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ICTが拓く未来 電子書籍化 地域資産の魅力発信 - 森本登志男

 昨年10月、小城市で活動するまちづくり団体「フォーラム小城」(七田利秀会長)が約20年前に発行した歴史漫画「小城歴史物語-小城鍋島三代記」をパソコンやスマホで読める電子書籍としてよみがえらせた。

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歴史漫画「小城歴史物語-小城鍋島三代記」の電子書籍。冊子の在庫は数冊しかないが、電子化によって幅広く閲覧できるようになった フォーラム小城は1987年10月、会員7人で豊かな故郷づくりを目指して発足。今回復活した漫画はもともと、92年に同会が「小城の子どもたちに故郷の歴史を知り、興味と愛着を持ってもらおう」と制作したもので、町内全5500戸に無料配布し、町内(当時)の小、中、高校図書館、国会図書館などに寄贈した。

 この復活劇の裏側を紹介すると、2012年11月に七田会長と会員の方が県庁にお越しになり、フォーラムの活動内容について説明していただいた。小城の歴史を大事にし、子ども世代に広く伝えていきたいという思想と、その思いを手弁当での地道な活動で具現化されている姿に共感した。相談の内容は、こうした活動を広く知ってもらうために、もっと効果的な方法はないか、といったものであった。

 DVDや新聞掲載のコピーなどの中に立派な装丁の本が目についた。漫画でしっかりと小城の歴史がつづられており、20年以上前に発行されたもので、もう在庫は数冊しかないとのことであった。取り扱われている題材は江戸時代の歴史であり、内容的には今読んでも全く色あせていない。増刷すると相当なコストになりそうだ。私は「このすべてのページをスキャンしてデジタル化し、インターネットで公開できないか」というアイデアにすぐにつながった。

 電子化して公開するために最大の障壁となる著作権について確認すると、問題ないとのことで、電子書籍化を提案した。七田会長にも大変興味を持っていただき、各ページのスキャニングと電子書籍化について実際に作業に当たることができる事業者を紹介して、この取り組みはスタートした。

 この電子書籍の公開に合わせて、同会のホームページも新設され、DVDなどで配布していた動画についてもそこで公開された。紙やDVDだと、複製に費用が掛かる上に配布できる範囲も限定される。電子化されて公開されたこれらのコンテンツが今後どこまで広がっていくのかとても楽しみである。

 地域の情報発信に、金と時間をかけて新たなものを作るのもよいが、昔から地域に残る資産に、ICTを活用することで再度出番が回ってくるという時代である。

 フォーラム小城では、この電子書籍をより広く知ってもらうために、3月15日午後2時から、ドゥイング三日月で「歴史・文化・自然を活(い)かしたまちづくりシンポジウム」を行う。他地域のまちづくりに関わる人には必見であろう。詳しくは事務局、電話090(9489)8124へ。

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