新年度の予算でwifi化の推進予算が承認された。目指しているのは「佐賀県全県wifi化」。佐賀県全県をwifiが使える地域にしていこう、というものだ。これは「多言語コールセンターの設置」、「外貨両替所の増加」と並んで平成26年度の三大おもてなしプロジェクトに位置付けられている。
その中でwifi化については、「全県wifi化するって、海も含めてか」とか「山の中はどうする」とかいろいろなギモンはおありのことと思うが、キーとなるポイントは以下のとおりだ。
1 観光地はとにかく使えるようにする。
2 観光地までに行くバスや列車も使えるようにしたい。(「佐賀空港から駅まで」とかは比較的やりやすいが、「高速バスやJRなど県境をまたがるもの」はなかなか大変。だけどチャレンジします。)
3 レストランやショップは基本的にはどこでも使えるようにしたい。(これも「すべて」というとなかなか難しいが、まちなかにある約2,500軒のお店のうち「レストランやカフェ、百貨店、アパレルショップなどwifiのニーズが高いと思われるお店」1,500軒くらいで使えるようになれば、というイメージ。)
4 公共施設や会議施設はすべて使えるようにしたい。(佐賀県内で会議をする場合は必ずwifiのパスワードを参加者に示すのが標準化されるようにしたい。)
5 ホテルや旅館は、ロビーはもちろん各部屋で使えるようにしたい。
6 「山の中はどうかな」とも思うが、たとえば三瀬高原などは山の中ではあっても福岡市に隣接していて天神・大名から車で40分くらいのところ。ここのwifi環境を整備すればIT関係の人たちの知恵を出す場を作り出すことができたりするのではないか。そういうことは、やってみていいのではないか。
「する」と「したい」が交じっているが、いずれにしても、いまwifi化の先端を行っているとされている山梨県よりもはるかに進んだwifi対応ができる地域にしたいと思っている。
wifiが使える地域となることで、外国人観光客が情報をやり取りしやくなる、ということだ。たとえば「おいしい料理が出てきたとき、それを写真に撮ってそのままfacebookに」というのは誰だってやっていることだが、wifiが使えることで、無料でしかもさくさくとできるようになる。つまり、お客様による無料の情報発信をしていただくことができるようになる、ということだ。もちろん、外国人だけでなく日本人でもいいし、観光客だけでなく県内在住の人でもいい。とにかく情報がやり取りしやすくなることによって、佐賀県に関する情報発信を増やしていきたい、ということなのだ。
今回の佐賀県のwifi化には、さらにもう一つおまけがついている。wifiスポットとして整備するところには充電機能も兼ね備えようとしているのだ。スマホは便利だが、驚くほど電池の減りが早い。充電スポット、欲しいと思ったことはないだろうか?佐賀県ではwifiと充電をセットにして、さらにACアダプターも各種準備して、外国人の利用にも応えられるようにしたスポットを増やしていきたいと思っている。
三本柱の二つ目が、多言語コールセンター。外国人観光コンシェルジュみたいなもので、佐賀県に来た外国人が言葉の問題で困ったときに通訳サービスを提供するというもの。立ち上げ時は英語、中国語、韓国語でスタートするが、なるべく早くタイ語のサービスも展開できればと考えている。2012年にタイから日本を訪問した人の数は2011年に比べ約80%増。たいへんな伸び率だ。しかも、タイは植民地支配を経験したことのない国ということで英語など外国語を使える人の割合が高くない。なので、日本に来てコミュニケーションで苦労しておられる方も多いと聞く。こうしたことを考えると、このコールセンター、必ずや喜ばれると思う。
これが佐賀県でうまくいけば横展開して九州全域に広げていければと思うし、言語もたとえばマレー語(インドネシア語)などに広げていければと思う。
三本柱の最後が、外貨両替所の増加。銀行は別として、現時点で佐賀県内には外貨両替所が有明佐賀空港など5箇所しかない。これを、外国人旅行者が使いやすい交通拠点や旅館、ホテルを中心に20箇所程度に増やしていきたいと考えている。
これら三本柱は、実は日本に観光に来た外国人たちの不満の多い項目なのだ。これを解決することで佐賀県を、外国人観光客にとっていちばん観光しやすい地域にしていきたいと思っている。
この三本柱の情報をアプリにして観光情報として取ってもらえればより便利になるな、とも思っている。
取り急ぎコールセンターは7月にスタートする予定。
ね?おもしろそうでしょ。どうか期待しておいてください。
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- 2014年04月01日 00:01