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金融庁が「保険会社向けの総合的な監督指針」の一部改正(案)に対するパブリックコメントを公表。

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【金融庁の考え方】

上記の意見に対し、金融庁は次のように考え方を明記しています。
◇保険募集の際には、保険契約者が正しい理解に基づく適切な判断ができるよう適切な説明等が行われることが重要であり、適正かつ公正な保険募集を確保するため、法令上、保険募集が行える主体は当局の登録を受けた保険募集人等に限定するなどの規制が設けられております。

 こうした適正かつ公正な保険募集を確保するための規制の1つとして、保険募集人が第三者に保険募集を委託することについては、保険契約者等の保護の観点から、保険業法第275条第3項の規定に基づく認可を受けた場合を除き禁止されています。

 したがって、保険代理店と委託契約を締結している使用人が保険募集を行うことは、従来から禁止されている保険募集の再委託に該当するものと考えられます。

 本改正は、保険業法第275条第3項に規定する場合を除き、保険募集の再委託が禁止されているなか、平成25年6月7日付で公表された金融審議会「保険商品・サービスの提供等の在り方に関するワーキング・グループ」報告書において「代理店と第三者の間に形式的に委託契約等の関係があることをもって当該第三者を使用人として届出を行い、適切な教育・指導・管理を行うことなく当該第三者に募集業務を行わせている可能性がある、との指摘がある」と言及されたこと等を踏まえ、保険募集・販売ルールの見直しにかかる監督上の対応を図る一環として、保険代理店の使用人要件の明確化を図るものです。

 保険代理店の使用人は、必ずしも正社員であることまでを求めているものではありませんが、いずれにせよ、規定に則り、使用人要件及び労働関係法規を遵守している者である必要があり、その契約形態としては、「雇用」「派遣」「出向」といった形態が考えられます。

 保険募集人となり得る法人の保険代理店の役員については、「取締役、会計参与及び監査役」のうち、「代表権を有する役員並びに監査役及び監査委員会の委員」を除いた者(保険業法第2条第19項括弧書)である必要があります。

 それらの証明方法としては、個々の契約形態等に照らして、労働関係法規等に則り、適切に判断する必要があると考えられます。

 仮に、本規定の使用人要件を満たしていない場合、当該使用人は、①本規定に則り、使用人要件及び労働関係法規を遵守したうえで、「雇用」「派遣」「出向」といった契約形態となる、②個人代理店となる、③新たな法人代理店を設立し、その役員又は使用人となる、等の対応が必要であると考えられます。

 また、上記②又は③となる場合、例えば、これまで当該使用人に対して保険募集を委託していた者や、さらには、保険会社も共同して、新たに設立された保険代理店に対して支援を行うといった対応を行うことも考えられます。

【監督指針改正(案)を評価するなど前向きな意見】

パブリックコメントの中には、次のような前向きな意見も寄せられていました。
◇この度の指導は真摯に受け止めています。弊社のスタッフは殆ど委任型募集人ですが、弊社も普通の会社を目指して雇用形態にしようと考えています。

 元々、保険会社の募集窓口を広げすぎた結果、保険代理店業界のレベル低下になった訳で、大変な作業だと思いますが、保険代理店の自立・自律に向けて雇用形態に進むべきだと思います。

◇近年の全国に多店舗展開する保険代理店の募集人の実態及び、自らの効率化のために「委託型募集人」制度と称して保険代理店の再委託を煽る保険会社の営業方針に消費者保護等の観点から深い憂慮を感じていた私にとって、金融庁の方針は、極めて正しい方針だと歓迎するとともに、ようやく歯止めがかかるのだと安堵しています。

 今回の金融庁のあるべき正しい方針が今後徹底され、消費者保護を前提としたこの国の損害保険事業が健全に発展していくことを心より祈念しております。
…代理店使用人の要件が明確化される前から、委託型募集人制度について憂慮していた人もいるのですねぇ。

【金融庁に対して、提言を行っているなどの意見】

パブリックコメントの中には、コメントを通じて金融庁に対し提言を行っている意見なども見られました。
◇今回の監督指針改正について、契約者及び保険代理店にとっても公平になるという点では評価できます。

 ただし、なぜこのような問題が生じてきたのか、根本的な問題を理解し改善して行くことのほうが先決ではないかと思います。その根本的な問題とは、保険代理店に対する保険会社の一方的な支配構造です。

 保険会社は、保険代理店の規模に応じた手数料体系の押し付け、事故が発生した契約者への安易な契約謝絶が行っています。

 大型保険代理店に委託型代理店として入り込めば、これまで通りの自分の看板で保険代理店経営ができ、手数料率までアップができるのです。

 大型保険代理店にとっても、中小規模保険代理店を委託型代理店として受け入れることで、経営規模を拡大させることができ、委託型代理店の手数料からロイヤリティのような形で収益を得ることができ、即戦力の募集人を補強できるのです。

 委託型代理店を受け入れる側、委託型代理店に鞍替えする側、双方にメリットがあるわけですね。

 しかし、好んで委託型に移行しているのではないという根本を解っていただきたい。保険代理店経営者が自分の生活を守るために、そうせざるを得なかった。

 保険代理店側を規制するのではなく、先ずは保険会社各社に対して、保険代理店に対する待遇改善について声を大にして金融庁が介入して改善していただきたい。

◇募集人が正しい募集をしているかどうかと、募集人と保険代理店との関係は関係ないと断言できます。

 それは大手保険会社の募集実態を見てもいえることです。素人同然の保険レディが適当な募集を行っているのが現状です。

 他に明らかに手をつけるべきことがあり、これらの問題に比べれば、保険代理店と募集人の関係などさほど大きな問題とは思えないし、大手の生保レディなどに比べれば乗合代理店の募集人のほうが確実にいい仕事をしている。「募集人の質」を問題にするならばそれなりの販売資格の制度を構築すべきです。

 保険代理店と募集人の関係を委託から雇用に変えたところで解決しない。

◇今回の監督指針改正は大賛成ですが、いまだに損保の法人保険代理店では法律で決められている社会保険に加入していない保険代理店が多く存在します。そのことを保険会社も黙認している状況です。

 そもそも基礎的なコンプライアンスも守れない法人保険代理店が募集人の教育、管理、指導など出来るはずもありません、最も基本的な社会保険や就業規則の届出などの部分も合わせて指導する必要があります。これが現状です。

◇保険契約者保護は、最重要であり指針の変更も必要であると考える。

 しかしながら同時に、このように保険募集人に対する指導・管理・監督のみに力点を置いた施策には実効性において疑問を持つものである。

 現在、保険代理店は保険会社の手数料引き下げ圧力にさらされている。手数料率の低い小規模保険代理店は、個々の顧客に十分なサービスを提供する余裕が無くなる。大型保険代理店にしても事業の最適化を考えれば薄利多売に傾かざるを得ない。この構造と契約者保護を推進することには矛盾が生じている。

 これでは業界の構造と契約者保護という理念の間の矛盾を保険代理店に押し付けるだけで、長期的に考えると誰のメリットにもならない。契約者保護を考えるのであれば、保険代理店が安定的に顧客サービスに注力できるような仕組みも併せて考えるべきである。

◇委託型募集人規制は 委託型募集人を雇う使用者に対して、社会的責任を明確にするものであって、働き方の選択が必要な個人に規制がかかるのはよくないと思う。

 委託型募集人を雇う企業は、募集人の教育・管理とともに、使用者としての責任を担う義務がある。現状の委託型とは、形だけの教育・管理と社会保険の加入無し、が普通である。実際、雇われている募集人の中には、会社に行っても使用できるPCや机がなく、形だけの事務所である人も結構いるようである。使用者側の目的は規模ポイントのみであって、募集人の教育管理のスキルもない使用者もいるようである。

 募集人は、規定、約款の理解とともに、実際の経験値の蓄積が必要である。使用者がそこの教育を進めることは、商品説明の明確化、給付金の不払い防止につながると思う。メーカーである保険会社は、募集人個人ではなく、個人を雇っている会社に、経験値の蓄積ができる体制であるかチェックすべきである。

◇確かに社員雇用は管理の安全性はありますが、苦情を招かない適正募集や要望に合った商品の選択、ニード喚起の徹底、既契約の有効継続や有効見直し等の基礎研修が最優先であり、その理解を深めるための努力と管理内容が重要ではないかと思います。保険代理店経営をする以上は募集人が委託商品の説明義務、諸手続きの速やかな完結が出来るよう責任を持って個人の能力を判断し、研修での対応が必要であり、保険会社も委託契約に際して保険代理店選択が重要だと考えます。雇用形態よりも採用時の資格要件や保険代理店の実態調査、募集人個人の年間契約件数の報告等の就労実態確認の必要性から、保険会社は営業担当者の見解等を元に保険代理店の実態を金融庁へ報告すべきではないでしょうか。

 保険代理店や募集人の個別把握は困難ですが、締結責任(保険会社)と締結後の管理責任(保険代理店)、販売責任(募集人)の基本の再認識から、募集責任研修規定を設けることを検討して頂きたいです。

 保険会社の担当者は販売マーケットの確保が課せられる反面、代理店毎の募集実態や知識度の格差に対して懸念を抱いていることが会話から感じることも多く、保険会社によっては訪問もなくDM送付等で代理店開業案内の実態もあり、マーケット拡大や価格競争の現状に規制強化は必要ですが、必ずしも雇用形態だけの問題ではないことをご理解いただき、改定による経費増から、逆効果の不正募集や手数料重視募集の増加に繋がらないよう的確な規制をお願いします。
以上です。

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