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2014.02.24

■2月某日 

 ようやくソチの冬季五輪が閉幕式を迎え、ホッとする。大会開催中は連日連夜、テレビはソチの冬季五輪の放送ばかり。それも同じ映像が昼夜何回も繰り返し放送された。しかもテレビ各局で流されるので、いささか食傷気味だ。各テレビ局の煽りや過剰な演出にも興ざめしたし、絶賛に次ぐ絶賛にもうんざりさせられた。各テレビ局のレポーターも稚拙な質問で選手の方がむしろ冷静な対応をしていたのが印象的だ。スポーツ記者もコメンテーターもレベルが低い印象は免れない。

 ソチ五輪における今回の金メダルは男子フィギュヤスケートの羽生結弦ただ一人。日本が獲得したメダルは合計8個。ジャンプの高梨沙羅や女子フィグュアの浅田真央などが力を出し切れず、メダルを逃した。メディアの過剰な報道が、選手たちにプレッシャーをかけたのではないか、という疑いを持つべきである。ソチ五輪ですらこれだけに大騒ぎをするメディアを見ていると、6年後の東京オリンピックのフィバー報道を想像するだけで、気が滅入ってくる。

 各テレビ局が五輪報道に力を注いでいる間に、政治的な動きもさまざまに展開された。安倍政権はますます国家主義路線を突き進み、強権的な政治手法を行使している。連立を組む公明党も鼻じらむような失言が相次いでいる。

 衛籐晟一首相補佐官が、安倍総理の靖国参拝に対して失望したとコメントした米国に対して、「失望した」との発言と映像をブログで公開した。衛藤氏は、不本意ながら画像を削除したが、ブログでの発言の方が本音と見るべきだろう。

 さらに、安倍総理の経済ブレーンでもある本田悦郎内閣官房参与は米紙の取材に対し、靖国参拝を称賛したと書かれた、とに抗議したことが報じられた。

 安倍政権の最大の特徴の一つが官邸スタッフに自分の息のかかった側近で身を固める戦略。その側近たちの相次ぐ失言に対し、公明党も「一連の発言は間違いなく政権の体力を奪う」と危惧感を表明している。衆議院予算委員会で、民主党の岡田克也議員は、安倍内閣の諮問委員会での提言を骨子にした法案を閣議決定してから国会論議に持ち込む手法を国会軽視ではないかと詰め寄ったが、安倍総理は馬耳東風の答弁に終始。

 NHK会長に就任した籾井勝人の失言問題、NHK経営委員の作家の百田尚樹の「人間のクズ」発言など、安倍政権のお友達路線にもほころびが出始めている。4月からの消費税8%の値上げが命取りになりかねないだけに、安倍政権の驕りや傲慢なやり口に対する世論の批判も強まっていくはずだ。

 安倍政権の傲慢なやり口で大きなとばっちりを受けたのが沖縄の仲井真弘多知事である。沖縄県議会は知事の辞職勧告に続いて「百条委員会」での追及が始まった。知事の辺野古埋め立て承認に関しては県民のほとんどが納得していない。当然、知事には県民への説明責任があるはずだ。百条委員会で明らかになったのは、環境保全への懸念が払拭できないと判断していた県の環境保全部を無視していた事実が明らかになっている。

 さらに、メディアに対しては菅官房長官との会談を否定していたが、百条委員会ではあっさりと認めた。百条委員会では偽証は法的処罰が科せられるからだろう。埋め立て承認後の仲井真知事はもはや精彩もなく、抜け殻のようで知事職を続ける能力があるとは思えない。せっかくの合法的な「県民裁判」の場なのだから、県議会も総力をあげて、知事の説明責任を求めるべきだ。

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