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「投票率を上げよう!」キャンペーンの、次をつくろう。

東京の未来を占う都知事選挙が終わりました。雪の影響もあってか、投票率は前回に比べて16.45ポイント下回り46.15%。過去3番目に低い数字となりました。(特定の候補は応援せず)政治に関わる人の数を増やそうと様々に企てた僕たちの努力は、またも報われませんでした。結局、いつも受け取ってくれている人たちにしか、メッセージは伝わりませんでした。

■普段から投票する人たちの投票行動は、ちっとも変わっていない。

試みに、今回の選挙の結果を昨夏に行われた参院選のそれと比較してみましょう。

前回の選挙で自民党の丸川珠代さん(約106万票)と武見敬三さん(約61万票)、それに公明党の山口那津男さん(約80万票)に入れた人の票を足し合わせるとだいたい247万票。すごくざっくり捉えると、それが今回舛添さん(210万票)に入れた主な層だと考えられます。

また、宇都宮さん(98万票)には、前回共産党の吉良桂子さん(約70万票)に入れた方+αが投票したのだと考えられます。同様に、細川さん(96万票)には前回、民主党の鈴木寛さんに入った55万票と大河原雅子さんに入った25万票+αがいったのでしょう。ひょっとしたら、前回山本太郎さんに入った票(67万票)の一部は、割れてこの2人に流れたかもしれません。

田母神氏さん(61万票)は、維新の小倉淳さんの40万票とみんなの党の桐島ローランドさんの30万票の一部を得たと考えられます。社会的弱者の居場所づくりを掲げ、インターネット中心の選挙を展開した家入さん(9万票)に投票した人たちは、唯一これまで選挙に行かなかった層でしょうか。

翻って考えるに、ここから導きだされる結論は2つ。それは、①少なくとも、いつも投票に行く人たちの思考は「なかなか変わらない」ということ。もちろんここには「組織票」の影響力も強く働きます。そして、②僕たちがいくら「行こう!」と呼びかけても、普段から投票に行かない人はなかなか行かないんだということ。

②に関しては、恐らく2つのタイプに分けられるでしょう。一つは、昔も今もずっと選挙に行っていない人たち。もう一つは、民主党の政権交代に過度に期待をし、その後「裏切られた」気持ちになって投票に行かなくなってしまった無党派層です。

■ずっと投票していない人たち/投票をやめてしまった人たちの心を動かすには。

それでも、投票は僕らがほしい未来を実現するための一つの手段であると信じ、投票率を上げる活動を続けるとします。(※拙著『「社会を変える」のはじめかた』も、ぜひ参考にしてください。)では、上記のような「これまでずっと投票してこなかった人たち」や「裏切られたままになって投票をやめてしまった人たち」に投票に行ってもらうには、どうすれば良いでしょうか。

それは…すごく時間がかかるけれど、政治と僕らの距離を「普段から」縮めておくこと以外にないような気がしています。

普段、政治なんか自分の生活とは関係ないと思っている人は、いくらネットで呼びかけても、CMをうっても、「自分ごと化」できる明確なイシューが提示されない限り、決して選挙には行きません。以前、私も議会で提案しましたし、一度試してみる価値はあると思いますが、例えば期日前投票を駅や大学など人が集まりやすい場所でもできるようにしたり、投票で商店街の割引が受けられるなど何かしらのインセンティブをつけたりしたとしても、それで動く人の数は限られているでしょう。なぜなら、よこしまな気持ちはまた飽きっぽくもあるからです。

それよりも、シチズンシップ教育(政治教育)の充実を図り、小さい頃から公の場で自分の意見を表明する訓練をしておくこと。そして、「せんきょCAMP」(これ、僕らこれからも続けていきますよ!)などの試みで普段から政治を語れる場所をつくっておくことが大切です。誰もが政治を語れる土壌をつくっておけば、選挙の時に「判断基準が分からない」とはならないし、「どうせ僕らの声は届かないからいかない」ともなりません。

「自分たちのまちや国のことは自分たちできちんと決める」人が増えれば、「自分たちでできることはやってしまおう」という人も増加し、逆説的に、政治に過度な期待をしなくもなります。となると、「裏切られて投票を辞める」人はいなくなる。

法律や制度自体を動かし、「社会を変える」力を持っている政治に関わる人が固定化してしまっていることが、長年にわたる社会の閉塞感と様々な課題を生み出しているのだとしたら、また新しい時代の価値観がなかなか議論されない状態をつくり出してしまっているのだとしたら、やはり僕たちはここにゆっくり、でも確実にメスを入れていかなければなりません。

これが、現実。ここが、僕らの新たなスタートライン。老若男女、ネットもリアルも、普段から政治を語れる場=「社会を変える」をはじめる土壌をつくっていこう。そうした地道なことこそが、(すごく手前味噌ですが)3年前に僕が立候補した時に訴えた「批判ではなく、アイディアで語る政治」の実現に繋がるんだと信じて。

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