- 2014年03月28日 18:26
【ドキュメント台湾国会占拠(8)】占拠続く立法院内の取材に成功 ~学生リーダーに単独インタビュー「日本の人たちと交流続けたい」
1/2台湾の馬英九総統は3月25日、立法院(国会)を占拠する学生らに「総統府での対話」を呼びかけた。これに対し学生らは一旦は「公開の場での対話を望む」と回答したものの、馬総統と与党・国民党が改めてサービス貿易協定を推進する姿勢を明らかにしたことから、「対話をしても無意味」として馬総統側のの呼びかけに応じないことを決めた。
・【ドキュメント台湾国会占拠(7)】歩み寄りを演出できない馬政権 〜サービス貿易協定は「大資本による収奪」危険性の周知進む
これについてネット上では、「馬総統側とメディアは『民主的な対話の呼びかけに学生らが応じなかった』という印象操作をするのではないか」という懸念の声もあがっている。
そんななか、原佑介記者は現地協力者の助力を得て26日、占拠の続く立法院内の取材に成功。学生らのリーダーの一人、陳為廷氏に単独インタビューを行った。彼らが国会を占拠し続ける理由、そして日本の人々に訴えたいこととは何か。原記者による詳細記事と映像を以下、掲載したい。
※20日〜25日の抗議の模様や、国会占拠の背景、行政院占拠・強制排除のドキュメントはこちら
【ドキュメント台湾国会占拠(1)】台湾全土から抗議の市民が集結 ~不平等な経済協定「民意無視の推進は許されない」
【ドキュメント台湾国会占拠(2)】「非暴力をつらぬく」膨れ上がる抗議参加者 〜中国系メディアは恣意的な印象操作を展開
【ドキュメント台湾国会占拠(3)】沈黙をつらぬく馬英九政権 〜台湾全土の与党事務所を市民が包囲
【ドキュメント台湾国会占拠(4)】「違法で許されない行為」馬総統が会見で学生らを糾弾 ~協定の遅れは「TPP参加に影響」
【ドキュメント台湾国会占拠(5)】市民らが行政院も占拠 〜馬政権は「強制排除」を即決
【ドキュメント台湾国会占拠(6)】「流血」の強制排除から一夜明け ~高まる馬政権への反感、立法院は占拠続く
【原記者報告】管理・運営された占拠下の立法院内
立法院入口から中に入ると、議場へと続く廊下は学生や警察官で混み合っていた。時折、学生と警察官が廊下で笑顔を浮かべながら立ち話する姿もあった。廊下に面して2つある「委員控室」は、片方を学生が、もう片方を警察が使用し、それぞれ休憩したりテレビを観ていたり、うまい具合に住み分けができていた。想像していたものとは違い、そこにはゆとりや秩序があった。
▲立法院内の様子と参加者インタビュー
▲学生リーダー陳為廷氏へのインタビュー(開始20分位~)
議場入り口には、議場の衛生環境を保つための学生側スタッフが立っていた。我々のような入場者の手にアルコールスプレーを吹きかけ、頭に機械を当てて熱を測る。
測定の結果、通訳として取材協力してくれた女性に微熱があるとの判断が下った。この日の外の気温は28度。彼女に体調不良の自覚はなく、暑さのせいだだろうと話したが、念のための措置として学生側からマスクが配られ、議場内での装着が義務付けられた。厳重な衛生管理だ。
画像を見る▲占拠された議場
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▲議場正面
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▲自由に使用できる石鹸などの生活用品
議場の中に入ると、蒸し暑いというほどではないが、大勢の人間が長時間生活するとき特有の空気が篭っていた。原発事故後の郡山の避難所でも感じた空気感に近い。時刻は18時過ぎ。議場内の学生たちの多くは配布された弁当で夕食をとっていた。
議場内にはサービスステーションが存在し、衣類、下着、洗剤類などの生活用品を自由に利用できる仕組みができている。白衣を着た医療班も常に待機している。
画像を見る▲占拠を続ける学生
学生たちは広々とした議場の地べたに座って生活していた。地べたで弁当を食べ、談笑し、地べたに寝袋を敷いて、寝る。本を読んだり、スマフォでゲームしたりとリラックスしてはいるが、一人ひとりの表情をよく見ると、疲労がにじみ出ているようにも見受けられた。
画像を見る▲配布された弁当を食べる学生たち
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▲議場で配られたみかん 皮が「ひまわり」の形にむかれている
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▲談笑する学生たち
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▲リラックスする学生たち どことなく疲労の色が浮かぶ
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▲トイレで髪を洗う学生
議場にあった椅子は、バリケードとして使われている。最低限の出入口以外は高く積み上げられたバリケードで塞ぎ、外部からの出入りを遮断。映画『レ・ミゼラブル』のワンシーンを思い出す。
画像を見る▲出入口に積み上げられたバリケード
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▲換気用のオレンジ色のパイプは外に繫がっている
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▲ずらりと並ぶ報道カメラ



