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ウクライナ情勢で右往左往しなさんな!

年明けから米国の金融緩和縮小の影響が出始め、新興国経済が幾ばくか不安定な状況となった(2014年2月1日付け掲載の財コンが申す、参照)。

年始より新興国株式はもとより、新興国債券も下落、さらに新興国通貨も下落(米国への資金還流によるドル高、リスク回避による円高)。

クライアントの皆さんは昨年末からの大いなる期待(投資信託や変額保険の運用成績向上が新年以降も継続すると期待していた方が多かったのではないだろうか)が一気に「不安」に変わったのではないかと心配し、そうしたクライアントの皆さんの胸中を察し、【投資運用を継続せよ!】というメッセージをコラムで叫んだ。 確かに、今も新興国の不安は消えていない、特に中国が抱えるシャドーバンキング(影の銀行)などと呼ばれる胡散臭いシステムから生まれた理財商品の問題は今後も要注意すべき事柄である。

中国政府はもとより、誰も詳細が把握できていないということから当該シャドーバンキングは、2007年に米国で問題となったあの忌わしいサブプライムローン(リーマンブラザース倒産の引き金になった)となんとなく似ている。今後とも注意しておきたい。

いずれにせよ新興国の問題は今後も良きつけ、悪しきにつけ話題になるだろう。 さて、今回の話題は「ウクライナ情勢」である。

東欧の一国(黒海のすぐ上にある国)が今、きな臭いのである。ウクライナは旧ソビエト連邦時代の第二の都市キエフ(あのチェルノブイリ原子力発電所の事故あった場所)を擁する国である。

ロシア寄りの大統領であったヤヌコビッチ氏が追放され、国内が混乱している(ロシア寄りの考え方とEU【欧米】寄りの考え方が国内を二分している)。

そのウクライナ国内の混乱を収束するためにロシアが軍隊を出動させたものだから、米国やドイツ、英国をはじめとするEU諸国が「ええ加減にしなさい!」と猛抗議して一触即発状態である。一部の週刊誌には「第三次世界大戦勃発」などと大袈裟に報道されている。

今回ロシアが軍事力で他国を制圧しようとする行為は許されないだろうが、一方でもともとロシアは経済支援としてウクライナなどの旧ソ連諸国に対しては格安(市場価格の1/5程度)の天然ガスを供給していた。

そこに欧米寄りのティモシェンコ政権(ロシア寄りのヤヌコビッチ政権の前の政権)が誕生したものだから、当然の如くロシアは天然ガスの料金を引き上げた。

そのおかげでウクライナはロシアに対して莫大な未払い金(借金)が発生していて、今やウクライナは財政破綻寸前なのである(それ以外にウクライナではチェノブイリノ原発事故の処理にも莫大なお金がかかっている。そんな状況下であったからこそ、ロシアの経済支援を期待するヤヌコビッチ政権が誕生した)。

財政を破綻させてギリシャなどと同じようにIMF(国際通貨基金)の管理下におくことを主張する欧米諸国と破綻されてしまっては未払い金(借金)を回収できなくて困るロシアとはウクライナに関しての立場が異なるのである。

いずれも今回のウクライナ騒動は国家同士が主張する政治が絡む世界なのでどちらに【正義】があるかは私には分からない。 でもクライアントの皆さんには知っておいて欲しい。

仮にロシアと米国・EUを巻き込む第三次世界大戦が始まるとどうなると思う?

ロシアは得するだろうか?

EU諸国は得するだろうか?(仮にヨーロッパで大国を巻き込むような大規模な戦争が起これば、米国はロシアからの莫大な天然ガスの供給がストップして、今流行りの米国産シェールガスが世界中で売れまくるから得かもしれないが・・・)。

特にロシアとEU諸国は経済的に密接につながっており相互依存している。バカでもない限り、戦争など起こりうる可能性はきわめて低いと考えられる。

またウクライナが経済的に破綻しても(ウクライナの国債が債務不履行になる)、世界経済へのインパクトはかなり薄いと考えられる。

なぜならば、ウクライナの経済規模自体は全世界の0.24%程度、かつ世界中の銀行がウクライナに貸付けている融資残高自体は全世界の0.09%程度である(仮にウクライナが破綻しても外国の銀行はそれほど痛手を被らない)。

今、想像できないような「核」を交えた世界大戦が起これば何もかもが吹っ飛ぶだろうが(間違いなく日本も巻き込まれるだろう)、世界のトップたちはそれほどバカではないと信じたい。 となれば、経済規模などから考えて、ウクライナの情勢は私たちの資産運用にさほど影響を与えないという事実をしっかりと受け止めておいて欲しいのである。

右往左往しなさんな!ということである。

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