるのはやりすぎでは」と悩むご家庭があるかもしれません。ですが、保護者側の意思でコントロールするのが難しいお金だからこそ、消費税率アップのような外的要因を利用して、「習い事代や塾代はいくらまでかけてもよいのか」をじっくり考えてみる機会にしてほしいのです。

ちなみに教育費の予算は、お子さんが小学生までなら、手取り月収の10%が適正ライン。兄弟姉妹がいる場合でも、手取り月収の12%程度に収めるのが目安です。このパーセンテージの中には、幼稚園の月謝、給食費やPTA会費など、学校に納める金額も入ります。10~12%を超えますと、貯蓄がしづらくなる傾向があります。

習い事代や塾代を抑えて、将来の学費に回すのがおすすめ

最近、新婚家庭の家計診断をしていると、「奨学金の返済がないご家庭」のほうが、少数派になっています。奨学金の利用率が高まっている現実は、自分のお子さんが奨学金を利用しなかったとしても、結婚後には相手の奨学金を返済しなくてはならないこともありえることを意味します。 たとえば先日、ご夫婦2人分の奨学金返済・月4万5,000円を、ご主人だけの収入で払っている新婚夫婦の家計診断をしました。ご夫婦とも、質素な暮らしを心がけたうえで、一生懸命貯蓄をされていましたが、あまりにも奨学金返済が重くのしかかっているため、貯蓄を思うように増やせません。支出も既に抑えられているので、家計を見直す余地もまったくありませんでした。

新婚家庭にのしかかる奨学金がどんどん重くなっている現実を知れば、保護者の意思でコントロールできる習い事代や塾代などの負担を抑えて、将来の学費としてストックしておく重要性を実感していただけるのではないでしょうか。

あわせて読みたい

「学校教育」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    菅首相に見る本読まない人の特徴

    山内康一

  2. 2

    パワハラ原因?オスカー崩壊危機

    渡邉裕二

  3. 3

    公選法に抵触 毎日新聞の終わり

    青山まさゆき

  4. 4

    進次郎氏の発言に専門家「軽率」

    女性自身

  5. 5

    都構想反対派が自壊 主張に疑問

    青山まさゆき

  6. 6

    橋下氏 毎日新聞のご飯論法指摘

    橋下徹

  7. 7

    誤報も主張曲げぬ毎日新聞に呆れ

    木走正水(きばしりまさみず)

  8. 8

    TBS番組が伊藤健太郎逮捕で誤報

    女性自身

  9. 9

    相次ぐ「GoTo外し」観光庁に疑問

    木曽崇

  10. 10

    任命拒否 提訴できず手詰まりか

    文春オンライン

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。