- 2014年02月28日 20:47
The ProPublica Data Store:メディアのデータベースとしての役割
調査報道を専門にするアメリカのNPO報道組織 ProPublicaが、調査報道の過程で得られた情報を販売する「The ProPublica Data Store」を始めました。
データセットには無料のものと有料のものがあり、価格は基本的に、ジャーナリストには$200、研究者には$2000。購入する前に、どんな情報が手に入れられるかの確認ができるサンプルを見ることもできます。データの種類は現在のところ「Health」「Business」「Transportation」がありますが、近々他の種類の情報も提供されるとのこと。
ProPublicaはサイトで、データストアのことを「情報を共有し、私たちの活動を支えるための新たな手段」と位置づけています。
これらのデータセットは、ジャーナリストや記者に有益な情報です。分析できるようすでに整理されているため、データを準備するための数ヶ月という時間を節約することができるでしょう。
データベースに価値を見出すメディアは増えているように思います。
ProPublicaの他にも、たとえばガーディアンもデータストアを持っています。有料/無料の違いはありますが、以前紹介したBBCの「iWonder」やNYTの「Times Topics」もメディアが提供するデータベースです。
時間もお金もかかる調査報道や莫大な報道記録のアーカイブ作成は、誰にでもできるものではありません。このようなメディアにしかできないデータベースをつくることは、メディアの存在意義を示す、大事な役割の1つになるかもしれないなと思いました。
(via journalism.co.uk)