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今、世界から最も注目を集めている国。アジア最後のフロンティア、ミャンマーの今

画像を見る先日ミャンマーに行ってきたのは、今、世界の中で、最も注目されている国の1つがミャンマーだからという理由もある。数年したら読者の周囲の方にも、ミャンマー赴任やミャンマー出張するビジネスマンが増えるだろう。
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ここ数年、ミャンマーがすごいことになっている。日経新聞によると、ミャンマーへの海外からの直接投資が2013年度は前年の3倍になったという。製造業が中心だ。また3月にはミャンマーのヤンゴンに、トヨタの新車ショールームがオープンしたという。

なぜミャンマーなのか。いろんな要因があるものの、一番の大きな理由は、中国や東南アジア諸国よりさらに安い賃金をグローバル企業が求めているからだ。

国際分業が当たり前になり、世界で価格競争が起きている中、先進国に工場作って高い賃金払って作るのはバカらしいということで、日本企業をはじめ多くの企業が中国に製造拠点を移した。

しかし中国には政治的リスクが伴う。いや政治的リスクよりも人件費が安かったから中国に工場建てたのに、ここ数年の高度成長により中国の人件費が高くなってしまった。

政治的リスクもあるのに賃金が高いのでは中国に工場を作る意味がない。こうして世界の所得格差を利用して、自社の利益を最大化させようとするグローバル企業は、中国からタイ、ベトナム、フィリピン、インドネシアなどに、一部拠点を移すところも出てきた。

しかし中国進出と同じく、これらの東南アジア諸国でも、年々、経済成長に伴い、賃金が高くなってしまっている。そこで新たに安い賃金でこきつかえる国として注目を集めているのがミャンマーなのだ。

どのぐらい安いのか。一人当たりのGDPを比較すれば一目瞭然だ。
日本 46706ドル
中国 6071ドル
タイ 5390ドル
インドネシア 3593ドル
フィリピン 2611ドル
ベトナム 1752ドル
ミャンマー 868ドル
(2012年、IMF)
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ミャンマーと中国を比べれば7倍もの差がある。ちなみに2000年ぐらいまでは中国も一人当たりのGDPは1000ドル以下だった。しかし中国が急速な発展により人件費が高騰化し、タイ、インドネシア、フィリピン、ベトナムなどに進出。でも安い人件費が魅力と言われるベトナムと比べても、ミャンマーはベトナムの1/2だ。人件費を安くすれば製品価格を安くでき、利益を増やすことができる。

グローバル企業はいわば焼き畑農業のように、安い人件費の国を探しては次から次へと進出し、でも進出すると経済発展しちゃうから、また新たな国を求めて進出するという繰り返しをしてきた。でも世界は有限だ。最後のフロンティアとして残されているアジア圏がミャンマーなのだ。

人件費が安い国なら例えばラオスとかネパールもあるが、グローバル企業、特に大きな製品を作る製造業にとっては、海のない国は利用価値がないから、いくら人件費が安くても進出はしない。作った製品を運びやすいよう海があることは必須条件だ。しかもミャンマーは6000万人を超える人口を擁する。人が多いというのもポイントだ。
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ちなみにヤンゴン中央駅前には「サクラタワー」という、日本の建築会社施工の20階建てのビルがあり、日本企業が入っている。竣工したのは1999年と意外と古い。20階に展望レストランがあり、ここから市内を一望できる。

ただミャンマーはまだまだこれからだ。東南アジア旅行をしても、「なんだ東京と同じか」と思ってしまうのは、どこに行ってもコンビニがあり、ファーストフード店があり、牛丼チェーン店などがあり、日本の都市とあまり景色が変わらないからだ。しかしミャンマーはまだ毒されておらず、マクドナルドもセブンイレブンも吉野家もない。
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ヤンゴンから船で10分もいけば、3階建ての建物すらほとんどない、超田舎な風景が広がっていた。
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しかし2013年4月にロッテリアがヤンゴンにオープンした。大手外食チェーンのミャンマー進出はこれがはじめてだという。きっとこれを皮切りに、いろんな外食チェーンが次々と進出してくるだろう。そうなればヤンゴンも「なんだ、東京とあんまり変わりないじゃん」という景色になる可能性は高い。だからこそそうなる前に行っておきたいなというのがあった。
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ミャンマーと聞いて多くの人が真っ先に心配するのは治安だろう。私が行った感じだと、治安はものすごくよく、とても旅行しやすい国だった。

もちろん滞在したのは数日しかないのでなんともいえないが、でも他の東南アジアに比べたら、こんなにおとなしくて旅行しやすい国はあまりない。インドでもタイでもベトナムでも中国でもそうだけど、観光客とみるやいなや、うるさい客引きがしつこく言い寄ってきたり、みやげ売りが延々ついてきたり、タクシーなどで法外な値段をふっかけてきたり、といったことは、数日滞在しただけでもイヤというほど味わうことも多いが、ミャンマーはほとんどそうしたことがなかった。まだ観光客が少ないから、ぼったくって金儲けできるという、悪い意味での「成功体験」がないからだろう。

またアジアにありがちな交通マナーの悪さも感じなかった。ばんばんクラクション鳴らしたりとか、容赦なくスピード出して前方の車を追い抜くとか、そういったシーンをほとんど見かけなかった。

ちなみに上記のような印象は、ミャンマーに詳しい方のコラムを見ても同様だった。「東京よりも治安は良いと思いますし、実感しています」
http://digima-japan.com/column/country/1082.html

ミャンマーへは2012年にANAが直行便を就航した。帰りはヤンゴンー成田の直行便を利用したが、なんと飛行時間はわずか5時間半!でも、なんでそんなに早いの?と不思議に思う人も多いのではないか。地図を思い浮かべればわかるが、ベトナムやタイのさらに西にあるから、そこよりさらに時間がかかると思いがちだ。

飛行ルートを見てその謎がとけた。ヤンゴンから成田へは中国上空を通っていくからだ。ベトナムやタイなんかだと、東京から沖縄を通り、台湾を通り、海を越えて行くわけだけど、ヤンゴンへの直行便は北回りのルートだから早いのだろう。ちなみに行きは深夜発で便利な羽田ーバンコクーヤンゴン便を使った。経由で時間はかかるものの、深夜に出発して朝ヤンゴンに到着する便利な便なので、あえて行きは成田ーヤンゴン便は使わなかった。航空券代は往復で9.2万円。

ただミャンマーに行くのに面倒なのはビザがいること。事前に日本にあるミャンマー大使館でビザを取得しなくてはならない。平日の午前中に申請と受け取りで二度行かなければならず、しかも観光ビザ代3000円は大使館で支払えず、銀行振込なんだけど、ATMやネット振込不可で、銀行の窓口に行って振込しなくてはならない。ビザの手続きが面倒ではあるが、アクセスはANAを使えばかなりいい。

ミャンマーの旅行情報は非常に少なく、昨年購入した「地球の歩き方 ミャンマー 2013~2014」を参考に旅行計画を立てたが、各名所の紹介のページ数が少なく、どこを回るかが事前に計画しにくかった。また情報もどんどん変わっているため、1年前に購入したガイドブックとは、かなり情報が異なっている箇所もあった。(ゴールデンロックの頂上までトラックで外国人が行けないことになっていたが、行けるようになっていたなど)

やっと最新版が3/8に発売されるようなので、もしミャンマーに旅行に行く方は最新版を購入した方がよい。(それでも現地で情報が変わっている可能性は大いにあり)
「地球の歩き方 ミャンマー 2014~2015」
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アジア最後のフロンティア、ミャンマー。この先、海外から企業がどんどん進出し、発展していけば、私が今回感じたような人の良さを感じる場面は少なくなり、外国人観光客と見るや否やつきまとううざい人が増えてくるだろう。景色もファーストフードやコンビニで毒されていく。

行くなら早い方がいいかも。ぜひ一度ミャンマーに行ったらいいと思います。
※ミャンマーの写真などは随時アップしていきます。

・動画:ヤンゴンの街並み

http://www.youtube.com/watch?v=n-jwLL5MgXA

・動画:ヤンゴンの市場

http://www.youtube.com/watch?v=v3lLk9ZgDIQ

・動画:ヤンゴンの列車

http://www.youtube.com/watch?v=NSEDuAxoSA4

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