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WhatsAppを買収したFacebookがメッセージアプリ市場を丸呑みに。LINEは生き残れるのか。

金曜日のプランナーズブログをちょっと早めにお送りします。アクトゼロの黒沼(@torukuronuma)です。

Facebookによって、グローバルユーザー数No.1のメッセージングアプリ「WhatsApp」の買収が発表されました。

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Facebookがプレスリリースの中で述べたところによると、WhatsAppの月間アクティブユーザー数は4億5000万人で、その70%以上が毎日のように同アプリを利用しているという。さらに、同サービスは1日当たり100万人の新規登録ユーザーを獲得している。Instagramと同様に、WhatsAppも新しい親会社であるFacebookから独立した状態を維持する予定だ。Facebook、人気メッセージングアプリWhatsAppを買収へ–160億ドル – CNET Japan


アクトゼロでは、これまでも複数の記事でこのメッセージアプリWhatsAppについて追いかけてきました。

世界で主流のスマホメッセージアプリはLINE・WhatsAppどちら?
最近どうよ? 海外ではLINEよりも主流のWhatsApp 

今日は、今回の買収によって変わるメッセージアプリ業界地図と、国内で浸透しているメッセージアプリの代表格であるLINEの今後について考えてみたいと思います。

メッセージアプリのグローバルシェア

 画像を見るThe Reality Of The Global Messaging App Market: It’s Really Freaking Fragmented | TechCrunch 

スマートフォンの通信データ量チェックアプリを提供するONAVO調べによる2012年12月時点でのメッセージアプリのグローバルシェアです。欧米ではWhatsApp優勢の中FacebookMessengerが検討しているという状況でした。LINEは日本国内で第1位を獲得しています。おとなり韓国では早々にシェアを獲得していたKAKAOTALKが盤石の強さを見せています。世界の主戦場で覇権を争っていたのは、WhatsAppとFacebookMessengerであり、この時点でのLINEはローカルなアプリだことがわかります。

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同じくONAVOによる調査データで今度は2013年6月のものです。欧米でのシェアはほぼ変化ありませんが、中南米ではほぼ勝負が決しWhatsAppの独壇場となっていることがわかります。東アジア地域では中国本土で国産メッセージングアプリWeChatがシェア拡大しています。FacebookやYouTubeは中国本土では基本的に使えませんが、香港は特別行政区ということで規制がゆるく、自由に海外サービスにアクセスすることが可能です。そういった理由で、香港でのメッセージアプリのスタンダードはWhatsAppとなっており、本土との連絡用にセカンドチョイスとしてWeChatが活用されていることが読み取れます。LINEも健闘しています。

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別の最新データOn Device Researchによる2013年12月の調査です。アメリカ・ブラジル・南アフリカ・中国・インドネシアのメッセージングアプリシェアは図のようになっており、これまでのデータからも分かる通りアメリカ・ブラジル・南アフリカでは、ほぼWhatsAppとFacebookの2強が確定。中国は特殊なローカルとして国産WeChatが独占。注目はインドネシア領域で、WhatsAppがTOPですが、LINEがにじり寄りつつあるのがわかります。

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アジア発のメッセージアプリのユーザー数発表をグラフにしたものです。WeChat・LINE・KAKAOTALKのなかで、ユーザー登録数ではWeChatが群を抜いています。このアジアのメッセージアプリの3強は、それぞれ中国・日本・韓国にユーザーの母数を抱えているわけですが、その一方で、特にWeChat・LINEの2者は海外へのユーザー獲得拡大の動きを強めています。

海外ユーザー獲得合戦と資金力

WeChatは中国本土以外の利用者獲得のために、メッシをコマーシャルに全面採用。200億ドルをかけて海外15カ国にプロモーションを展開し、海外ユーザー獲得を進めています。

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LINEはスペインで人気の俳優を使ったコマーシャルを展開1,800万ユーザーを獲得。WhatsAppにはないスタンプ機能を全面に押し出すことで、感情のこもったコミュニケーションが可能だということをアピールしています。ソニーの海外版XperiaにLINEアプリを標準搭載することにも成功し、インド・タイなどでも拡大を広げています。

ロイターアメリカ版の記事には、こういったアジアメッセージアプリの海外プロモーション拡張は「資金力」の戦いに突入しているのではないかという指摘があります。

Of the two dominant Asian chat apps, WeChat looks to have the deeper pockets. Tencent is a $100 billion company and although its WeChat marketing budget pushed second-quarter profit below market expectations, the company’s president, Martin Lau, has stressed that this is the year to spend aggressively.

For Naver, an $17.6 billion company, expectations of an IPO for Line abound. Until then, analysts say, TV advertising fees in the United States are likely out of its reach.
Asia messaging apps seek to upend rivals with marketing might | Reuters 


WeChatを有する中国の巨大SNSグループtencentは市場価値「1000億ドル」と言われる巨大企業です。これはFacebookと肩を並べる規模です。

かたやLINE株式会社は2014年夏を目標に株式公開を行うことを発表しました。この上場により時価総額は「100億ドル」程度に膨らむのではないかと予測されています。

LINEが14年夏東証上場へ時価総額1兆円規模 :日本経済新聞

KAKAOTALKはかつて、南米市場への展開を進めましたが、かさむプロモーション費用を理由に撤退していきました。世界への拡大は相応の「資金力」が必要となるのです。

今回の買収劇の意図と、LINEのこれから

WhatsAppは各国でメッセージアプリ領域で優位なシェア築きつつあったものの、WeChatの巨大資本を元にした世界展開が動き出しつつあるというタイミングでした。巨大資本tencentと自社資金だけで渡り合うことは困難と考えたWhatsAppと、メッセージアプリ領域でFacebookMessenger以外でも確固たる地位を築いておきたいFacebookの思惑が、合致した買収劇だったのだと僕は考えています。

WhatsApp×Facebook連合と、WeChat有するtencentグループの二大巨大資本の全面戦争が起きた時、LINEはどういう生き残り戦略を立てていけるのでしょうか?

かつて誰もが盤石だと考えていたmixiはFacebookの本格上陸で、あっという間にそのソーシャルネットワークとしての日本での地位を奪われました。実名化や足あと機能削除などが原因だという人も、いや単にFacebookのほうが優れたサービスだからだという人もいます。

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2009年と2013年の世界各国のNo.1SNSサービス比較

資金力で、WhatsAppとWeChatに大きく水をあけられている以上、単純な宣伝合戦ではLINEに勝ち目はありません。しかも、WhatsApp×FacebookMessenger連合は多くの国でメッセージアプリのファーストセレクトに選ばれつつあります。日本国内で防戦一方になる前に、確定しつつあるように見える海外シェアをひっくり返せるだけの、LINE独自のサービス上の強みを作ることがいまのLINEにとって喫緊の課題なのです。

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