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借金の棒引き相手国に融資する政治家の異常性

 ウクライナに対して日本が1千億円の資金支援をすると、安倍総理がG7の首脳会議で発言することになっているのですが‥

 そのことが如何に不合理なことか昨日、私は解説しました。しかし、世の中には現政権のすること
なら何でも支持をしなくては気が済まない人々がいるらしく‥それらの人々は、日本がする資金支援は融資であり、融資であるならば後日利息を添えて返してもらえると言うので、驚きました。

 確かに、お金を返してもらえるのが確実であれば‥或いは、しっかりとした担保を取るのであれば、それなら私も厳しいことを言わないのです。

 では、本当にお金は返ってくるのでしょうか?

 ウクライナに貸したお金が返ってくるなんて、よくもまあそんなに呑気なことが言えるものだ、と。

 そもそもウクライナの関係者は、今現在、債権者に対し、自国の債券の元本の削減を要求しているのです。その事実を知らないとでも言うのでしょうか? そのようなことが今年に入ってから既に世界中に報道されていたではないのですか?

 借金の棒引きを要求する国に新たに1000億円を融資したとして、どうしてそれが完全に返済されるなんて楽観的な気持ちでいることができるのでしょうか? そうでしょう?

 私にはどうしても理解できません。

 いずれにしても、欧米は、ウクライナに対する支援姿勢を明確にするために数日中にもIMFを中心とした資金支援を整えたいという意向だと報じられています。

 再び言います。おかしいのではないでしょうか?

 そんなに簡単に、ウクライナの経済・財政の再建計画ができる筈がないではないですか。そもそも誰が責任を持っているのかすら定かではないのに。つまり、将来の返済財源がはっきりしないなかで融資を決めるなんてことをするから、益々ウクライナは無責任になるのです。

 無責任になるウクライナが第一義的に悪いのは当然ですが、そかし、同時にそうやってウクライナをスポイルする欧米勢も悪い!

 いずれにしても、円借款だから‥或いは、融資だからお金は返ってくると思っている人々は、現実をまるで知らないとしかいいようがないのです。
 
 外務省が、2003年度から2011年度にかけて公的債務免除に応じた額を、以下のように報じています。

2003年度 1088億円
2004年度 1699億円
2005年度 9683億円
2006年度 1523億円
2007年度  218億円
2008年度 2860億円
2009年度   76億円
2010年度  164億円
2011年度  996億円

 合計で約1兆8千億円。これに、その後ミャンマーに対して債務免除を表明した5千億円分を含めると、合計で約2兆3千億円にも達するのです。

 この事実をどう解釈すべきか?

 こんなに日本という国は借金の棒引きに応じつつ、しかもまた、そうして借金の棒引きに応じた国にお金を融資するというのだから何をかいわんや、と。

 今、言ったように、ミャンマーには総額5千億円もの債務免除に応じる一方で、昨年、510億円の円借款を供与しているのです。そして、つい先日も、バングラディッシュに対して岸田外務大臣は1200億円の円借款の供与を表明しているのです。

 「岸田文雄外相は22日、訪問先のバングラデシュの首都ダッカでアリ外相と会談し、電力やインフラなどの整備促進のため総額約1200億円の円借款を供与すると表明した」(産経、3月23日)

 過去、バングラディッシュにどれだけ借金の棒引きを日本はしてやったことがあるのか?

 2003年度から2011年度までの分だけでも1544.2億円に上るのです。
 
<バングラディッシュに対する債務免除>

2003年度  174.8億円
2004年度  168.2億円
2005年度  163.2億円
2006年度  155.1億円
2007年度  144.3億円
2008年度  738.6億円

 合計 1544.2億円

 私は、そうやって過去何度も日本から債務免除をしてもらっているバングラディッシュが、心底借金は返さないといけないと考えているとは到底思えません。

 だって、こんなに何度も債務免除をしてもらっているのですから。また、返せなくなったら免除してもらおう、と。

 だとしたら、過去債務免除の実績がある国や、現在債務免除を債権国に要請している国に関しては、資金支援をするにしても、最初からお金は返ってこないものとしてプレゼントした方がマシな気がするのです。融資でなくプレゼントであれば、規模も小さくて済みますし、そうなれば国内においても、国民の監視の目が厳しくなると思うからなのです。

 何と政治家たちの無責任なことかと、思わざるを得ないのです。

 何故欧州の金融機関を助けるために、ウクライナ支援の名目で我々納税者が負担を強いられるのでしょうか。

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