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「新党改革」借入金問題の弁明について(2)「借入金が1億6344万円超残っていた」は本当か?

はじめに

(1)舛添要一氏(現在の東京都知事)が代表をていた時代の「新党改革」の借入金2億5000万円の一部が実質的には税金で返済されたという問題については、当時幹事長の荒井広幸氏現在の現代表)が釈明をし、基本的に舛添知事はそれを否定せず、是認しています。

そこで、その釈明の問題点の第一として、荒井代表が2011年と2012年に立法事務費(税金)を借金返済に活用したとの”自白”を取り上げました。

「新党改革」借入金問題の弁明について(1)荒井代表の「立法事務費」返済活用”自白”と舛添知事の責任転嫁

(2)次に、立法事務費を活用せず1億5000万円を返済した2010年において、借入金が1億6000万円超残っていたという荒井代表の弁明について、取り上げ、果たしてそれが真実なのか、検討してみましょう。

(3)2010年の「新党改革」の政治資金収支報告書と政党交付金使途報告書は、以下です。

2010年
http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/contents/111130/0000500049.pdf

http://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/reports/KF20110930-05.html

以上以外に、各報告の概要が掲載される「官報」があります。


1.2010年分についての荒井代表の弁明

(1)荒井代表の説明については、すでにホームページを紹介しましたが、再度紹介してきます。

http://shintokaikaku.jp/web/press/20140127/2943.html

平成26年1月24日 新党改革代表・荒井広幸記者会見

平成26年通常国会にのぞむ新党改革の基本的姿勢等を記者会見しました。

新党改革代表会見(2014・1・24)

(略)

3.党への赤旗報道について(カウンター12:35~43:49)

新党改革に対する、しんぶん「赤旗」の捏造記事に明確に反証しました。



(2)ここの記者会見の動画の16分すぎに、以下のような説明があります。

・・・2010年に1億5000万円、なぜ返還できたか、ということになるんですが、2億5000万円を借入しましたけれども1億6344万6398円は使っておりませんでした。ですから、このおカネがまず1億5000万としてこの年に返済をしたんです。・・・


(3)この説明によると、「新党改革」は、当時、借入金収入とほかの収入を別々に資金管理し、全体の会計帳簿とは別に、それぞれの会計帳簿を有していたことになりそうですが、果たして、本当に、そうしていたのでしょうか???


2.「新党改革」の2010年借入れとその返済

(1)まず、「新党改革」の2010年借入れとその返済について、再度確認のために紹介しておきます。

(2)最初は借入です。
みずほ銀行六本木支店   5000万円  2010年5月14日
みずほ銀行六本木支店  20000万円  2010年6月4日
  計         25000万円


(3)次にその返済です(1億5000万円の返済と利息の支払)。
借入利息     7万 838円  2010年5月14日
借入利息     9万7038円  2010年6月4日
借入利息     6万4657円  2010年6月10日
借入利息    25万8630円  2010年6月10日
借入利息     5万8595円  2010年7月12日
借入利息    23万4383円  2010年7月12日
返済   1億円          2010年8月3日
借入利息     6万2636円  2010年8月10日  
借入利息    12万5273円  2010年8月10日
借入利息     6万4657円  2010年9月10日
借入利息    12万9315円  2010年9月10日
借入利息     5万8595円  2010年10月12日
借入利息    11万7191円  2010年10月12日
借入利息     6万0616円  2010年11月10日
借入利息    12万1232円  2010年11月10日
借入利息     6万4657円  2010年12月10日
借入利息    12万9315円  2010年12月10日
返済    2500万円      2010年12月14日
返済    2500万円      2010年12月27日
計   1億5171万7628円


(4)この返済の仕方の特徴は、1億5000万円を一気に返済せず、3回に分けていることです。
それも、2回目と3回目は12月であることです。

3.荒井代表の「借入金残額」説明への素朴な疑問

(1)荒井代表は、すでに紹介したように「1億6344万6398円は使っておりませんでした。ですから、このおカネがまず1億5000万としてこの年に返済をしたんです。」と説明しています。

そうだとすれば、それは、多分2010年の最初の返済時、すなわち2010年8月3日の1億円返済直前のことでしょう。

言い換えれば、荒井代表の説明によると、1億円返済直前には、借入金2億5000万円のうち、8655万3602円を使用し、1億6344万6398円が使わずに残っていた、ということになります。

(2)しかし、そうであれば、なぜ1億5000万円の返済を1回で行わず、3回に分けて行ったのでしょうか?

利息の支払を考えると、少しでも早く返済すれば利息の支払が減るのに、なぜ、1回目に1億円だけを返済し、2回目と3回目の返済を12月に遅らせたのでしょうか?
素朴な疑問が生じます。

(3)これに対して、そのような返済をすれば「資金繰りに困るから」との弁明(反論)が返ってきそうです。

しかし、収入は、借入金以外に、立法事務費もありましたし、政党交付金もありました。
ですから、「資金繰りに困る」という理由は、主張されないのではないか、と思えてなりません。
もっとも、その理由が主張されるとすれば、例えば、その時点で政党交付金に赤字が生じ借入金での立替えの必要があった、あるいは、赤字になっていなくても政党交付金の残金があまり多くなかったから、ということになりそうです。

(4)とはいえ、この点の検討は別の機会に行うとして、資金繰りの問題があった可能性が全くないとは断言できませんので、以下では、本当に、1億円返済直前に「1億6344万6398円が使わずに残っていたのか」確認してみましょう。

4.借入金の残金は「1億6344万6398円」もなかったのではないか!?

(1)では、2010年に借入れをした5月14日以降、8月3日の1億円返済時までに、「新党改革」はどれだけの支出をしたのでしょうか?

その際、行わなければならない作業があります。
政党交付金の使途のほとんどは、政党交付金使途報告でわかっていますから、政治資金収支報告で記載されている支出のうち、政党交付金使途報告で記載されている支出分を除外することです。

また、支出日の明記されていない「その他の支出」は、1億円返済までには支出されていないとみなします(すなわち、「新党改革」に最も支出が少なくなるようにします)。

そのうえで、5月14日以降8月3日までに、どれだけの支出がなされているのか、確認する必要があります。

(2)そうすると、以下のような支出が確認できます(繰り返しますが、以下は、政治資金収支報告で記載されている支出のうち、政党交付金使途報告で記載されている分を除いた支出です)。
6月1日神棚      50,050
6月2日公認推薦料2,000,000
6月2日公認推薦料3,500,000
6月2日公認推薦料3,500,000
6月2日公認推薦料3,500,000
6月3日意見交換       78,025
6月3日意見交換      111,070
6月4日借入利息 97,038
6月7日公認推薦料2,000,000
6月8日行事 60,000
6月9日公認推薦料2,000,000
6月9日公認推薦料3,500,000
6月9日供託金 30,000,000
6月10日借入利息 64,657
6月10日借入利息 258,630
6月12日麻布三幸園 76,765
6月14日公認推薦料3,500,000
6月14日公認推薦料3,500,000
6月15日公認推薦料3,500,000
6月15日公認推薦料3,500,000
6月15日公認推薦料3,500,000
6月15日公認推薦料3,500,000
6月16日公認推薦料2,000,000
6月16日公認推薦料2,000,000
6月16日公認推薦料2,000,000
6月16日公認推薦料3,500,000
6月16日公認推薦料3,500,000
6月17日公認推薦料5,000,000
6月21日宿泊費 66,000
6月21日公認推薦料4,000,000
6月21日公認推薦料3,000,000
6月21日公認推薦料3,000,000
6月21日公認推薦料3,000,000
6月21日公認推薦料3,000,000
6月21日公認推薦料3,000,000
6月21日公認推薦料3,000,000
7月12日借入利息 58,595
7月12日借入利息 234,383
7月14日意見交換 50,450
7月21日意見交換 60,000
7月23日意見交換 155,000
計             112,420,663


以上、最初の借入れがなされた5月14日以降、最初の返済のなされた8月3日までの支出総額は、1億1242万663円です。

これでが全て借入金2億5000万円から支出されていれば、残金は1億3854万3837円です。
これだと、「1億6344万6398円が使わずに残っていた」という荒井代表の説明は、真実ではなかったことになってしまいます。

(3)もっとも、上記支出には、借入金からの支出だけではなく、借入以外の収入からの支出も含まれているから、借入からの支出はもっと減る、との反論が予想されます。

そうであれば、会計帳簿を公表してもらうしかありません。

5.借入金以外の収入を含めても「借入金1億6344万6398円」は残っていないのではないか!?

(1)現時点で、会計帳簿が公表される保証もないので、別の計算をすることにしましょう。

つまり、借入金以外の収入で借入後の支出を優先的に賄ったと仮定して計算し直すのです。
そうすれば、実際の借入金の会計帳簿がどうなっていたのかはわかりませんが、計算上は借入金の残高は最高額になります。

そこで、最初の返済のなされた8月3日までに借入金を含め、どれだけに収入があったのかを確認し、最初の借入(1億円)返済時にどれだけの残金があるのかを確認し、借入金の残金を算出するのです。

その計算をする場合、「前年からの繰越金」も収入に含めとしても、少し問題になるのは、政治資金収支報告書には、日付の明記されていない収入がある、ということです。
ここでは、それらを全て第1回返済までの収入であったとみなして(すなわち「新党改革」に有利なようにして)収入を確認します。

また、政党交付金は以下でも除外しますし、立法事務費も除外します。
新井代表は、2010年につき、いずれも返済に活用してはいないと説明しているからです。

(2)そうすると、以下のような収入が確認できます。
前年繰越金     60,0281月1日
1件10万円未満の収入235,560
その他の寄付 147,000
その他の寄付 30,000
改革クラブ香川県第一支部50,0001月26日
改革クラブ比例区第一支部50,0001月27日
改革クラブ比例区第二支部50,0001月29日
改革クラブ衆議院茨城第七支部50,0001月29日
改革クラブ衆議院茨城第七支部50,0002月24日
改革クラブ比例区第一支部500002月25日
改革クラブ比例区第二支部500002月25日
改革クラブ香川県第一支部50,0003月1日
改革クラブ比例区第三支部500003月5日
改革クラブ比例区第三支部500003月5日
改革クラブ比例区第三支部500003月11日
改革クラブ香川県第一支部50,0003月25日
改革クラブ比例区第一支部500003月30日
改革クラブ比例区第三支部500004月12日
新党改革比例区第一支部1,000,0004月28日
俊雄会 1,000,0004月28日
新党改革比例区第二支部500004月30日
新党改革比例区第一支部500004月30日
新党改革香川県第一支部50,0004月30日
荒井広幸 1,000,0004月30日
矢野哲朗 1,000,0004月30日
新党改革徳島県第一支部1,000,0005月6日
グローバルネットワーク研究会1,000,000 5月8日
みぞほ銀行六本木支店50,000,0005月14日
みぞほ銀行六本木支店200,000,0006月4日
木村俊治 10,0006月7日
長谷川泰雄 5,0006月8日
谷本幸夫 10,0006月11日
北岡尚信 30,0006月11日
遠藤由梨 5,0006月16日
武林郁二 20,0006月22日
谷口毅 50,0006月28日
河原崎弘 100,0006月29日
新党改革埼玉県第一支部 8,5007月2日
新党改革比例区第九支部 105,0007月2日
古市修二 5,0007月2日
橋川哲治 20,0007月5日
遠藤かず子 20,0007月8日
岩崎雅和 30,0007月8日
永田厚夫 10,0007月12日
村岡敦 1,0007月12日
新党改革大阪府第一支部525,0007月14日
浜野恭行 10,0007月21日
計            258,287,088


以上、最初の返済のなされた8月3日までの収入総額(立法事務費と政党交付金を除く)は、借入金を含め2億5828万7088円です(実際には日付不明の収入の中にその後もあれば、その分収入は減ります。以下、同じ。)。

(3)では、支出総額はいくらでしょうか?

政党交付金の支出を除くと、先に確認した1億1242万663円に、借入前の以下の支出があるだけです(ここでも「新党改革」に最も有利になるよう日付の不明な「その他の支出」は除きます)。
2月28日   意見交換166,602


合計すると、1億1258万7265円になります。

(4)そうすると、残金は1億4569万9823円に増えます。

しかし、この「新党改革」に最も有利な計算でも、「1億6344万6398円が使わずに残っていた」という荒井代表の説明は、真実ではなかったことになってしまいます。

6.立法事務費を含めても「借入金1億6344万6398円」は残っていないのではないか!?(2010年も立法事務費を返済に活用したのではないか!?)

(1)そこで、最後に、荒井代表が活用しなかったという「立法事務費」(税金)を加算して計算しましょう。
立法事務費3,900,0005月6日
立法事務費3,900,0006月1日
立法事務費3,900,0007月1日
計     11,700,000


先の1億4569万9823円にこの1170万円を加えると、残金は1億5739万9823円に増えます。
(前述の収入総額2億5828万7088円に以上の立法事務費1170万円を加える、収入総額は2億6998万7088円です。支出総額1億1258万7265円を差し引くと、残金は1億5739万9823円に増えます)。

(2)しかし、荒井代表が活用しなかったという「立法事務費」を加算しても、「1億6344万6398円が使わずに残っていた」という荒井代表の説明は、真実ではなかったことになってしまいます。

言い換えれば、「新党改革」に最も都合のよう計算をしても、やはり、2011年と2012年だけではなく、実際には2010年も立法事務費(税金)が活用されていたのではないでしょうか!?

(3)荒井代表が活用しなかったという別の税金、すなわち「政党交付金」を加えた場合には、どうなるのか計算してみる価値がありそうですが、それは別の機会にしましょう。

(4)それにしても、荒井代表は「借入金2億5000万円のうち、1億6344万6398円が使わずに残っていた」旨、弁明しているわけですが、果たしてこの数字はどうやって算出されたのでしょうか?

私の作業にミス(政党交付金からの支出を含めているなどのミス)があれば別ですが、ミスがなければ、その数字は、政治資金収支報告書とは別のところから出てきた数字ではないでしょうか!?

(5)皆様、私の作業にミスがあるでしょうか?
あればご指摘ください。
訂正いたします。

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