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村山元総理の訪韓に思うこと

 2月12日、村山富市元総理は韓国与党正義党の招きで渡韓し講演を行った。なんで今頃のこのこ、反日で異常なくらい頑な韓国に行くのかと不思議でならなかった。
 そういえば最近目立つのは総理大臣経験者の動きである。元気なのはいいが、忘れられたくないのか「夢よもう一度」といった感じで「しゃりしゃり出る」のは、あまり気分のいいものではない。むしろ老害に近いと言う人もいて、なんだか哀れで寂しい。
 鳩山由紀夫氏の中国への異常なごますり、小泉、細川両氏の先の知事選での言動、そして今回の村山氏の訪韓だ。
 明らかに、韓国側の狙いは安倍政権批判、特に日本の右傾化を語らせようとしたものであろう。幸い、講演の中での「河野談話」、「村山談話」についての説明等、可もなく不可も無かったが、それでも韓国マスコミはこれを利用しようとしていた。

 そもそも河野談話、村山談話とはなんだったのか、この際改めて検証してみようと思う。
 1993年8月4日、宮沢改造内閣で、内閣の意思として発表されたのが河野談話だ。(閣議決定はされていない)
 「慰安所の設置は日本軍が要請し、直接間接に関与したこと、募集について軍の要請を受けた業者(日本人、朝鮮人)が主としてこれにあたった。甘言、弾圧による等、本人の意思に反して集められた場合もあった」とし、日本の関与を認め、お詫びと反省を表明したのである。
 しかし、これには異論が多く、当時の石原信雄官房副長官も「少なくとも公文書等では、強制連行を立証するものは無かった」と、関与を否定していた。
 私の調査でも、日本政府が指揮命令の下、強制連行したと認められるものは何一つなかった。
 聞き取り調査を受けた元慰安婦はわずか16人、発言は曖昧で矛盾が多く信憑性に欠けるものであった。
 にもかかわらずこの談話が発表されたのは日韓合作だったからである。当時の日韓関係は比較的良好で、時の金泳三韓国大統領は「慰安婦の支援は自国でやるので、強制連行さえ認めれば、日本に物質的な保証は求めない方針」であった。
 つまり河野談話は事実判断ではなく、政治判断であったのだ。それが今日のように日韓関係が冷え込み最悪の状態になると、次々と拡大解釈されて、格好の日本叩きの材料になってしまうのである。

 1995年8月、村山富市総理大臣は戦後50年記念にあたり、河野談話を受けて「平和友好計画」の中で、反省とお詫びを表明した。これがいわゆる村山談話である。この時、私は自治大臣、国家公安委員長で閣議決定の折に署名している。
 ここで重要なことは「平和国民基金」を発足させたことである。これは慰安婦に対する償い事業だが、あえて民間基金にしたのは、あくまで国の関与を認めていないからなのであった。強いて言えば、同じ民主主義国として寛容な姿勢をとり、韓国に譲歩しての対応であった。
 当時の日本は、半導体や家電で世界で一歩リードしていて、国際競争力を持っていた。サムソンなどもまだ「日本に追いつけ、学べと」と言った状況であった。今にして思えば、そんな日本の「余裕」がかえって禍根を残してしまったのかもしれぬ。

 1999年、私が通産大臣時代、韓国済州島で開かれた日韓首脳会談に参加したが、両国の信頼関係は不動と感じたものだった。
 韓国の友人達も多く深い交流を重ね、韓国の政治家達を浅草で歓待したことも多い。
 通産大臣の現職で選挙に敗れた時、韓国の経済界代表や大臣達が私等夫婦を韓国に招き、慰労の会を開いてくれたこともあった。
 そんな良き時代が続いたのに、今の韓国は一体どうなってしまったのか。
朴大統領は何故あれほど日本叩きに狂奔するのか、世界に向けての陰口外交、おまけにアメリカ各所に慰安婦の像を立てている。私の第2の故郷ハルピン駅には、伊藤博文を暗殺した安重根の碑まで建てる始末、もはや正常な神経とは思えない。
 このままでは両国、特に国民にとって不幸だが、まあ、指導者が変わらないとどうにもならないというのが実情であろう。

 安倍総理の言うように「扉を何時も開いている」状態で行くしかない。
そして、なによりも大事なことは、日本がかつてのように、世界から一目置かれるような経済再生を果たすことである。
 国際競争力を高め、世界的な存在感を得るよう、安倍政権の奮起を促したい所以である。

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